今回は、ターファイトクラブの1歳追加募集馬として、当場から提供させていただく予定のゼフィランサスの2018を紹介させていただきます。
なお、本馬は8月6日から募集開始されるとのことですが、クラブHP上では先行動画として放牧風景の動画がご覧になれます。
本馬はBlaze14として紹介されていますので、興味のある方はこちらをご参照ください。
さて、ゼフィサンサスの仔はターファイトクラブでは初めてお世話になるわけですが、ゼフィランサス自身の血統に関しては過去にこのブログで取り上げていますので、そちらをご参照ください。
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ③キングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合~ゼフィランサス編~
当場で力を入れているモガミヒメ牝系の血を引くゼフィランサスですが、期待通りに初年度産駒からダンケシェーン(牡、父ヘニーヒューズ)を送り出しています。
ダンケシェーンは新馬戦こそ2着でしたが、その後未勝利、500万下を連勝してOP青竜Sでは4着しています。
ここ最近は、2勝クラスで掲示板に載る走りを見せているので、できれば3勝目さらにそれ以上の成績となってほしいと期待しています。
ゼフィランサスの2番仔であるタイセイアヴァンセはこれまで入着は6回しているものの、残念ながらまだ勝ち上がれていない状況です。
小柄ながら毎回頑張ってくれていて、芝中長距離で掲示板に載っていますが、なんとか勝ち上がってほしいものです。
3番仔のディープボンド(牡、2歳、父キズナ)はすでにゲート試験に合格しているようで、デビューが楽しみな一頭です。
キズナ産駒からは早速勝ち上がっている馬でも出ていますし、馬主様には素敵な馬名(英語で『深い絆』という意味ですね)を付けていただきました。
その期待に応えてほしいと願っていますし、当場としても血統・馬体的にこだわった配合なので、まずは1勝目を目指して頑張ってほしいところです。
一方、本馬の父ドゥラメンテについてはこのブログで扱ったことがないので、ここで彼の血統について深く掘り下げたいと思います。
ドゥラメンテは父キングカメハメハ、母父サンデーサイレンス、2代母の父トニービン、3代母の父ノーザンテーストそして牝系はダイナカールに遡る代々G1勝ち馬の名牝系という、文字通りの超良血馬です。
ドゥラメンテの3代母でオークス馬のダイナカールは、NearcoとHyperionの組み合わせを持つ血統が特徴的で、なかでもHyperionの影響が強そうなのが血統表からも窺えます。
Hyperion4*5×5のラインブリードがありますが、Nearco4×5も併せて考えると、Nearctic≒パロクサイドという組み合わせも浮かんできます。
Nearcoはクラシックディスタンスをこなすスタミナを伝える傾向にありますし、Hyperionは瞬発力というよりは息の長い末脚を伝える傾向にあるので、この2つの血脈からは中長距離適性を感じさせます。
そして、このNearcoとHyperionという血脈は、ダイナカールの娘であるオークス馬エアグルーヴの世代でも活かされました。
具体的にはトニービンが強く持つHyperionの血をそのまま活かし、トニービンが持つNasrullahクロスについても、エアグルーヴの代でシンプルにそのまま継続クロスさせています。
NasrullahはNearcoの息子なので、エアグルーヴは父トニービンのみならず母ダイナカールの血統パターンも踏襲していることになります。
そのエアグルーヴの娘であるアドマイヤグルーヴはサンデーサイレンス産駒ですが、サンデーはNasrullahを持っていないので、彼女の代ではNasrullahクロスは派生しません。
ただ、サンデーはNasrullahの近親にあたるMahmoud4×5を持つほか、同じく近親のRoyal Chargerも持つので、Nasrullahが伝えるスピードはアドマイヤグルーヴの代でもある程度活きていると見なせます。
Hyperionに関しては、サンデーの2代母Mountain FlowerがHyperion3×4なので、エアグルーヴの持つHyperionの血は活かせる配合になっています。
Mountain Flowerの2代父はGulf Streamですが、この血はダイナカールやエアグルーヴの代でも重要なポジションを占めるNearcticと相似クロスの関係にあります。
こうして見ると、この牝系はHyperionの流れが強い血統で、そこにNasrullahやMahmoudのようなスピード血脈を加えることで、現代日本の競馬でもG1馬が出るような名牝系に発展してきたと推測できます。
