必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第18作 新・必殺仕舞人 第01話「草津湯煙 血の煙」

2016年11月13日 | 第18作 新・必殺仕舞人



【ストーリー】
巡礼の旅を続けていた京山とおはなは鎌倉・本然寺へ戻って受戒の日を迎えたが、そこへ大慌てで駆け込んでくる者たちがあった。 
なんと、それはかつて京山たちと旅をした直次郎と踊り子たち!
彼らは金銭トラブルに巻き込まれ、草津のヤクザに売り飛ばされた挙句、女郎にされそうになったので駆け込んできたのだ。
しかし、ヤクザの女親分・お寅は踊り子たちを女郎にする気はなく、最近隠し女郎がはびこり風紀の乱れた草津の町を盛り上げるために、客寄せの湯もみ女として踊り子たちを買ったのだと言う。
それを知った京山はお寅に協力を申し出て、一座の歌と踊りで草津の町は活気を取り戻すが、おかげでお寅と対立する十手持ち・丸屋仁兵衛が経営する隠し女郎屋は日干し状態に。
女郎たちまでお寅に助けを求めに行く始末で、怒った仁兵衛はお寅一家や逃げた女郎たちを殺し、芝居小屋に火を掛けた。
火事により興行は中止となり、百叩きの刑にされた京山はそれまで思い留まっていた殺し屋への復帰を決意。
本然寺からも「丸屋仁兵衛」を標的とした依頼が届いており(依頼人は女郎たち)、お寅一家と哀れな女郎たちの恨みを晴らすため、道中再会した晋松も仲間に加わって、ここに仕舞人チームは再結成された。

【知ってるゲスト】
三崎千恵子、牧冬吉

【名シーン】
①京山一座の再会
    駆け込んて来た踊り子たちは京山に泣きつく。
    照れくさそうに直次郎も京山の前に現れた。
直次郎「お師匠さん…お師匠さん!」
 京山「あらやだ、直まで!別れる時に身の振り方を考えてあげただろ!
    あたしゃそれぞれに暮らしてるとばかり思ってたのに、一体どうしたんだよ!?」
踊り子「すいません、散り散りになるのがつらくって…」
直次郎「いや~、このまま一座組んでやっていきたいってこいつらに泣かれちゃったもんだからね、
    んじゃしょうがない、よかろうってんでね、あれからずーっと興行打ってきたんだけども、
    それがえらい目にあっちゃってもう!」

↑えらい目にあったと言いながら、相変わらず元気な直次郎。

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    夜道を歩く京山と直次郎をつける怪しい男。
    直次郎はその男に襲い掛かるが、男は直次郎の刀を拍子木で受け止める。
    光に映し出されたその男は…。
直次郎「晋松っつあん!」
 晋松「しばらくだな…お久しぶりで」
 京山「晋さん、どうしてここへ?」
 晋松「なあーにね、今藤沢で(カンカンと拍子木を鳴らし)火の用心!夜回りでござ~い!」

↑前作ラストで瀕死だった晋松もすっかり元気になった。

②ヤクザの女親分・お寅
お寅「やい、娘たちをけえせ!いくら駆け込み寺でも借金の踏み倒しは阿漕だぞ!」

↑三崎千恵子さん演じるヤクザの女親分・お寅。
 大好きな女優さんですが、今回は悪役か!?と思ったら、本当はいい人で一安心。
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京山「あなたは女ですよ、あったかい心を持った優しい人ですよ…幸せになって下さいな」
お寅「それじゃ、わけえ婿でも探すか!」
   笑い合う二人。

↑京山とお寅の間にも女の友情が生まれる。
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   女郎を助けようとしたお寅は仁兵衛に刺される。
お寅「仁兵衛…汚ねぇぞ…!」

↑必殺ではいい人=被害者なので、こういう結果に…。

③京山、殺し屋へ復帰

↑世俗には戻っても、殺し屋への復帰は拒否していた京山。
 だがお寅や女郎たちの死を見て、得物の簪を手に取る。

④仕舞人殺しシーン
   晋松は拍子木の片方を振り回し、敵との間合いを測る。
晋松「一歩…二歩…三歩!」
   敵が射程に入ると拍子木を投げて敵の首に巻き付ける。
晋松「御命…御用心!」
   カン!と拍子木を打って技を決める。

↑今回から専用BGM「御生命御用心!!」が仕舞人の殺しのテーマだ。

↑赤腹巻と黒ズボンになった直次郎。赤フンドシ以外も持ってたのか^^;

