鴎外試論(7) 2007年10月22日 15時54分39秒 | 読書・鑑賞雑感 『雁』という作品は、不思議な読み物である。 筋が単純なので読み易いが、一方でかなり意図的に、 寓意だか象徴が散りばめられているようにも読める。 深読みすれば、 人生とは何なのか、「偶然と必然」とは何なのか等、 そんな形而上の問いに、軽い物語作品で応えているかのようでもある。 作者は、何故、この作品に「雁」と題名をつけたのだろうか? 鳥の雁が作中に登場するのは、 池に居る雁に、遠くから投げた石が . . . 本文を読む