「タクシー・ドライバー」(1976年)の大成功によって慢心した鬼才マーティン・スコセッシ監督は次作「ニューヨーク、ニューヨーク」(77年)で莫大な製作費を湯水のように使いながら大失敗する。その混乱と失意の中でオファーを受けて撮ったのが、ボブ・ディランのバックバンドを長く務めたカナダ出身の“ザ・バンド”の解散コンサートを素材にした「ザ・ラスト・ワルツ」(78年)である。ディラン、ニール・ヤング、エリック(・クラプトン)、リンゴ(・スター)、ブルース界の巨人マディ・ウォータースなど多彩な大物ゲストが次々登場するステージの模様に、自らが聞き手となったメンバーへのインタビューを組み込んだそのスタイルは、これ以降の音楽ドキュメンタリーの一つの手本となった。
最後に歌われるディラン作詞作曲の「アイ・シャル・ビー・リリースト」もまたこのあと評価がさらに高まり、さまざまなアーティストによってカバーされている。
アイ・シャル・ビー・リリースト
すべてのものは代わりがきくという
けれども、道のりは常に遠いようだ
だからオレは思い浮かべる
こんなところにオレを押し込めた連中の顔を
オレは見た
西から東にさしてきた光を
もう今にも、今すぐにでも
オレは釈放されるだろう
誰もが守られる必要があるという
誰もが罪を犯すものだという
けれども誓ってオレには今と逆のオレの姿が見える
この壁のずっと上の方に
オレは見た
西から東にさしてきた光を
もう今にも、今すぐにでも
オレは釈放されるだろう
この孤独な群集の中で、オレの隣の房にいる男
誓って言うが、彼は無実だ
濡れ衣を着せられた、と彼が一日中泣きわめくのを聞いているのだから
オレは見た
西から東にさしてきた光を
もう今にも、今すぐにでも
オレは釈放されるだろう
I shall be released
They say ev'rything can be replaced
Yet ev'ry distance is not near.
So I remember ev'ry face
Of ev'ry man who put me here
I see my light come shining
From the west unto the east
Any day now, any day now,
I shall be released
They say ev'ry man needs protection,
They say ev'ry man must fall
Yet I swear I see my reflection
Some place so high above this wall
I see my light come shining
From the west unto the east
Any day now, any day now,
I shall be released
Standing next to me in this lonely crowd,
Is a man who swears he's not to blame
All day long I hear him shout so loud,
Crying out that he was framed
I see my light come shining
From the west unto the east
Any day now, any day now,
I shall be released
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。