↑前作と変わらず「必殺!」が殺しのテーマの京山師匠。


第18作 新・必殺仕舞人 作品紹介

2016年11月13日 | 第18作 新・必殺仕舞人



【OPナレーション】

今の世の中、男は女の力に負けそうです
しかし昔、女は弱かった
破れ、傷つき、泣いていた
そんな時代の出来事です
女の涙に映った恨みを晴らして歩く
仕舞人一座の物語
それでは開幕の拍子木を鳴らしましょう(カン!)
お命御用心
(語り:高橋悦史)

【キャスト】
 坂東京山:京マチ子
 晋松:高橋悦史

 直次郎:本田博太郎
 おはな:西崎みどり
踊り子のみなさん
権太:花紀京

 
【EDテーマ:流星】

淋しい恋をする人は
頬にえくぼが ぽつり光る人
遠く離れた旅路の空は
思いの数だけまたたく星影
この身焦がれます
またひとつ燃えて落ちる
恋の流れ星

(歌:西崎みどり)

【新・必殺仕舞人について
『必殺仕舞人』の続編です。
前作からの変更点と言えば『本然寺からの依頼方法』晋松の殺し技『仕舞人専用の殺しのBGMができた』くらいで、大きな変更点はありません。
殺しのメンバーも同じなので安定して見れそうですね、ではまとめます。


第09作 必殺からくり人・血風編 第11話「夜明けに散った紅い命」【最終回】

2016年11月13日 | 第09作 必殺からくり人・血風編



【ストーリー】
江戸城無血開城により江戸は官軍が治めることになった。
官軍の警備隊長を務める的場は手柄を挙げて出世しようと考え、密告者を使って少しでも疑わしい者を捕らえると幕府の残党として問答無用で処刑していた。
そんな中、直次郎は同じ玉転がしの仙吉に儲け話を持ち掛けられる。
仙吉の儲け話、それは官軍の密告者となり礼金をせしめるというあくどい仕事だったが、世上の不安から商売の立ち行かない直次郎はその誘いに乗ってしまう。
一方その頃、白濱屋には徳松という男が滞在していた。
幕府軍・彰義隊の脱走兵だった徳松は身分を隠していたが、ひょんなことから直次郎と仙吉にその正体を知られてしまう。
徳松と懇意にしていた飯盛女のおまきは見逃してくれるように直次郎に頼むが、仙吉がその件を密告したため、結局徳松は官軍に殺されてしまう。
おまきや土左ヱ門に疑われて責め立てられた直次郎は身の証を立てるため、一人仙吉の家へ…しかしそこで待ち受けていたのは官軍だった。
仙吉は直次郎がからくり人であることを知り、その情報を官軍に売っていたのだ。
官軍の兵に襲われ深手を負った直次郎は瀕死の状態で自宅へ辿り着くと、おりくへの手紙をしたため、そのまま息絶えた。
翌朝、直次郎の死を知ったおりくはからくり人の解散を決意。
官軍に見切りをつけた土左ヱ門は直次郎の仇を討つべく、新之介とともに総督府へ向かう。

【知ってるゲスト】
五味龍太郎

【名シーン】
①土左ヱ門とおりく
おりく「あたしも頼りになる人が欲しい…」
 土左「あたしでよかったら」
おりく「ありがと…でもそうもいかないわね。
    いずれあなたは新政府のお偉方に出世するお方なんだから」
    おりくは土左ヱ門に官軍に戻るように促すが、彼は戻るつもりはないようだ。
    おりくはその理由を尋ねる。
 土左「官軍も一時は私のような男を必要としましたが、
    体勢が決してしまった今、もう使い道もありませんよ。
    それに、汚いことをあまりにも知りすぎましたからね」

時代の流れに逆らおうとしている土左ヱ門の将来は未知だ。
 「あたしでよかったら」
このセリフは本気か冗談か分からないけど、
 おりくの返答次第では一緒になるつもりだったのかもしれない。
 

②土左ヱ門と直次郎、決別
 土左「直!てめえいつから犬になった!」
    胸倉に掴みかかってきた土左ヱ門を、直次郎は払いのける。
直次郎「俺はな、官軍のために仕事してるんだい。
    おめえだって官軍だろう?」
 土左「だからなおさら許せねえんだ!」
直次郎「へっ!おめえはいいよな、そうやって綺麗事言ってりゃ黙ってたって出世ができるんだい。
    だがな、俺たちはそうはいかねえんだよ。
    今こんな世の中で、銭儲けしようと思ったら少しは手も汚れらぁ」
 土左「どさくさに紛れて銭儲けか!」
直次郎「ああ、そうよ。金以外に頼れるものが他にあるってのかよ」
 土左「お前には男の意地や誇りってものがないのかい。
    見損なったぜ」
直次郎「ふん、そんなもんが今更何の役に立つってんだい。
    世の中変わるんだ、少しぐらいの犠牲はしょうがねえや。
    俺はお国のために働いてるんだ」
 土左「直、お前との仲もこれまでだな」
直次郎「ふん、こっちの方からおさらばだよ」

