ミューズの声聞こゆ

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このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。

大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。 また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。

「夜の人々」

2024年04月30日 | ハリウッド

 

 3月末に書店の棚に見つけた時は驚きのあまり、え?と声が出そうになった。

1937年発表の埋もれた犯罪小説が、この21世紀に本邦初訳で刊行されるか。

本作は1948年に鬼才ニコラス・レイが初監督作として映画化し、さらに1974年にはロバート・アルトマン監督、キース・キャダイン主演の名コンビでリメイクされている。

後者の邦題は「ボウイ&キーチ」だ。

 何度か書いているとおり僕は書斎仕舞いの最中で、なるべくもう書籍は買わないことにしている。

それでもフラフラ書店に行ってしまうのだから、活字中毒はなかなか治るものではない。

この本も、購入すれば書棚のニコラス・レイの「文脈棚」に貼り付いて引きはがすことは困難になる。

実を言えば、昔神田で見つけたボロボロのペーパーバックの原書がすでに評伝「ニコラス・レイ:ある反逆者の肖像」や監督作のビデオテープなどとともにきっちり並んでいるのだ。

処分しなければならないものを、これ以上強化してどうする。

 「夜の人々」はヒロイン、キーチ役のキャシー・オドネルが最高だ。

地味なジーン・ティアニーといった風情の彼女だが、ヒチコック映画出演時と同様に線の細い相手役のファーリー・グレンジャーへ「ボウイー」と呼びかける独特の口調は耳から離れない。

アマゾン・プライムだと無料視聴できるので、ぜひぜひどうぞ。

 

 

 

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