脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

幼馴染みというもの。

2018年01月01日 12時47分49秒 | 近況
年末になると突然、昔縁あった人物が訪ねて来ることがある。
数日前、幼馴染みのT君が20数年ぶりに会いに来てくれた。
最初、玄関先に立っていた彼が何者か、全然判からなかった。
T君は地元の小学校時代最も仲の良かった友だちでもあった。

子供時代にどんな友人と付き合うかは、その後の人生や人格形成等に
大きく影響すると思われる。それは歳を取って振り返ると実感する。
当時Tと彼の家庭から私が受けた人間的、文化的な影響は極めて大き
かったと思う。彼のご両親は既に他界しているが、本当にお世話にな
ったと今でも深く感謝している。

そんな深い間柄だったのに、どうしてお互い疎遠になってしまったの
か。喧嘩別れした訳でもないのである。その原因と事情の一端は私の
側に、我が家の家庭環境等を含めてあるとも思うが、理由を一口では
説明出来ない。今思うと、Tと私とは元々好みも性格傾向も正反対の
者同士だった。どうして仲好しになったものか誠に不思議である。

幼馴染みの子供同士って、お互いの違いに無頓着なので、うまく噛み
合ってしまうことがある。細かいことを気にしないし、大人に比べて
人付き合いが大らかである。中学に上がる頃になると、様々な互いの
差異に敏感になり出して、友達選びが変化するような気がする。

私とTとの関係もそんな風に成長と共に自然と疎遠になり始め、道で
遭っても目くばせするだけで話もしなくなった。勿論仲たがいしてい
たのではない。改めて互いの人間存在の中身の差異に、自覚的な意識
が深まり、そしてその他者性にたじろぎ始めたからだ。

このような「他者」を経験することこそ、成長の糧でありかつまた躓
きの石でもあるのだろう。私もTも還暦に近づき、「他者」を経てま
た初めの「同者」じみた馴染みに降り戻されつつある。時間とはラセ
ン状に進むものだ。だからヒトは「懐かしさ」へと戻るのでもある。

Tは私の携帯番号を知りたがっていたが、携帯を持たない私はPCの
アドレスを告げ、大学教員である彼も所属の名刺をくれた。私は同窓
会のように大勢で飲み騒ぐのはスルーしたいというと、喫茶店でお茶
飲む程度には誘っていいかというので、OKして別れた。

今年当たりは40超年ぶりでの、旧友たちとの再会が増えそうかな。








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2 コメント

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Unknown (よしだ)
2018-01-01 17:26:29
こんにちは。
一応喪中なので、新年のご挨拶はいたしませんが、今年もよろしくお願いいたします。
幼馴染にお会いしたのですね。
久しぶりに会うと不思議な感じがするでしょうね、面影が全然なかったり。
私も先日「小学生のとき仲のよかったK君はどうしているだろうか?」と思い、Facebookを見てみました(私は現在、Facebookには登録していません)。
何と!もうじきご結婚されるとのこと。
へぇ~、と驚いてしまいました。
はあ。
私は昨年父親を亡くし、天涯孤独になってしまったので、結婚できたらなあとは思いますが、経済力がないのと相手がいないので、無理です(汗)
親の呪縛からは解放されましたが、一人になってしまいました。
ところでお母様の具合はいかがですか?
せめてお正月くらいは、介護のことを考えずに済むといいのですが。
こころ穏やかに過ごしたいものですね。
私のほうは、仕事も短歌も続けています。
短歌では目標があって、賞に応募したいな、と思っています。頑張ります。
今年もよい年にしたいですね。
元旦のご挨拶でした。
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新春ご挨拶に代えて。 (Rondo)
2018-01-02 10:15:00
「よしだ」さま。
私信とコメントが混在しているので、公開扱いするか
迷いましたが、コメント扱いさせて頂きます。
どうも、ご無沙汰しています。同じ時期に父親を亡くした者同士で、少し奇遇感ありますが‥。
私も高齢・要介護の母親との、「母子家庭」です。
こういうの「母子家庭」って言わないけど、これからは50代独身の子供と高齢な片親との同居家庭は、確実に増えそうですね。
小学校時代の友達ってのも、風貌・外見等の変化が様々で面白そうです。
末筆ながら、今年もご健康で良いお年でありますように、ご挨拶申し上げます。

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