↑出世が約束された土左ヱ門への敵対心からか、直次郎が変心する。 

↑これまでの官軍のやり口を見て来た土左ヱ門にも心変わりが。
 しかし、そのため二人の間には亀裂が入ってしまう。

③直次郎の最期

↑ズタズタにされながら最後の力で家にたどり着く。
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   土左ヱ門は直次郎の家を訪ねる。
   そこには座ったまま動かない直次郎が…。
土左「直!」
   土左ヱ門は直次郎の遺体を抱きしめる。
   ふと見ると、彼が残した手紙が…土左ヱ門は手紙を読む。
     おかみさん…いや、おりくさんと呼ばせて下さい。
     色々お世話になりました。
     あまり自慢のできる一生じゃございませんでしたが、決して後悔しておりません。
     これもおりくさんはじめ、仲間のみんながいてくれたおかげです。
     だが、裏の稼業ももうこれまでです。
     仙吉や官軍の警備隊に気付かれました。
     一刻も早く逃げて下さい。
     おりくさん おりく

↑喧嘩別れしたまま、本当の別れ。これはつらい。
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土左「直、そんなにおかみさんに惚れてたのかい。
   …いいとも、これからおかみさんの匂いに包まれて、ゆっくり眠るんだ」


↑おりくの着物に包まれた直次郎は、土左ヱ門の手で海葬に。

④新之介殺しシーン
新之介「地獄へ落ちな…」

↑ピーターも俳優としては悪くないんだけど、顔を白塗りしすぎ。
 画面に映る度に気になって仕方ない。


⑤土左ヱ門殺しシーン

↑土左ヱ門は的場を錦の御旗で包み、銃弾を浴びせる。
 官軍とは完全に手を切った瞬間だ。

⑥ラスト
    上野の山で官軍と彰義隊の戦いが始まった。
    旅支度のおりく、土左ヱ門、新之介は戦火を遠くから眺めていた。
おりく「いよいよお別れね。
    裏の稼業のことは、この際きっぱりと忘れてちょうだい」
新之介「そう簡単に忘れられるかなぁ」
 土左「夢の中のことと思えばいいさ」
新之介「夢か…本当に夢だったかもしれないね」
    土左ヱ門は直次郎のことを思い出す。
 土左「おかみさん、直さんも夢を見過ぎていましたよ。
    心底おかみさんに惚れてましたからね。
    …そいじゃ、お達者で」
    二人に別れを告げると土左ヱ門は歩き出した。
新之介「土左さん、ねぇ、俺も連れてってよ!
    ねぇ、頼むからさ」
 土左「ダメだ、俺と一緒じゃ地獄を見るぜ。
    お前は若いんだ、俺みたいなバカな男と付き合うのはよせ」
新之介「でもさぁ…」
    土左ヱ門は新之介を振り切って歩き出した。
新之介「土左さん…」
    土左ヱ門を見送る新之介、おりく。

↑「直さんも夢を見過ぎていましたよ~」のくだり、
 これは土左さん自身のことも言っているよね。



↑無言で土左ヱ門を見送るおりく。
 血風編らしい寂しく乾いたラスト。

【感想】
本作はおりく、土左さん、直次郎の三角関係も描かれていたけど、結局何もないまま終わってしまいました。
土左さんと直次郎はおりくに対しそれなりのアプローチをしていたけど(どっちかと言えば直次郎の方が本気っぽい)、おりくはそれに応えることはなかった。
聡明な彼女のことなのでおそらく二人の気持ちには気付いていたけど、片方を選べば残りの片方を傷付ける結果になるので、敢えてスルーしていたのだと自分は思っています。
あ、でもおりくさんは一応旦那いたっけ。
途中から消えて最終回でも一切触れることがなかったけど、どこに行ったんだろう??
よくは分からないけど、ラストで一人ぼっちになったおりくに生き残った土左さんはアタックしなかった。
手紙に残された直次郎の想いを汲んだ土左さんは直次郎との友情を選び、抜け駆けすることなく去って行ったのだと思います。
露骨すぎず、しっとりと大人の恋愛も描かれた「からくり人・血風編」、とても面白かったです。


