むらぎものロココ

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FLUXUSな一日

2004-12-11 23:52:20 | アート・文化
うらわ美術館にて「フルクサス展 芸術から日常へ」を見る。

GEORGE_MACIUNAS11

fluxus ラテン語。1.流れる 2.流れ下っている、波の 3.ゆるんだ、だらりと垂れた 4.締まりのない、はかない、不安定な、動揺している 5.崩壊した、衰微した
あるいは、1.川 2.経過(研究社羅和辞典)


ジョージ・マチューナスはこの語の持つスカトロジックなイメージを気に入っていたらしい。
例1.丸出しにされた男の尻からDO IT YOURSELF FLUX FEST PRESENTSの文字が放出されているの図
例2.尻の穴に挿入された管がオルガンに通じ、人間がふいごの機能を果たしているの図(後日画像を確認し、思い込みだったことが判明。 ex falso quodlibet 偽からは何でもかんでも)
GEORGE_MACIUNAS4→ドゥルーズ=ガタリの「器官なき身体(body without organs)」ならぬ 「オルガン付き身体(body with organ)」
マチューナスにとってはフルクサスをオーガナイズすることがアートだった。フルクサスでは「V TRE」という新聞を発行したが、空白に入るべき文字を仮にOだとすると(フランス語でvotre「あなた方の」)「Oがないっす」=オーガナイズになるなどとくだらないことを思いつく。
ジョン・ケージとマルセル・デュシャン、ダダや未来派の流れを汲むフルクサスだが、ゲームやギャグの追及、そして複数生産による販売活動や反復可能(ハプニングではなくイベント)なパフォーマンスというところが新しかったのだろう。

この展覧会で展示されたもの
・パンフレット、プログラム、ポスター、レコード・ジャケット、本といった印刷物
・マルティプル作品
・フルクサスのパフォーマンスを記録した映像(フルクサス・ウェディング、フルクサス・キャバレー他)
これらによってフルクサスの痕跡をたどることができる。
その他、変なものがついたラケットを使ってピンポンをしたり、鍵盤の上に石を置いたり、ピアノ線の上に玉を置いたりしてピアノを弾いたりできる。
入場するときに風船を渡されるが、これを一息でふくらましたものを所定の場所に結びつけるよう指示される。後日「エア・イベント」で使われるそうだ。

浦和から電車を乗り継いで江戸川橋で下車し、limartというアート系の古書店に行く。ここではフルクサス関連の本を展示販売している。サムシング・エルス・プレスの本が何冊かあったが買わなかった。


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