2007年に映画館で観た日本映画は、たったの15本だった。と言っても、数年前までは年間を通じて観る映画全部でそのくらいの本数だったことを思うと、「たったの」なんて言ったら、それこそ映画の神サマのバチが当たるかもしれない。
それでも・・・私は昔から、自分はどんな映画でも、それなりに楽しんで最後まで観る方だと思っていたので、最近の日本映画には「苦手」な作品が珍しくないという現実が、なんだか悲しくなる . . . 本文を読む
2007年の秋、初めてシネコンの1ヶ月フリーパスというのを使った。(私は案外映画館で観ていないので、なかなかポイントが貯まらない。)家族2人も、似たような頃にやはりフリーパスが取れたので、少しずつズレて2ヶ月くらいの間、何を観ただの、どうだっただの、いつもより映画についての会話が弾んだ。
映画についての好みも3人で少しずつズレているのだけれど、ことフリーパスに関して共通だったのは、「同じ作品を何 . . . 本文を読む
オフシアターの日本映画というと、毎年1月に県立美術館で、土日や祝日に連続して何週にもわたって行われる、ある監督の作品を網羅するかのような特別な「映画祭」から始まる。
去年は没後50年企画ということで、溝口健二の作品20本が上映された。私は1月は体調が非常に悪く、どうしても観に行くつもりだった『近松物語』さえ観られずじまいになって、今でも残念で堪らない。欲張っても仕方が無いのだけれど。
実は高知 . . . 本文を読む
(以下の5本は美術館の「アーティストたちの視点と肖像」として上映された作品。すべてドキュメンタリー。)
『ロストロポーヴィチ 人生の祭典』 とんでもなくエネルギーに溢れた老チェリストと不思議な美しさを今もどこかに感じさせる78歳の元プリマドンナ(ソプラノ)夫婦の人生は、大物2人だけに「20世紀」の歴史と重なっている・・・ということらしい。私としては、音楽を楽しんだ作品。
『落穂拾い』 A . . . 本文を読む
2007年という年は、私にとっては何がなんだかワカラナイ中に、過ぎてしまった気がする。
一昨年9月の姉の「うつ病発症」がきっかけになって、私までこの歳で、自分のアイデンティティー?なるものを改めて考えさせられるハメになってしまった。人生ってほんとに、突然何が降ってくるかワカラナイものなんだということを、今シミジミ感じている。「これはこれでいい機会だから・・・」というのも、「今更なんでコンナコトに . . . 本文を読む