第09作 必殺からくり人・血風編 第10話「とらぬ狸の紅い舌」

2016年11月13日 | 第09作 必殺からくり人・血風編



【ストーリー】
幕府軍と官軍の決戦が近づき、街では『品川宿が官軍によって焼き払われる』という噂が広まっていた。
混沌とする品川宿であったが、そんな中、白濱屋には栄吉・およし夫婦の姿があった。
戦火を恐れ人々が手放した家や土地を安く買い占めるため、栄吉は有り金を持って故郷から出て来ていたのだ。
白濱屋の飯盛女・おたねは二人の幼馴染で、三角関係の間柄(おたねも栄吉に惚れている)…そんなおたねにとっては、およしは嫉妬の対象だった。
その頃、土左ヱ門は官軍の同志・塚原に再会する。
旧交を暖め合う二人だが、その裏で塚原は品川の焼き討ちを避けるための手間賃二千両を、品川の有力者から奪い取ろうとしていたのだ。
一方、栄吉は土地転がしの源太らに騙され、有り金を全て奪われてしまう。
必死に源太を探す栄吉は、偶然知り合った塚原に『ある仕事』を頼まれ、金欲しさにそれを引き受けてしまう。
やがて開かれた品川の有力者たちと塚原の会談の席、塚原はその席に現れた『別の街の商人』を斬り捨てた。
その殺された『別の街の商人』、彼こそ栄吉だったのだ。
塚原は二千両を出し渋る品川の有力者たちへの見せしめのため、最初から殺すつもりで栄吉を雇い、彼に一芝居打たせたのだった。
栄吉の死を嘆くおよしに対し、おたねは闇の殺し屋の存在を教え、『仇が打ちたければ身を売ってでも金を作れ』と言い放つ。

【知ってるゲスト】
青木義朗、平泉征、高峰圭二、武周暢、永野達雄、西山嘉孝、松田明

【名シーン】
土左さんの正体は!?
    塚原が本物の官軍か…土左ヱ門はその見分け方をおりくたちに教える。
 土左「親指の腹に新しい血判の傷跡がありゃ本物だ」
新之介「土左さんにはあんのかな~?」
 土左「どうかな~見せない!
    見たけりゃ俺を殺してから見るんだな」

↑もはや土左さんも正体を隠す気がなく、官軍の見分け方を教える。

②おたね、女の復讐
    およしは闇の殺し屋に敵討ちを頼みたいが、頼み料がない。
おたね「何も困ることはないんだよ、金を作る方法ならあるじゃないか。
    早い話これから十年間、年季勤めするんだ…男に身を売るんだ」

↑言いたいことは下の感想で!

③土左ヱ門殺しシーン
   塚原と並んで歩いていた土左ヱ門は歩みを止める。
土左「貴様を殺す…理由は分かってるな…」
   しばらくの間があり、塚原が銃を構えて後ろをふりむくが、
   土左ヱ門の方が一手早くライフルを発射した。
   ライフルの乱射で絶命する塚原。

土左「…もっと早く死ねばよかったんだ」

↑西部劇風に勝負。さすがに土左さんが有利だな、こりゃ。


↑「いい奴はみんな先に死んでいくなぁ…」土左さんは塚原と再会した時そう言った。
 いい奴ながら生き残った塚原はいつの間にか悪党に…そして土左さんの手で殺された。

↑かつてはいい奴だった塚原を自ら葬り、寂しそうな土左さん。
 そして次回は最終回、いい奴だったあの男が心変わりしなんと官軍の犬に…。

【感想】
本筋は『塚原の悪事』だったわけだけど、それと並行して描かれたおたねの女の嫉妬がすごかった。
劇中、一文無しになったおよしに対し、その立場でずっと生きてきたおたねは『ざまあみろ!』と罵った。
そして最後、おたねはおよしをけしかけて彼女は身を売ることに…。
自分と同じ売春婦にまで落ちたおよしに対し、心の中で『ざまあみろ!』と思ってそうな恐ろしさがおたねにはあったな。
『仇が打ちたければ身を売ってでも金を作れ』という流れは必殺ではありがちだけど、今回はその背景に女の嫉妬が絡んでたので一味違った見方ができて面白かったです。


