眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

2017年に観た映画(劇場での日本映画編)&2017年マイ・ベストテン 

2018-06-09 19:03:14 | 映画1年分の「ひとこと感想」2006~

『中島みゆきconcert「一会」2015~2016劇場版』

その昔、「失恋」した女性の心理ばっかり歌っているように言われていた頃から、この人はこうだった・・・と思った。この人の歌の持つ社会的な側面に焦点を絞ったステージに見えたのは、今の世の中によほど危機感を持っているんだろうな・・・とも。
先に観にいった若い友人は、「ホント、そんなことしたらダサイってわかってるんだけど、歌詞を字幕でつけて欲しいって思った。やっぱり、知らないモンには聞き取れないんだよね。でもこの人の歌は、歌詞がわからないってのはこの人に失礼なんじゃないかなあ。字幕が無理なら、せめて歌詞カード、紙切れ1枚でも配るとか。特別料金で高いんだし」。ふと考える表情になって、「あの人は、僕なんかから見ると・・・ほら、あのキヨシローさんに似てる。”言葉”が大事な人なんだと思う」。

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/49261180.html

『ポッピンQ』(監督:宮原直樹 制作会社:東映アニメーション)

ダラダラ長いだけの感想日記が残っていた。勧めてくれた我が家のアニメ伝道師との会話を、(自分が)日記に残しておきたかったらしい。映画を観ながら、一瞬、ダマサレタ?みたいな気がしたのかも(^^;。(ま、終わり良ければすべて良し)

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/49280619.html

『 KING OF PRISM by PrettyRhythm』(監督:菱田正和 制作:タツノコプロ)

好奇心から「応援上映」なるものを初めて体験。(観客があまりに少ないのにガク然としたけど、「応援」してた人たちは楽しそうだったし、とにかく彼女たちの「声」と「タイミング」が絶妙~と(^^))

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/2017-03-01.html

『ひるね姫~知らないワタシの物語』(原作・脚本・監督:神山健治 )

いろんな作品への「オマージュ」?が多すぎて??ホントにこれでいいのかなあ・・・と思ったものの・・・それでもこれはこれで「神山ワールド」なるモノなんだろな~と(ヨクワカラナイけど(^^;)。
「娘に見せたい」作品だと、監督は言ってらしたとか。そう・・・もしかして、これはアイデンティティ・プリキュア・アニメ(私の造語)なのかもしれない。「女の子は、やりたいことは何でもやってみなさい。思う通りに進んだらいい。男はもちろん、(生命無きはずの)機械さえ、きっと味方になってくれる」・・・なあんて言われてる気がした(^^)。

『聖の青春』(監督:森 義隆 脚本:向井康介 原作:大崎善生 2016)

「昭和の映画館」で上映されたのが、いかにも相応しい感じの映画だった。
ただ、主人公の聖を演じた松山ケンイチは善戦?してると思うけれど、観ていて印象的だったのは、ライバル(という設定)の羽生善治を演じた東出昌大と、師匠である森信雄役のリリー・フランキー。原作を以前に読んだことがあるのが、却ってジャマになった格好で、やっぱり私は「観てから読む」方が合ってるらしい。(本物の聖クンの写真のインパクトに、松山ケンイチは太刀打ち出来てない?気がした)
(映画自体にはほとんど触れてなくて、観た当時の自分の状況?メインの日記が残っていたので、ついでに貼っておきます。自分が読んで懐かしかった・・・という、ただそれだけの理由です(^^;)

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/49745324.html

☆『 永い言い訳』(原作・脚本・監督:西川美和 2016)

映画のあちこちで、主人公(作家・男性)が自分に重なって見えてゾッとした。(ただ、「アナタにはわからない!」と叫ぶ場面が2ヶ所あって、「ほんとは理解されたい人なんだな~」と感じ、そこだけは違うな~と)

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/49822788.html

https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/d195f7c8b447c28e857205833f47aeca

☆『夜は短し歩けよ乙女』(原作:森見登美彦 監督:湯浅政明 キャラクター原案:中村祐介 制作:サイエンスSARU)

私は森見登美彦の小説があまり好きではないのだけれど、このアニメーションは原作の映像化として凄い!と思った。小説を読んでいる間、私のアタマの中では確かに、こういう絵柄、こういうキャラの動き方で、物語が流れていた・・・そんな錯覚さえ覚えるくらい(後出しジャンケン)。短期間ではあっても、2度暮らしたことのある京都の風景が、そのまま蘇ってきて(下賀茂神社の林とか。よく散歩しました)・・・それにしても、あのヒロインは無敵ですね(^^;。

『夜明け告げるルーのうた』(監督・共同脚本:湯浅政明 脚本:吉田玲子 キャラクター原案:ねむようこ 制作:サイエンスsaru)

湯浅政明監督のアニメーションとして、本当は(「歩けよ乙女」より)オリジナルのこちらを選んであげたかっ?たのだけれど、肝腎の「ルー」(人魚)の造形が、私にはあまり魅力的に見えなくて・・・でも、海の中の情景を描く手法(フラッシュ100%とかなんとか)が独特の「揺れる描線」で、いかにも「水」に相応しく見えて、明るいパステル・カラーの色彩設計もオシャレで、「これまで見たことがない」アニメーションを観てる・・・という気分を味わえたのも本当。(かなりトンガッタ作品を作る人・・・と思っていたけれど、こういう万人向けに楽しいのも作れるんだ~なんて、先行き楽しみがまた増えました(^^))

