脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

役所へ転居届を出しに行った。

2019年08月10日 13時11分41秒 | 近況
今週8月8日は暦の上では立秋である。この日区役所へ転居届を出しに
行った。同一区内での転居なので、手続きは簡単だったが、届を出す時
職員からご職業は何ですか、と訊かれた。

一瞬、無職と答えそうになったが、8月中は貸駐車場の事業をしている
ので、貸不動産業と答えたが、でもどうして転居した届出をするのに、
職業を訊かれねばならないのか、と思った。書類に「職業欄」があって
記入する書式なのであるが、書式に便乗させた、過剰な個人情報の収集
ではなかろうか。

それとも来年のオリンピックのテロ対策で、住民情報の収集が強化され
ているのだろうか。後で気が付いたが、私を担当した若い男性職員には、
右腕がなかった。最近の役所では、身体障碍者の雇用だけでなく、窓口
配置まで区別のない就業の取り組みが進んでいるようである。

私も精神障碍者の手帳は持っているので、住所変更で福祉の窓口にも廻
った。手続き中、大きな柱を挟んだ向こうの席で、若い女性職員が声を
やや荒げていた。どうも生活保護の申請に来たヒトらしく、話の様子で
は他所の区から迷い込んで来たらしい。

あなたの住民票があるのは××区なら、そちらの窓口で申請して下さい
だの、どうして働かないのですか等々、職員は大声で詰問調だった。
何の「職業」とか「働いてない」とか、そこで線を引いて区別するのが、
社会であり世間であるが、傍で聞いていて、私自身も身につまされる思
いがした。

職業や稼得、家庭持ちか独身か、持ち家か賃貸か、銀行預金の金額、国
保か企業保険か、運転免許や車の所有、クレジットカードの使い方等々
で、ヒトは様々に査定され値踏みされ得る。これらの情報から、役所で
も企業でも、個人を市民(或いは客)として、1級か2級かそれ以下かを
区別しているのだろうか。

社会的に個々人が、このような属性情報にふるいを掛けられて、位置付
けられ価値づけされようが、ヒトそのものは収集データではない。誰も
が平等に、その命ある個人として、尊重されるべきものである。

情報社会の今だからこそ、個人情報とは無関係に人とは、その個人とし
て固有の尊厳をもつものだ、という認識がまず基本であることを、より
声高に教育や報道の場等で、訴えて貰いたい。







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