第09作 必殺からくり人・血風編 第09話「小判が眼をむく紅い闇」

2016年11月13日 | 第09作 必殺からくり人・血風編



【ストーリー】
江戸に進軍する官軍に対し、徳川を見捨てた商人や地主たちは資金の援助を始めていた。
廻船問屋・湊屋も官軍の源田に要求された三千両を差し出すが、湊屋が徳川にも献金していたことを理由に、源田は主人の善右衛門を斬り殺してしまう。
善右衛門の弟・儀兵衛は店の存続を第一に考え、兄は押し込み強盗に殺されたことにして真相を隠し、葬儀にやってきた兄の妾・加代にも手切れ金を渡して体よく追っ払うと湊屋の新たな主人となった。
真相を知った土左ヱ門は官軍の陣に向かうが、源田という隊員は存在しない…。
どうやら源田は官軍を騙った偽物だったようだ。
その頃、儀兵衛は不良娘・おさよを愛人にして楽しんでいたが、そこに源田がやってきた。
実は先の湊屋の騒動は儀兵衛が店と三千両を手に入れるために仕組んだ芝居で、官軍役として雇われていた源田は分け前を要求にやってきたのだった。
儀兵衛は、その場にいて秘密を知ってしまったおさよと、邪魔になった源田を始末させるが、この儀兵衛の悪事は湊屋を見張っていた土左ヱ門に全て知られることに。
からくり人たちは儀兵衛一味を始末し、奪われた三千両を取り返すことができるか?

【知ってるゲスト】
菅貫太郎、石山律雄

【感想】
今回は被害者が実質二人いるんだけど、一人目が上のストーリーで説明した善右衛門。
もう一人の被害者・おさよは『秘密を知ってしまった』から殺されるんだけど、状況からして本当に秘密を知ったのかよく分からないままいきなり殺されて『えっ、なんで殺されるの?』と思いました。
まぁ、おさよは悪党&クソビッチなので殺されてもあまり同情ができないんだけどね。
ストーリーの本筋におさよが絡みにくいので、あんまの武に関しても上のストーリーでは全く触れませんでした。
おさよの兄(これも悪党)が武の隠し金に手を出して死ぬシーンなんかも、ほとんど説明がなく詳細は不明。
『金の隠し場所』をテーマに、ストーリーやコメディシーンが展開されるのは面白かったけど、もう少し話が分かりやすければよかったな。

【名シーン】
①今回のゲスト

↑クソビッチおさよ役の女優さんはポルノ女優だそうで、サービスシーンもあり。
 『レイプの女王』と呼ばれていたらしいが、なんつー呼び名だよ(笑)

②土左ヱ門殺しシーン
三千両の隠し場所-それは善右衛門の棺桶の中だった(ちなみにご本人は床下)。
三千両を確認しようと儀兵衛たちが棺桶を開けると…。

↑水死体やら土葬死体やら…死体の真似が得意な土左さん登場!

③三千両の隠し場所は?
    悪党たちがいなくなり、三千両は加代のものに。
    しかし、あまりの大金で加代も受け取りに困ってしまう。
    官軍や幕府に献金するわけにもいかず、頭を抱えるからくり人たち。
おりく「お加代さんが安心してお金を受け取れるようないい隠し場所を考えてあげること。
    でも…はぁ~どこへ隠すか、これちょっと難しいけど」
 土左「…もう一回埋めるか」
    土左ヱ門のナイス(?)アイデアに呆気にとられる一同。

↑さらりとうまいことを言った土左さん。

↑おりくさんも思わずニヤケ顔に。

④今回のギャグ要員・おたね

↑ストーリー外のギャグ要員としてラストを飾るおたね。
 なんと次回はこの人が裏ヒロインに。


第09作 必殺からくり人・血風編 第08話「帰らぬ愛に泣く紅い旅」

2016年11月13日 | 第09作 必殺からくり人・血風編



【見てないけど感想】
今回、ゲスト俳優の顔が気持ち悪くて、10分くらいで見るのをやめました。
このおっさん、この頃の気持ち悪さは半端じゃないな…。
ギョロ目、頬骨、クレーター肌…よくこの顔で俳優をやれたもんだ。
しかもその顔で相変わらず女たらしの役ですか、反吐が出ます。
キャプるのも気持ち悪いけど、一応自分の記録用に小さめで残しておきます。