『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』(原作:岩井俊二 脚本:大根仁 総監督:新房昭之 制作:シャフト)

打ち上げ花火を「横から」見るという発想がなかったので、その段階でまずビックリ!(^^;。原作ドラマの方が褒める人は多いかもしれないけれど、私は「いかにも作り物」風なアニメーションの方が好き。(作品としての出来の良し悪しとは別に、気楽に楽しめてきれいなシーンが見られただけで、私にとっては十分「エンタメ」作品として及第点だったので)

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/2017-09-13.html

『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~ 』(監督:滝田洋二郎)

エンディング・ロール(だったっけ)に出てきた創作料理の数々が「アート」のようで、本編中で見たものより美しかった・・・ということだけ、今も記憶に残っている。物語については(覚えてないというより)何も感じなかったのかも・・・と(^^;。

『Fate/stay night Heaven's Feel  I.Presage Flower』(監督:須藤友徳 音楽:梶浦由記 制作:ufotable)

PCゲーム(R-18)の「Fate/stay night」を(たまたま成り行きで)やったことがある。当時「桜ちゃんルート」(この映画のヒロインの名)が一番「映画化しにくい」と、ゲームを紹介してくれた若い友人は言い、私も同じことを思った記憶があるけれど、今回の映画(「桜ルート」第一章)では、(取りあえず今のところは)無難に映画化されているように見えて、なんとなく(全然関係ないのに)ホッとした(^^;。
この先、物語はドロドロと、黒く生々しくなっていく(ならないとそれはそれで映画にする意味がない?)はずだと想像してしまうけれど、上映されるようなら、やっぱり観にいくと思う。設定その他、トンデモナイような?物語(「Fate/stay night」)は、「現実から遠い」という意味だけでも、私にとって「無縁」のものじゃあないんだろうな・・・そんなこともふと思った。まあ、久しぶりに会ったサーヴァント(過去の英雄)たちはどこか懐かしく、アニメーションの映像も音楽も今風に美しい・・・それだけでも、私にとっては娯楽として十分だったのかもしれないけれど。(「人間」より「サーヴァント」たちの方が好き~♪)

『響け!ユーフォニアム~届けたいメロディー~』(原作:武田綾乃 監督:小川太一 音楽制作協力:洗足学園音楽大学 制作:京都アニメーション)

吹奏楽に打ち込む高校生たちの青春を描いた、京都アニメーション制作のTVアニメ「響け!ユーフォニアム」劇場版第2作(あー長い)。
吹奏楽部で同じ楽器(ユーフォニアム)を吹いている久美子(主人公・高1)と先輩あすか(副部長・高3)の話に焦点を絞って映画化されていて、思春期の女の子二人の関係・心理が丁寧に描かれた「映画」になっていると思った。演奏シーンも多い音楽モノ?になっていた第1作とはある種対照的な作品で、私としてはこちらの方が面白かった。ユーフォニアムという楽器の茫洋とした音色の美しさも、初めて知った。(なるほど久美子サンと似てる~(^^))

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/51949321.html




(12本)   


自主外国ー23本 自主日本ー8本    自主31
劇場外国ー21本 劇場日本ー12本   劇場33    全64本

                    


【2017年 ささやかなマイ・ベストテン】

1年間にスクリーンで観た映画は64本(外国:44 日本:20)で、去年と同じくらいです。
ドキュメンタリー(7本)とアニメーション(10本?)が比較的多く、特に日本製のアニメ(7本)は、我が家の「アニメ伝道師」の布教により急激に増えつつあります(^^;。

「今の気分で選んだ」マイ・ベストテンは以下の通り。(「ひとこと感想」の映画のタイトルのアタマに「☆」がつけてあります) 
映画としての出来の良し悪し(私にはヨクワカラナイ)ではなく、「自分にとって何か特別な意味があった」作品を選んでいるので、毎年順位はつけていません。

「昭和の映画館」ことあたご劇場で観た映画(4本)と自主上映作品(4本)が大半を占め、どちらにも足を向けて寝られないのもいつもどおり(^^;。本当に感謝しています。


『帰ってきたヒトラー』
『わたしは、ダニエル・ブレイク』
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
『メッセージ』
『好きにならずにいられない』
『父を探して』
『永い言い訳』
『夜は短し歩けよ乙女』
『さとにきたらええやん』


他に候補に挙がったのは、『未来を花束にして』『太陽のめざめ』『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』『ニュースの真相』『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』『ラビング 愛という名前のふたり』『LION/ライオン~25年目のただいま~』『マグニフィセント・セブン』『SING/シング』など。 日本映画では『日本と再生』『夜明け告げるルーのうた』なども考えました。

(ベスト・キャラクターは『好きにならずにいられない』の大男フーシです(^^))




今年は6月まで掛かってしまいましたが、これでやっと私の2017年が終わります。

おつきあい下さった皆さま、本当にありがとうございました(^^)。





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