一人掛けのソファに座りながらついうとうとしていたのが、目を開くと、僕の正面、至近距離に二つの物体が並んで立っていた。
アマビエだった。
きみたち一体どうしたんだ!
あわてて声が上ずってしまった。
「ハイ、私たちは縁あってざしき童子さまにお仕えしているのですが、あの方は現在被災地支援に忙しく、まだ手が離されないので、代わりに私たちが赴いてあなたさまのお手伝いをしてくるようにとのご指示でした。」
なんだか嬉しいのか悲しいのか分からないなあ、と思いつつ、ひとの厚意は素直に受けよう、と気を取り直した。
きみたち名前は?
「ハイ、私は盛岡生まれのアマンダです。」
「私は仙台生まれのビエラです。」
しゃれたお名前だねえ。じゃあさ、事業所の管理者に欠員が出たので、アマンダは管理者、ビエラは計画作成担当者を務めてくれるかな。」
「よろこんで。」きれいにハモっている。
おお、素直で大変よろしい。
いい二人をよこしてくれたものだ。
それにしても、千珠姫は大丈夫なのだろうか。
あのひとはいつも頑張り過ぎるから。
「私は大丈夫です。」
頭の中に声が響いた。
いけね、考えていることを読み取られてしまった。