いとうな日々

MLB、プロ野球他野球全般、ニュースなどについて、勝手にコメントさせて頂いてます!

1年で約4万㍑節約・・・JAL

2004-10-26 | WEBLOG
JALは、日本の航空会社としては初めて、ボーイング747-400型貨物専用機を導入した。

軽量化して燃料を節約するため、白い塗装を省いたという。原油高騰のおり、胴体に塗装を塗らないことで約150㌔軽くなり、1年で約4万㍑の燃料が節約できるという。

一方、新潟県中越地震で目をひくのは上越新幹線で起きた“奇跡”だ。伝えられる解説や報道を総合すると、「とき325号」の車両は旧式で、いまのスピードアップされた軽量のものにくらべると五割も重い。しかしその古く重い車両が幸いし、地震の激しい揺れにも跳ねなかったそうだ。対向列車が来ていないことも幸運だったという。

先進国を自負するなら、わが国は効率を追求することより、資源の節減や安全性の追及が負うべき使命であろう。


■ 産経抄

龍秘御天歌:村田喜代子

2004-10-26 | WEBLOG
本を購入するときはいつもこんなものである。ぶらりと本屋に入る、そして何気なく見て回るが、偶然なのか、必然なのか手にとる事となるのである。

「龍秘御天歌」は緑色の帯の「哀号おー」が目に止った。韓国人がよく言う「アイゴー」を日本人が勝手に漢字を当てたものであるが、韓国と関係があるのかとその説明文を読んでみた。

「骨の髄まで日本人になりていのか」
17世紀の在日朝鮮人陶工たち。
葬儀をめぐって、母と息子の策謀がぶつかる。
涙あり、笑いあり、歴史物語の珠玉!

あらすじは、朝鮮人陶工の統領である龍窯当主辛島十兵衛こと張成徹が死亡、妻の百婆(朴貞玉)は故国式の葬儀を執り行い、土葬を強く望むが、長男の十蔵は日本式の弔いを行おうとする。最初は百婆の「葬式は死者を弔う為にするものだ」の剣幕に、麻の服を着ての朝鮮式の葬式を認めた十蔵だったが、代官所から「特別に白装束の着用を許す」の達しが来て、態度を変え、「今後の子孫のため、代官所の機嫌を損ねられない」と火葬の受け入れを百婆に迫る。
表向きは日本式、内向きは朝鮮式、お経も最後は朝鮮語であげることを僧侶に認めさせた百婆は、遺体をすり替え、長老たちだけで土葬をしようとするが、最後の別れの時、長男に逆にすり替えられたことに気付く。

1610年代、深海宗伝の妻である「百婆仙」は夫と共に一族900人を率いて韓半島から今の佐賀県に移り住み、陶祖・李参平がひらいた有田で多くの渡来陶工から尊敬され慕われました。1656年に96歳で亡くなり、その墓は今も報恩寺境内の「蔓了妙泰道婆之塔」に祀られています。「龍秘御天歌」は有田焼400年の歴史に唯一名を残した女性「百婆仙」をモデルとした創作であるということです。

以前有田の窯元巡りをしたこともあり、陶祖・李参平の碑にも何度も行きました。なた、韓国・利川(イチョン)が有田とよく似た町であったという印象もあり、親しみやすい作品でありました。

村田喜代子という作家の作品を読むのは初めてですが、民話的な雰囲気で非常に読みやすい作品です。

巻末の解説で作家辻原登氏は次のように結んでいる。

「龍秘御天歌」の続編とも言うべき「百年佳約」が出た。「百婆が死んでからだいぶ経った」とはじまる。その死んだ百婆が自分の墓の上に腰掛けて、こううそぶく。「おれはついに神になったのだな・・・。(略)いよいよ頑張らねばならぬ」地上ではじまる物語は結婚騒動である。葬式が先で、その後が結婚というわけだ。
新作は祝(ことほ)ぎの神力にみちている。
村田喜代子はいよいよ、九州島中間から神話的物語作者の相貌をくっきりと現わしはじめた。
中間とはどんな土地なのだろう。無と有の中間(ちゅうげん)に浮かぶ物語の島。

次は「百年佳約」を読むことになるだろう。