『アンプとスピーカーの周波数特性はこう見る vol.1』の続きです。
オーディオ機器の『周波数特性』という項目の本音と建前?について書いています。
真空管アンプの周波数特性の表示の方法は昔から独特で
『それってインチキじゃないの?』と言われてもおかしくない表示がまかり通っています。
50年以上前からの慣習なので
メーカーに言わせると『周波数特性の読み方を知らない方が悪い』となります。
当社も真空管アンプを発売しているメーカーなのでおおきなことは言えませんが・・・
ほとんどの真空管パワーアンプには出力トランスが搭載されています。
この出力トランスはたくさんパワーを出すと周波数特性が狭くなるという特徴があります。
かつて一世を風靡したタンゴの最高級出力トランスの規格表を見てみましょう。
3段目のX-3.5PはWE-300Bに使用できるトランスの最高峰ですが、
周波数特性は 4Hz~100KHzとなっています。
めっちゃスゴイ特性!・・・とおもいきや
出力のところを見ると 120w 30Hz とあります。
さらによく見てみると 4Hz~100KHz には
入力4vという条件がついています。
入力4vでトランスのロスがゼロとして出力が何ワットかを計算すると
0.0366wとなります。
つまり、
0.0366wならば4HzまでOKですが
120wならば 30Hzまで・・・ということになります。
トランスというのはこういうものなので
私もそういうもんだと思って設計してきましたが
一般の方からすると???なのかもしれません。
代表的な真空管パワーアンプにマランツ9があります。
このモデルは近年レプリカが発売されましたが
そのときの仕様は以下の通りです。
定格出力 UL接続、30Hz~20kHz: 70W
3極管接続、30Hz~20kHz: 40W
周波数特性(1W、8Ω) 20Hz~40kHz ±1dB
UL(ウルトラリニア)接続で70w
3結で40wというのは
真空管の動作の問題ですが
注目していただきたいのは
周波数特性は20Hz~40kHzなのに
定格出力では30Hz~20kHzとなっている点です。
定格ではUL接続で70wのアンプですが
周波数特性を計測しているポイントは
なんと出力1wのポイントです。
70wで20Hz~40kHzではありませんので注意が必要です!
次回に続きます。
≪10月の勉強会『オーディオファンのためのフィルター講座その2』≫
チャンデバや低域増強フィルターに使用されているフィルターの仕組みを勉強します。
日時:10月17日(日)10:30~12:30、13:30~15:30
(密を避けるための措置で2回とも同じ内容です)
(1時間目)試聴と現在のオーディオ事情 10:30~、13:30~
(2時間目)オーディオファンのためのフィルター講座 2 11:20~、14:20~
(3時間目)応用問題と個別質問タイム 11:55~、14:55~
場所:ムジカ試聴室(ログハウス)18日以降に一部を配信します。

今年度のお月見コンサートはコロナ禍のため配信となりました。
テーマは『CITYPOP 2』。YouTubeでの無料リモートライブ配信です。
配信開始:10月16日(土)18:00(その後、いつでも試聴可能です)
配信アドレス:https://www.musika.jp/otsukimi/
チラシ:https://www.musika.jp/nws/otukimi2021.pdf
無料で登録等も必要ありません。ぜひご覧ください
≪ドイツ・クアドラルのスピーカーARGENTUM 570限定セット≫
ドイツ・クアドラルのスピーカーARGENTUM 570限定セットが
残り1セットとなりました。
≪試聴とログハウス見学予約状況≫
リアルタイムで更新される予約状況カレンダーを公開しています。
こちらのページから予約状況をご確認ください。
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