↑『新必殺からくり人』でもこいつの顔が気持ち悪くて飛ばした回があったな。
 頼むから出ないでくれよ、迷惑だ。


第09作 必殺からくり人・血風編 第07話「恨みに棹さす紅い精霊舟」

2016年11月13日 | 第09作 必殺からくり人・血風編



【ストーリー】
三崎屋の息子の遺体が品川の海岸で見つかった。
三崎屋は何者かに大金を払い、お尋ね者だった息子を異国へ逃亡させる算段だったようだが、哀れな姿となって戻った息子を見て嘆き悲しむ。
その頃、白濱屋には神社参拝の一行が到着し、盛大に酒盛りをしていた。
おいねは一行の一人・源二郎に見初められ、おせいに許しを貰うと一行と共に謎の隠れ里・精霊(しょうろう)村へ旅立ってしまった。
その夜、三崎屋は土左ヱ門に息子の敵討ちを依頼し、異国への逃亡を勧めた者の名を明かすが、直後にその者の手下によって暗殺された。
その者の名は精霊村の楫取(かじとり)吾兵衛-白濱屋にいた一行の頭目だった男だ。
吾兵衛や源二郎たちはお尋ね者たちを『異国へ逃がしてやる』と言って誘い集め、実は彼らを異国に売り飛ばすことによって莫大な資金を得ていたのだ。
その目的は、自分たちから村を奪って僻地(精霊村)に追いやった幕府への復讐。

しかも、売れなかった体の弱い者は砲撃で木っ端微塵…そんな村の様子においねは戦慄する。
おいねは囚われた女性たちを助けようとするが失敗し処刑されそうになるが、そこにようやく精霊村を突き止めたからくり人たちがおいね救出に現れる。

【知ってるゲスト】
浜村純、牧冬吉、伴勇太郎

【名シーン】
①飲んだくれるおりく
おりく「あの子ったら急に改まって『おかみさん、長らくお世話になりました』だなんて
    敬口上で言うんだもの…あたし無性に悲しくって」

↑おりくを全力で慰める三人組。

②土左さんの気概
   (精霊村探しに行くため)持ち場を離れようとする土左ヱ門に密偵は怒る。
密偵「あんた、武士の気概をどこへやった!?」
土左「気概はあるさ…しかし武士のなんて特別の代物は初めから持っちゃいねえよ」
密偵「斬る!」
土左「斬れ、俺を斬ったら西郷が困るぞ」

↑密偵の仕事はこなしていても、その仕事からは次第に心が離れて行っているようだ。

↑言いたいことを言ってすっきりした土左さん。
 背景の青空のように晴れやかな表情もいい。

③おいねと源二郎
源二郎「みんな磔柱を背負った奴らばっかりだ。
    あいつらは逃げる、俺たちは鉄砲を手に入れる、どこが悪い!」
おいね「なんだか人並みに扱われてないみたいだから」
源二郎「ああ、あいつらは人間じゃねえ!」

↑幕府から人間扱いされず村から追い払われたのが源二郎たち。
 いつの間にか、彼らもまた奪う者へと変貌してしまっていた。

↑人間扱いされない売れ残った者の末路は悲惨だ。
 
④土左ヱ門&直次郎殺しシーン
吾兵衛「殺せば殺すほど偉くなってくんだ。
    もっともっと殺さねば大将にはなれねぇ!…お前は大将になるんだ」
源二郎「…おら、大将になる!」
吾兵衛「よし…なれるか、なれぬか、度胸試しだ…その女の喉首を切ってみろ。
    掟を破れば女房だって間引くのが大将なんだ」
    ついにおいねを殺す決意を固めた源二郎。
    その時、どこからか声が聞こえてきた。

 土左「精霊村源二郎…」
直次郎「楫取吾兵衛…」
 土左「今二人とも大将にしてやるぞ」
    現れた直次郎は吾兵衛を足技で始末し、土左ヱ門はおいねを救出する。
    呆然としていた源二郎は逃げ出すが、土左ヱ門の投げた刀で磔にされる。

↑「はまむらじゅん」と聞けば、こっちを思い出すのが必殺ファン。
 見た目は普通のおじさんだけど、今回のように極悪人役が多いよね。

↑源二郎も吾兵衛に操られていた節がある。

↑精霊村の悪党たちの野望は爆散。
 そしてこれがおいねの最後の姿でもある。

【感想】
おいね退場エピソード。
元々は幕府から村を追われた『被害者』だった源二郎が、時代の流れでいつの間にか『加害者』になってしまう様が哀れだ。
そして、完全に悪党と化した吾兵衛と、まだまだ人間性の残っている源二郎の対比もよかった。
面白い話だったけど、最後おいねがどうなったか全く不明なのがマイナス点!
からくり人の掟はけっこう緩めなので、復帰しようと思えば復帰できたと思うんだけどね。
この途中降板自体も中の人の都合なのか、シナリオ上のことなのかよく分からんし。
たった11回だから完走して欲しかったですね。