そこに名種牡馬キングカメハメハが配合されて生まれたのが、2冠馬ドゥラメンテです。
キングカメハメハはNasrullahやNearco、Hyperionの血を多く持つので、ドゥラメンテの母アドマイヤグルーヴとは相性が良いはずです。
また、キングカメハメハ自身はNasrulahとMahmoudの血をいずれもクロスの形で持っているので、このあたりもアドマイヤグルーヴやサンデー、あるいはトニービンといった血脈に由来するスピード系血脈と合わさることで、産駒のドゥラメンテに優れたスピードを伝えたのではないでしょうか。
このように、ドゥラメンテの血統ではHyperion、Nasrullah(とその父Nearco)、Mahmoudといった血脈がキーポイントになっていると考えます。
配合を考える際もこのあたりの血の強化を心掛けたいと考えていましたが、このうちHyperionに関してはドゥラメンテ側だけでかなりの影響力がありそうな血統をしているので、それほどHyperionの血が濃くない繁殖牝馬と配合してもドゥラメンテの良さは伝わるのではないかと判断しました。
そこで、残る2つの血脈であるNasrullahとMahmoudに着目してこれらの血の継続強化を図ろうと配合した結果、ゼフィランサスの2018が誕生しました。
本馬はHalo4×4を持っていますが、Haloの母方にはMahmoudの血が入っています。
また、Haloの血はクロスとして存在するだけではなく、Halo≒Careless Notionの相似クロスも強化します。
PharamondやSir Gallahad、Royal Charger≒Nasrullahといった血を持つHalo≒Careless Notionの相似クロスは、母ゼフィランサスの代で一度試していますが、それを仔である本馬の代でも継続させたことになります。
この相似クロスのなかにMahmoudやNarullahの血脈が入っていることは、父ドゥラメンテと母ゼフィランサス双方の血統パターンから考えても長所になると考えています。
母ゼフィランサスの視点に立って配合を考える際には、『Northern Dancer+Nearco/Prince Rose』の組み合わせを持つ種牡馬を候補に上げるようにしてきました。
なぜなら、この組み合わせを持つゼフィランサス内のダンシングブレーヴやモガミポイントの血は、ゼフィランサスにとって重要な血脈だと感じているからです。
彼女の初仔であるダンケシェーンの血統では、父ヘニーヒューズの直父系にあたるStorm Catがこの組み合わせを持つ血脈になります。
2番仔タイセイアヴァンセの場合は、父ハービンジャーが持つShareef Dancerがそうです。
また、3番仔のディープボンドはダンケシェーンと同じく父キズナがStorm Catを持っているので、この血を活かしたくてキズナを配合しました。
これらの血が、ゼフィランサスの持つダンシングブレーヴやモガミポイントといった『Northern Dancer+Nearco/Prince Rose』の組み合わせを持つ血と相似クロスを形成することになります。
では、ドゥラメンテの血統ではどうなるかというと、ラストタイクーンとThe Dancerがこの組み合わせを持つ血になります。
このラストタイクーン≒The Dancer≒ダンシングブレーヴ≒モガミポイントという4つの血にはHyperion、Nasrullah、Mahmoudといったドゥラメンテにとって重要な血が含まれていますし、ゼフィランサスにとってポイントとなるPrincequilloも含まれています。
このような考察をするなかで、ドゥラメンテ×ゼフィランサスは合うはずだと考えて配合して、結果として本馬が生まれました。
ドゥラメンテは初年度産駒が昨年誕生して、当歳時から見栄えのする産駒が多いと馬産地では評判でしたが、本馬も当歳時から立派な馬格をしていました。
また、本馬は気の強いタイプで放牧地では他馬が競りかけてこないほどの完全なボス格ですが、知り合いの馬産地関係者に聞いても同様の気性をしたドゥラメンテ産駒が多いと聞いています。
初年度産駒ということで、ドゥラメンテ産駒がどのような成長過程、競走成績を残すかはわかりませんが、当場としては本馬に大きな期待をしています。
当歳馬募集で提供したメジェルダの2018を早々に満口にしていただけたので、早くから1歳追加募集でもお世話になりたいと考えていました。
そして、当場にいる各1歳馬の成長を見ながら、現時点で追加募集として提供できる最高の馬を選んだつもりです。
