ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

ザ・ボーイ・ネクスト・ドア

2020年04月13日 | 日記

 お隣は男の子二人の兄弟で、お兄ちゃんは娘と同級生。

幼稚園の頃に引っ越してきて以来の、いわゆるザ・ボーイ・ネクスト・ドアだ。

揃って教師のご両親は、キャンパスで知り合いゴールインされたそう。

お兄ちゃんはこの春、ご両親と同じ大学への進学が決まった。

なんて親孝行な。

僕は珍しい菓子折りなどをもらうと決まって娘に隣へ届けさせた。

年頃になると恥ずかしがって行くのを渋ったが、そのたび、男の子はなんでも食べたいものなのだよ、と言うと、妙に納得していた。

大震災当日には、震えながら留守番をしていた幼い兄弟を母がウチへ連れてきて、ご両親が帰宅するまで世話をしたという。

 引っ越しの前夜、その彼がわざわざ挨拶に来てくれた。

改めて見ると、高校で生徒会長を務めただけあって、本当に利発そうな顔をしている。

「オースケくんか、弟のカイセーくんがウチのミオをもらってくれれば、僕ら親娘は一生近くで暮らせるのだがなあ」

そんな悪い冗談が喉元まで出かかったが、やめた。

若いひとの未来は、若いひとのものだ。

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