↑これが出た時「おい、中途半端に終わるなよ」と言ってしまった。


第09作 必殺からくり人・血風編 第06話「悲恋を葬る紅い涙」

2016年11月13日 | 第09作 必殺からくり人・血風編



【ストーリー】
太鼓持ちの彦六と芸者のお栄は花柳界の掟を破って夫婦となっていた。
ある日、芸者と旦那衆の集まりが開かれることになったが、お栄に見栄を張ってもらおうと、彦六は知り合いの女将から高価な簪を借りてお栄に与える。
ところが、その簪をお栄は帰り道になくしてしまったのだ。
買えば三十両はするという逸品だけに、二人は途方に暮れてしまう。
その頃、幕府海軍の宇佐美が三十両で兵を募っていると聞き、彦六は金欲しさに入隊し、一方、お栄も何とか金を工面しようと玉転がしの清吉に身売りの世話を頼んでしまった。
清吉がお栄を売り飛ばしたのはこともあろうに宇佐美…その宇佐美が率いる艦隊は出港間近であったが、実は彼らは幕府の軍資金を持ったまま上海へ亡命しようとしていた。
新兵たちにも金を払う気はなく、そのうち皆殺しにする腹であったのだ。
そんなこととはつゆ知らず、彦六は金をもらおうと宇佐美の寝室を訪ねるが、そこで宇佐美に抱かれていたのはお栄!
怒った彦六は宇佐美に殴りかかるが、銃で返り討ちにあい海中に投げ捨てられ、彦六を追ってお栄も海へ身を投じた。
翌朝、品川に漂着した二人…虫の息だったお栄は直次郎に彦六の敵討ちを頼むと命を落とす。

【知ってるゲスト】
鮎川いづみ、島米八、みのわだ良太

【名シーン】
①今回のゲスト

↑シリーズ通しておなじみの鮎川さんがゲスト。
 彦六役の人は知らんかったけど、落語家さんなので太鼓持ち芸が上手。

②土左ヱ門と彦六
   酒を飲む彦六の元に土左ヱ門がやって来る。
   土左ヱ門はニコリと笑うと、囃子歌を歌い始めた。
土左「こりゃまた…こりゃまた、さるまた…」
   いまいちノリが悪いので彦六が教える。
   二人で歌い始め、土左ヱ門も上手に歌えるようになった。
二人「こりゃまたさるまたステテコパッチ♪こりゃまたさるまたステテコパッチ♪…」
   土左ヱ門は彦六の口につまみを放り込んで、肩に手をかけて話しかける。
土左「三十両も大事だけど、命あっての物種だ…体大事にして下さい」
彦六「はい」
土左「何がどうあったって、女が一番ですよ」
   仲良く宴会を続ける二人。

↑ブスっとした顔で席に着いておいてからの、この笑顔。
 山崎さんはこの切り替えがいいんだよな。


↑ここの二人のやり取りすごく好き。

③土左ヱ門、怒りに燃える
    おりくは仕事を頼もうとするが、土左ヱ門はそっぽを向いている。
おりく「土左さん…土左さん!」
 土左「こりゃまたさるまたステテコパッチか…」
おりく「えっ?」
 土左「やらないように見えますか…」

↑仲良くなった彦六の敵討ちに燃えているぞ!

④土左ヱ門殺しシーン
   土左ヱ門はドアをライフルでぶち破ると、倒れた宇佐美の口に銃口をねじ込み一発発射!
   絶命したであろう宇佐美に対し、さらに三発の銃弾を浴びせかける。
土左「ステテコパッチめ!」

↑存分に死の恐怖を与えて、容赦なく射殺。

↑彦六の恨みとばかりに、死体にすら怒りの銃弾!