ターファイト会員の皆さまには、是非一度ご検討くださいますようお願い申し上げます。
なお、本馬は8月6日から募集開始されるとのことですが、クラブHP上では先行動画として放牧風景の動画がご覧になれます。
本馬はBlaze14として紹介されていますので、興味のある方はこちらをご参照ください。
さて、ゼフィサンサスの仔はターファイトクラブでは初めてお世話になるわけですが、ゼフィランサス自身の血統に関しては過去にこのブログで取り上げていますので、そちらをご参照ください。
【血統・配合】キングヘイロー×モガミヒメ牝系 ③キングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合~ゼフィランサス編~
当場で力を入れているモガミヒメ牝系の血を引くゼフィランサスですが、期待通りに初年度産駒からダンケシェーン(牡、父ヘニーヒューズ)を送り出しています。
ダンケシェーンは新馬戦こそ2着でしたが、その後未勝利、500万下を連勝してOP青竜Sでは4着しています。
ここ最近は、2勝クラスで掲示板に載る走りを見せているので、できれば3勝目さらにそれ以上の成績となってほしいと期待しています。
ゼフィランサスの2番仔であるタイセイアヴァンセはこれまで入着は6回しているものの、残念ながらまだ勝ち上がれていない状況です。
小柄ながら毎回頑張ってくれていて、芝中長距離で掲示板に載っていますが、なんとか勝ち上がってほしいものです。
3番仔のディープボンド(牡、2歳、父キズナ)はすでにゲート試験に合格しているようで、デビューが楽しみな一頭です。
キズナ産駒からは早速勝ち上がっている馬でも出ていますし、馬主様には素敵な馬名(英語で『深い絆』という意味ですね)を付けていただきました。
その期待に応えてほしいと願っていますし、当場としても血統・馬体的にこだわった配合なので、まずは1勝目を目指して頑張ってほしいところです。
一方、本馬の父ドゥラメンテについてはこのブログで扱ったことがないので、ここで彼の血統について深く掘り下げたいと思います。
ドゥラメンテは父キングカメハメハ、母父サンデーサイレンス、2代母の父トニービン、3代母の父ノーザンテーストそして牝系はダイナカールに遡る代々G1勝ち馬の名牝系という、文字通りの超良血馬です。
ドゥラメンテの3代母でオークス馬のダイナカールは、NearcoとHyperionの組み合わせを持つ血統が特徴的で、なかでもHyperionの影響が強そうなのが血統表からも窺えます。
Hyperion4*5×5のラインブリードがありますが、Nearco4×5も併せて考えると、Nearctic≒パロクサイドという組み合わせも浮かんできます。
Nearcoはクラシックディスタンスをこなすスタミナを伝える傾向にありますし、Hyperionは瞬発力というよりは息の長い末脚を伝える傾向にあるので、この2つの血脈からは中長距離適性を感じさせます。
そして、このNearcoとHyperionという血脈は、ダイナカールの娘であるオークス馬エアグルーヴの世代でも活かされました。
具体的にはトニービンが強く持つHyperionの血をそのまま活かし、トニービンが持つNasrullahクロスについても、エアグルーヴの代でシンプルにそのまま継続クロスさせています。
NasrullahはNearcoの息子なので、エアグルーヴは父トニービンのみならず母ダイナカールの血統パターンも踏襲していることになります。
そのエアグルーヴの娘であるアドマイヤグルーヴはサンデーサイレンス産駒ですが、サンデーはNasrullahを持っていないので、彼女の代ではNasrullahクロスは派生しません。
ただ、サンデーはNasrullahの近親にあたるMahmoud4×5を持つほか、同じく近親のRoyal Chargerも持つので、Nasrullahが伝えるスピードはアドマイヤグルーヴの代でもある程度活きていると見なせます。
Hyperionに関しては、サンデーの2代母Mountain FlowerがHyperion3×4なので、エアグルーヴの持つHyperionの血は活かせる配合になっています。
Mountain Flowerの2代父はGulf Streamですが、この血はダイナカールやエアグルーヴの代でも重要なポジションを占めるNearcticと相似クロスの関係にあります。
こうして見ると、この牝系はHyperionの流れが強い血統で、そこにNasrullahやMahmoudのようなスピード血脈を加えることで、現代日本の競馬でもG1馬が出るような名牝系に発展してきたと推測できます。
