LANDINI AND ITALIAN ARS NOVA
(14th Century)
Alla Francesca
14世紀のイタリアはペトラルカやボッカチオなどがあらわれ、ルネサンスへ発展していく人文主義が勃興した時期であるが、音楽においてはそれまでの単旋律の楽曲に代わってポリフォニーがさかんに作られ始めた時期である。「イタリアのアルス・ノヴァ」という言い方は、この時期のイタリア音楽の新傾向を表わすものだったが、現在ではフランスのアルス・ノヴァとの差異を強調し、この時期の音楽を「トレチェントの音楽」と言うようになっている。
アルス・ノヴァという新たな記譜法を手にしてから、14世紀のフランスの音楽はモーダル・リズムに代わる新しいリズムを生み出した。この時期、フランスの音楽家の技巧的な関心はリズムを複雑に組み合わせ多様化することにあった。しかしイタリアの音楽にはそれほど複雑なリズムはなく、音楽家の関心は叙情的に歌う旋律を華麗な装飾によって強調することにあった。
このアルバムはイタリアのトレチェントを代表するフランチェスコ・ランディーニを中心に、ヤコポ・ダ・ボローニャ、マギステル・ピエロ、ギラルデッロ・ダ・フィレンツェらのバッラータ(踊りのための音楽)やカッチャ(カノン形式の音楽)、マドリガーレ(イタリアのポリフォニーの形式では最も古いもので、2拍子のスタンザのあと3拍子のリトルネッロでしめくくる)といった世俗歌曲を収録したもので、ボッカチオの詩 Non so qual i mi voglia にロレンツォ・ダ・フィレンツェが曲をつけたものも収められている。
(14th Century)
Alla Francesca
14世紀のイタリアはペトラルカやボッカチオなどがあらわれ、ルネサンスへ発展していく人文主義が勃興した時期であるが、音楽においてはそれまでの単旋律の楽曲に代わってポリフォニーがさかんに作られ始めた時期である。「イタリアのアルス・ノヴァ」という言い方は、この時期のイタリア音楽の新傾向を表わすものだったが、現在ではフランスのアルス・ノヴァとの差異を強調し、この時期の音楽を「トレチェントの音楽」と言うようになっている。
アルス・ノヴァという新たな記譜法を手にしてから、14世紀のフランスの音楽はモーダル・リズムに代わる新しいリズムを生み出した。この時期、フランスの音楽家の技巧的な関心はリズムを複雑に組み合わせ多様化することにあった。しかしイタリアの音楽にはそれほど複雑なリズムはなく、音楽家の関心は叙情的に歌う旋律を華麗な装飾によって強調することにあった。
このアルバムはイタリアのトレチェントを代表するフランチェスコ・ランディーニを中心に、ヤコポ・ダ・ボローニャ、マギステル・ピエロ、ギラルデッロ・ダ・フィレンツェらのバッラータ(踊りのための音楽)やカッチャ(カノン形式の音楽)、マドリガーレ(イタリアのポリフォニーの形式では最も古いもので、2拍子のスタンザのあと3拍子のリトルネッロでしめくくる)といった世俗歌曲を収録したもので、ボッカチオの詩 Non so qual i mi voglia にロレンツォ・ダ・フィレンツェが曲をつけたものも収められている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます