ロック探偵のMY GENERATION

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メカゴジラという“怪獣”

2019-10-27 14:16:17 | 映画
今回は、映画記事です。

このカテゴリーでは、前回、ゴジラシリーズの一環として『ゴジラ対メカゴジラ』を取り上げました。

で、順番からいうとその次の『メカゴジラの逆襲』になるところなんですが……
その前に、いったんここでコラム的なものをはさんでおこうと思います。

テーマは、ずばりメカゴジラ。
メカゴジラという怪獣の特殊性についてです。

いや、怪獣といいましたが……そもそもメカゴジラはロボットであって怪獣ではありません。まず、そういう意味からしても、特殊な存在です。

ロボットという点でいえば、ゴジラシリーズ中にはジェットジャガーやMOGERAなんかもいるわけですが、メカゴジラはゴジラのロボット。もう、存在感が別格なのです。

たとえば、ゴジラ作品30作近くあるなかで、“逆襲”してきたのは、ゴジラを除けばメカゴジラだけ。ゴジラシリーズ以外の東宝特撮でみても、私が知るかぎり“逆襲”のタイトルがあるのは『キングコングの逆襲』のみ。ここからも、特殊性はわかるでしょう。

さらに、その『メカゴジラの逆襲』は、ビデオジャケットがメカゴジラの立ち姿となっています(正確には、メカゴジラⅡ)。

 

ジャケットにゴジラの姿が入っていないのは、ゴジラシリーズにおいて、この『メカゴジラの逆襲』だけ。ビデオのパッケージというのは、いうなればその作品の看板なわけですが……主役であるゴジラを差し置いて一枚看板を張れる、メカゴジラというのはもう、そういう存在なのです。

また、登場回数でいっても、メカゴジラは相当なものです。
ゴジラシリーズ全29作品ある中で、メカゴジラは合計5回登場しています。
モスラ(8回)やキングギドラ(6回)といった花形ほどではありませんが、初登場が14作目だったことを考えれば、かなりの頻度といっていいでしょう。
ちょっと視点を変えて“初登場時からの登場頻度”でみると、メカゴジラは16作中5回。初登場して以降、およそ3分の1の作品にメカゴジラが出てくるわけです。同じ基準で比較してみると、モスラと同格か、あるいは上回ってさえいます。

また、回数だけでなく、その後の登場の仕方からも、特別扱いはうかがえます。
言い方が難しいんですが……メカゴジラは、ゴジラを終わらせる存在なのです。
この第一期でもそうです。まあこれは結果としてそうなっただけですが……第二期、第三期では、そういう位置づけにいます。逆にそれぞれのシリーズでメカゴジラが登場する作品が最終作にはなっていませんが……そのあたりのことについてはまたいずれ書こうと思います。


【注】登場回数について
「メカゴジラ」といっても、厳密にいえば全てが同じメカゴジラではないんですが……モスラやキングギドラも全てが同一個体というわけではないので、その違いは不問とします。
また、モスラの場合登場回数に含めるかどうか微妙なものもあるんですが、ライブフィルムでワンカットだけ出てきたようなものはノーカウント。『ゴジラ対スペースゴジラ』は微妙なところですが、基準を厳しくしてカウントしません。これを含めて計算すると、“初登場時からの登場頻度”はモスラのほうが高くなります。


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