そこに名種牡馬キングカメハメハが配合されて生まれたのが、2冠馬ドゥラメンテです。
キングカメハメハはNasrullahやNearco、Hyperionの血を多く持つので、ドゥラメンテの母アドマイヤグルーヴとは相性が良いはずです。
また、キングカメハメハ自身はNasrulahとMahmoudの血をいずれもクロスの形で持っているので、このあたりもアドマイヤグルーヴやサンデー、あるいはトニービンといった血脈に由来するスピード系血脈と合わさることで、産駒のドゥラメンテに優れたスピードを伝えたのではないでしょうか。
このように、ドゥラメンテの血統ではHyperion、Nasrullah(とその父Nearco)、Mahmoudといった血脈がキーポイントになっていると考えます。
配合を考える際もこのあたりの血の強化を心掛けたいと考えていましたが、このうちHyperionに関してはドゥラメンテ側だけでかなりの影響力がありそうな血統をしているので、それほどHyperionの血が濃くない繁殖牝馬と配合してもドゥラメンテの良さは伝わるのではないかと判断しました。
そこで、残る2つの血脈であるNasrullahとMahmoudに着目してこれらの血の継続強化を図ろうと配合した結果、ゼフィランサスの2018が誕生しました。
本馬はHalo4×4を持っていますが、Haloの母方にはMahmoudの血が入っています。
また、Haloの血はクロスとして存在するだけではなく、Halo≒Careless Notionの相似クロスも強化します。
PharamondやSir Gallahad、Royal Charger≒Nasrullahといった血を持つHalo≒Careless Notionの相似クロスは、母ゼフィランサスの代で一度試していますが、それを仔である本馬の代でも継続させたことになります。
この相似クロスのなかにMahmoudやNarullahの血脈が入っていることは、父ドゥラメンテと母ゼフィランサス双方の血統パターンから考えても長所になると考えています。
母ゼフィランサスの視点に立って配合を考える際には、『Northern Dancer+Nearco/Prince Rose』の組み合わせを持つ種牡馬を候補に上げるようにしてきました。
なぜなら、この組み合わせを持つゼフィランサス内のダンシングブレーヴやモガミポイントの血は、ゼフィランサスにとって重要な血脈だと感じているからです。
彼女の初仔であるダンケシェーンの血統では、父ヘニーヒューズの直父系にあたるStorm Catがこの組み合わせを持つ血脈になります。
2番仔タイセイアヴァンセの場合は、父ハービンジャーが持つShareef Dancerがそうです。
また、3番仔のディープボンドはダンケシェーンと同じく父キズナがStorm Catを持っているので、この血を活かしたくてキズナを配合しました。
これらの血が、ゼフィランサスの持つダンシングブレーヴやモガミポイントといった『Northern Dancer+Nearco/Prince Rose』の組み合わせを持つ血と相似クロスを形成することになります。
では、ドゥラメンテの血統ではどうなるかというと、ラストタイクーンとThe Dancerがこの組み合わせを持つ血になります。
このラストタイクーン≒The Dancer≒ダンシングブレーヴ≒モガミポイントという4つの血にはHyperion、Nasrullah、Mahmoudといったドゥラメンテにとって重要な血が含まれていますし、ゼフィランサスにとってポイントとなるPrincequilloも含まれています。
このような考察をするなかで、ドゥラメンテ×ゼフィランサスは合うはずだと考えて配合して、結果として本馬が生まれました。
ドゥラメンテは初年度産駒が昨年誕生して、当歳時から見栄えのする産駒が多いと馬産地では評判でしたが、本馬も当歳時から立派な馬格をしていました。
また、本馬は気の強いタイプで放牧地では他馬が競りかけてこないほどの完全なボス格ですが、知り合いの馬産地関係者に聞いても同様の気性をしたドゥラメンテ産駒が多いと聞いています。
初年度産駒ということで、ドゥラメンテ産駒がどのような成長過程、競走成績を残すかはわかりませんが、当場としては本馬に大きな期待をしています。
当歳馬募集で提供したメジェルダの2018を早々に満口にしていただけたので、早くから1歳追加募集でもお世話になりたいと考えていました。
そして、当場にいる各1歳馬の成長を見ながら、現時点で追加募集として提供できる最高の馬を選んだつもりです。
ターファイト会員の皆さまには、是非一度ご検討くださいますようお願い申し上げます。