中世文学の至宝『源氏物語』は今なお、読み継がれて宮廷文学の枠をこえて、もののあはれの情緒あふれる人生観が織り込まれて普遍性を獲得しています。
紫式部の『源氏物語』が完成して150年後、12世紀に全54帖の各帖より1から3場面が描かれた「源氏物語絵巻」が日本最古の絵巻として描かれました。四季折々の宮廷の雅な場面は、本文を各図の前に添え、「詞書」と「絵」を繰り返す形式で描かれ、十巻のうち現存するのは四巻分と貴重な文化遺産となっています。
時間の流れの経緯を絵巻の形式で表わした空間構成など、日本独特の間の余白の感覚ともに後世に与えた影響は絶大なものがあります。
東京藝術大学美術学部日本画研究室では、7年前から手塚雄二教授の研究室の修了制作の一環として「国宝 源氏物語絵巻」現状模写事業を開始してきました。徳川美術館所蔵の詞書28面と絵15面、五島美術館所蔵の詞書9面と絵4面、計56面の現状模写を7年かけて、両美術館寄贈用と藝大収蔵用として各場面2点ずつを完成させました。その制作者は卒業生も含め56名にのぼります。
精緻な作業の積み重ねの成果が展覧されます。
◆国宝 源氏物語絵巻に挑むー東京藝術大学 現状模写/9月9日~9月25日
/東京藝術大学大学美術館(上野公園)
紫式部の『源氏物語』が完成して150年後、12世紀に全54帖の各帖より1から3場面が描かれた「源氏物語絵巻」が日本最古の絵巻として描かれました。四季折々の宮廷の雅な場面は、本文を各図の前に添え、「詞書」と「絵」を繰り返す形式で描かれ、十巻のうち現存するのは四巻分と貴重な文化遺産となっています。
時間の流れの経緯を絵巻の形式で表わした空間構成など、日本独特の間の余白の感覚ともに後世に与えた影響は絶大なものがあります。
東京藝術大学美術学部日本画研究室では、7年前から手塚雄二教授の研究室の修了制作の一環として「国宝 源氏物語絵巻」現状模写事業を開始してきました。徳川美術館所蔵の詞書28面と絵15面、五島美術館所蔵の詞書9面と絵4面、計56面の現状模写を7年かけて、両美術館寄贈用と藝大収蔵用として各場面2点ずつを完成させました。その制作者は卒業生も含め56名にのぼります。
精緻な作業の積み重ねの成果が展覧されます。
◆国宝 源氏物語絵巻に挑むー東京藝術大学 現状模写/9月9日~9月25日
/東京藝術大学大学美術館(上野公園)