脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

尾久 : 地元街歩き。

2015年12月06日 21時29分53秒 | 近況
最近、毎日2時間位、昼間に散歩をしている。
師走なのに、東京は暖かい年末である。
散歩をするには丁度良い気候・日和である。

画像は北区の尾久駅裏手にある踏切。
尾久駅は「おく」駅と読むのだけど、
私の地元では「おぐ」と濁って発音される。

その昔、山手線の田端当たりが、田んぼの端っこで、
その奥だから、「おく」と名が付いたのだとか。
尾久の当たりは、関東大震災以後に急速に拓けた土地である。
(勿論その後、一帯は、東京大空襲で焼き払われたが。)

北区と荒川区に属し、尾久には町工場と工場用の機械商・工具店がひし
めいていた。今尚その面影は残るが、ほぼ住宅街に変わりつつある。
明治頃の古地図を見ると、尾久には上尾久村と下尾久村という集落が
あったようだが、当時はど田舎だったろう。

尾久は、主にこの百年で形成されてきた街である。
だからと言って、新しい綺麗な街なんかではない。
都心の街は、新陳代謝が良いからいつも若々しい。都心の街よりも、
尾久の方が若い街のはずだが、尾久は地味で年寄り臭い。
機械油だかで煤けて黒ずんだ、くたびれた下町である。

街に風情だの情趣だの作る余裕もなく、近代の工業化にアクセク使い
走らされ、人心も疲弊した街というのが、不愉快を浮かべる方も
おられようが、まことに勝手ながら、私の「尾久」街観である。

けれどこの街と共に、今は亡き祖父母以来、私の親・きょうだい、私
自身も生きた歴史があったのだ。私はこの街が昔から好きではない。
でも、街歩きをしながら、今一度、この街を肌身に感じ、対話をして
みたい、何か通い合うものを、探してみたいと思っている。







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