↑何だかよく分からない決め台詞ですが、怒っているのは分かります(笑)
 この回はDVDマガジンにも収録されていた良回でした。


第09作 必殺からくり人・血風編 第05話「死へ走る兄弟の紅い情念」

2016年11月13日 | 第09作 必殺からくり人・血風編



【ストーリー】※上段はおりくの過去
かつて、おりくには佐久洋三という許嫁がいた。
しかし七年前、白濱屋の先代(おりくの父、からくり人の元締)が亡くなった時、おりくは白濱屋と裏稼業を引き継ぎ、洋三との関係も自ら断ち切った。
おりくは芳太郎(今の旦那)と結婚し、洋三は新徴組に参加するため京へ上り、以降は行方知れずになる。
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羅紗緬になった恋人を救い出そうと、アメリカ人に斬りかかった攘夷派浪士・佐久紺次郎。
恋人は救出できたものの逃亡の末の心中に失敗し、紺次郎だけ晒し者にされた挙句、打ち首が決定してしまった。
片手落ちの裁きに世間から紺次郎に同情が寄せられ、おりくもまた洋三の弟である彼を気にかけていた。
過去の経緯を知る直次郎は紺次郎救出を提案するが、「私情で仲間を危険に晒せない」とおりくは拒否する。
そんな中、紺次郎の前に洋三が現れた。
おりくとの再会も果たした洋三は、『弟の死を看取り、その後は上野の山に籠り将軍家と運命を共にする』と語る。
その頃、兄弟の姿に心を打たれた町人たちは羅紗緬の斡旋業者を次々と打ち壊し始める。
役人たちは事態を収拾するべく紺次郎の処刑を早めるようだ。
別れてしまった洋三への罪滅ぼしのため、ついにおりくは紺次郎救出を決意する。


【感想】
必殺にしては珍しい殺しのない回です。
兄弟愛+おりくの恋を描いた一本だけど、個人的にはイマイチだったな。
それとこの『からくり人・血風編』、歴史に詳しくないとちょっと難しいような気がする。
時代設定がはっきりしている分、実在の事件や人物がけっこう登場しているんだよね。
今回出て来た『新徴組』も知らなかったし(第1話に出てきた薩摩屋敷の焼き討ちを行ったのが実は新徴組)、初めて見た頃なんてOPナレーションの『佐幕』を知らなかったもんだから、『昨日勤皇 今日砂漠』かと思ってたもの^^;

↑兄弟が一緒になった喜びもつかの間、彼らの運命を案じて泣いてしまうおりく。
 この二人、最後はどうなってしまうんだろう。


第09作 必殺からくり人・血風編 第04話「大奥の天下に挑む紅い声」

2016年11月13日 | 第09作 必殺からくり人・血風編



【ストーリー】
ある日、直次郎が赤ん坊を拾ってきた。
親探しをしていた直次郎たちだが、その目前で赤ん坊を引き取りにきたらしい若い女が二人組の男に殺されてしまう。
直次郎と土左ヱ門は調査を開始し、やがて騒動の真相が見えてきた-。
殺された女の名はおそでといい大奥で乳母として働いていたが、密かに大奥から赤ん坊(将軍の子)を連れ出し、一時的に隠すために捨て子をしたようなのだ。
そして、二人組の男・弥七と勘八は、大奥御用達の呉服屋・井筒屋に雇われて、おそでと赤ん坊を襲ったことも分かった。
井筒屋の裏にいたのは大奥の染井…彼女は我が子の鶴千代を世継ぎにするため、もう一人の世継ぎ候補の赤ん坊と乳母のおそでを消そうとしていたのだ。
やがて弥七と勘八が口封じに殺され、おまけに直次郎が親しかった女郎のおことまでもが騒動に巻き込まれて殺されてしまった。
直次郎は依頼人として頼み料を出し、染井や井筒屋の始末を頼みこむ。

【知ってるゲスト】
横山リエ、岩田直二、松山照夫、阿藤海

【名シーン】
①直次郎の過去
直次郎「土左さん、いつだい?」
 土左「ん?」
直次郎「女…初めての女」
 土左「う~ん、いつだったかなぁ」
直次郎「俺なんざひでえもんさ…たった七つよ。
    まだ何にも知っちゃいねえ時だ、もちろんまだ何にも出やしねえよ。
    口やら何やらで無理矢理こう(キセルを上に向ける動作)されちまって、やられちまった。
    おかげで女ってものがどっか信じきれねぇ。
    何が不幸せって、これほど不幸せなことはねえや」

↑なるほど、こういう過去があったから玉転がしなんて商売ができるんだね。
 玉転がしの設定は少し嫌だったんだけど、これで納得しました。

②新之介殺しシーン
 染井「あのような秘密を知られて、わらわがそなたをこのまま帰すと思うのか?」
新之介「はい…」
 染井「ほほほ…」
    抱き着いてきた染井の首筋に新之介は口から飛ばした針を突き刺す。
新之介「ごめんなさい」
    新之介は謝りながら針を深く差し込み、とどめをさす。

↑どうやって大奥から脱出したんだろう?