長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

手札

2020年07月10日 09時55分11秒 | 美しきもの
子雀が翔ぶ稽古をするときの、可愛らしい囀ずりが聞こえたのが6月。
信号待ちの高架下の交差点で、燕がパタパタと翼をはためかせ飛び交っていた昨日はもう、7月。
♪ここらでやめてもいいコロナ~と、小林旭の自動車ショー歌が脳裡を経廻る禍中もつかの間、令和2年は半年が過ぎ、中止・延期の憂き目を見た演奏会や催し物の手当てが、解除宣言とともに急に押し寄せ、落ち着かない。

総棚ざらいをしていた箪笥のあちこちから、過ぎし日々の捨てられぬテレフォンカードがひょっくり、顔を出す。



断捨離は果てもなく、私の記憶は藪のなか、未だ夢の途中。


【追記】
一枚目中央:益田玉城「現代隅田川風景」、目黒雅叙園美術館メトロカード(パスネット)は、昨年末に別れを告げた、営団地下鉄 銀座線 渋谷駅の旧駅改札口で求めたもの。
左右:歌舞伎・新派・新劇など昭和時代の区分にての劇界専門誌『演劇界』定期講読者プレゼントのテレカ。右は十五代目市村羽左衛門、通称うざさま。大正生まれの姉弟子に熱狂的なファンの方がいらして、よくお話を伺ったものでした。彼女の時代は『演藝画報』を定期講読していたそうな。
【追記Ⅱ】
二枚目中央:当代の尾上松緑丈が父上の前名・尾上辰之助を襲名した折の記念品。
江戸歌舞伎には大切なキャラクター、曾我物の五郎時致(ときむね)の拵え。
蝶の意匠の衣裳は五郎のしるし。

週刊少年マガジン 創刊30周年記念で頂いたテレカは、1989.10.27の日付あり。
(在ったことさえ失念しておりました…朝潮太郎 third関、ご免なさい…私の世代では、四代目がお馴染みです。いしいひさいち氏の漫画も流行りました。46代目の横綱・三代目朝潮関出身地のエピソードは、occupied時代を映し、涙を禁じ得ません…)

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