■歴史的にマレー社会との関係のほうが深い台湾
台湾人が血統的にも福建移民の純粋な子孫で漢民族だと盲信している偏狭な見方の人間が多いが、それは台湾の人類史の大半が、旧スンダランドを中心とした東南アジアマレー世界との交流の歴史だったという事実を無視するものだし、大体台湾人のことを論じる場合に、漢文文献上の父祖の地とされる福建、台湾と同じような歴史を歩み混血が多いフィリピン、それから純粋な漢人である華人とマレー系がほぼすみわけている(早期漢人移民は混血しているが)マレーシアを見渡して比較しなければ話にならない。
■比較しないで台湾人は漢民族なんて決め付けるのはアホ
なぜか私の周りでも、福建に行ったことはあるがフィリピンやマレーシアはなく、フィリピンはあるが福建はないという人間しかおらず、台湾と比較すべき地域すべてをカバーした人は私しかいないから、その他の視野偏狭な人たちには、実感がつかめないのだろう。
しかし、黄智慧も指摘しているように比較しないと物事は始まらない。
そして台湾人が福建人の子孫だと断言している人間は、おそらく福建に行ったこともないから、そんなことがいえるんだろうと思う。
台湾は東シナ海にも南シナ海にも面した島国。当然双方からの影響がある。しかし漢民族論にこだわる人間は、東シナ海しか見えていない偏頗で偏狭な思考。
台湾と海を越えて結ばれているすべての地域と比較しないで、漢民族なんて思い込んでいるようでは、台湾を語る資格などない。小さな台湾は、インドネシアなども含めて広くアジア全体を見わたすことで初めて見えてくる。中国だけ見ているのは、視野狭窄症の池沼。
まあ、比較できない人は、漢民族論に固執するんだろうが、無知というのは恐ろしいことだと思うよ。
■言語と宗教だけは福建系だが
確かに言語や宗教習俗的には台湾人は福建系だ。
しかし言語や宗教習俗はあくまでも文化の一部であって、それがすべてではない。
しかも道教と仏教の混交という宗教とそれに由来する習俗という点では、ベトナムもまた漢民族系だ。言語と宗教といった表相だけをもって台湾人が福建系だから、漢民族だというのは暴論である。それは皮相的な見方にすぎず、本質をとらえていないからだ。
■福建人と台湾人は顔つきが違う
第一、台湾人は福建人と顔つきがまるで違う。福建人は目が細いのが多いし、顔の色も赤いのが多い。それはフィリピンやマレーシアにいる福建系華人もそうだ。「純粋な福建人」の顔は、台湾で普通に「外省顔の典型」とされる顔つきなのだ。そりゃそうだ。台湾の外省人で省別で一番多い(20%くらい)のは福建人だから。
かといって、マレー系といっても、実は人種的に混血していて、顔つきのレンジは広い。マレー半島のマレー系ははっきりいってインドやネグリトの血も混じっていて、かなり色が黒かったりする。来歴からいえば、台湾人と顔つきを比較すべきマレー系とは、フィリピン(特に北部)や南をくだってもせいぜいがサバあたりのマレー系だ。
しかも、それがマレー系にさらに福建移民やスペイン人なども混血したフィリピン人の主流と比べると一目瞭然だ。台湾人は混血系フィリピン人と顔つきはそっくりなのだ。
■温和で愛想がいいマレー系と台湾人、愛想が悪い華人と中国人
また気質や性格からいって、台湾人ははっきりいってマレー系そのものといえる。
それは、華人とマレー系が、早期漢人移民とマレーの混血であるプラナカンやババニョニャを除いて、ほとんど混血せずすみ分けているマレーシアの例を見れば一目瞭然だ。
もちろん華人といえども、マレー系主流社会にあわせて気質を変化させており、大陸の中国人と比べたら、温和でモラルやマナーもある。しかし、それでも華人とマレー系では大きく違うのは、マレー系は愛想が良いが(個人差はあるが)、華人は愛想は良くないところだ。ただし華人といえどもマレー社会にいるので、こちらが話しかければソツない返事と応対をするしマナーもあるので感じは悪くないが、マレー系が向こうから求めて積極的にニコニコしてくるのと比べれば華人は圧倒的に愛想はない。
台湾人の場合は、マレーシアでいえば、華人よりも圧倒的にマレー系に近い。愛想がいい人間が多い。
■個人的付き合いのマナーやモラルがあるマレー系
モラルの面。台湾人も公徳心というと?だが、それは途上国すべてがそうでマレー系も大差はない。この場合のモラルとは、個人的に付き合う場合の謙譲とか大人しさとか和を重んじる部分。それについていえば、マレーシアなどの華人もマレー系の良い面を受け入れているので、モラルや和の部分はあるが、大陸の中国人(福建人)にはそうしたモラルや和は重んじない。異なる人間はあくまでも蹴落とす対象だからだ。一方台湾人は個人レベルでのモラルや和を重んじる。ただし国民党が復活した今は、その面が減退して、シナ化している側面は否定できないが。
■ドタキャンが平気なマレー系と台湾人
またアポイントとった場合でも、平気でドタキャンするのは、マレーシアではマレー系に多かったが、華人はまずしない。韓国人だって平気で2時間くらい遅れてくることはあっても、ドタキャンはあまりない。中国人、華人、韓国人の場合、ドタキャンをしてもされても、双方が平気でいられることはまずなかろう。ところが、マレーシアのマレー系はけっこう平気。台湾人も平気だ。ドタキャンは日本人には仁義に悖る行為だが、マレー系はしたほうもされたほうもそれほど気にしていない。
■ドタキャンこそ重要な要素
特に日本人から見たら、鼻についてしょうがないのは、ドタキャンだ。この指標からすれば台湾人はまぎれも無くマレー系なのである。
もちろん宗教に根ざした習慣や観念の面では福建系の色彩は濃い。しかしそれをいえばマレー系だって内実は多様で、多少漢人的な色彩があるからといってマレー系であることいと否定する根拠にならない。
■表層は福建系でも内実はマレーなのが台湾人
確かに皮相的には漢人的な要素が目につくので、台湾人を漢人だと勘違いしてしまう素人が跡を絶たないのは仕方がないかもしれないが、台湾人は気質や性質、性格面でみれば圧倒的にマレー的で、マレー系といえる。福建移民とマレー系の混血でも、気質などの面では圧倒的に母系社会であったマレー系平地原住民のものを色濃く受け継いでいる。
つまり表層は漢人でも、内実はマレー系。それが台湾人。
表層だけを見て漢人などと決め付けているのは、台湾人と付き合いが乏しく、なおかつ福建人やマレー人と比較したことがないからだけだ。
台湾人が血統的にも福建移民の純粋な子孫で漢民族だと盲信している偏狭な見方の人間が多いが、それは台湾の人類史の大半が、旧スンダランドを中心とした東南アジアマレー世界との交流の歴史だったという事実を無視するものだし、大体台湾人のことを論じる場合に、漢文文献上の父祖の地とされる福建、台湾と同じような歴史を歩み混血が多いフィリピン、それから純粋な漢人である華人とマレー系がほぼすみわけている(早期漢人移民は混血しているが)マレーシアを見渡して比較しなければ話にならない。
■比較しないで台湾人は漢民族なんて決め付けるのはアホ
なぜか私の周りでも、福建に行ったことはあるがフィリピンやマレーシアはなく、フィリピンはあるが福建はないという人間しかおらず、台湾と比較すべき地域すべてをカバーした人は私しかいないから、その他の視野偏狭な人たちには、実感がつかめないのだろう。
しかし、黄智慧も指摘しているように比較しないと物事は始まらない。
そして台湾人が福建人の子孫だと断言している人間は、おそらく福建に行ったこともないから、そんなことがいえるんだろうと思う。
台湾は東シナ海にも南シナ海にも面した島国。当然双方からの影響がある。しかし漢民族論にこだわる人間は、東シナ海しか見えていない偏頗で偏狭な思考。
台湾と海を越えて結ばれているすべての地域と比較しないで、漢民族なんて思い込んでいるようでは、台湾を語る資格などない。小さな台湾は、インドネシアなども含めて広くアジア全体を見わたすことで初めて見えてくる。中国だけ見ているのは、視野狭窄症の池沼。
まあ、比較できない人は、漢民族論に固執するんだろうが、無知というのは恐ろしいことだと思うよ。
■言語と宗教だけは福建系だが
確かに言語や宗教習俗的には台湾人は福建系だ。
しかし言語や宗教習俗はあくまでも文化の一部であって、それがすべてではない。
しかも道教と仏教の混交という宗教とそれに由来する習俗という点では、ベトナムもまた漢民族系だ。言語と宗教といった表相だけをもって台湾人が福建系だから、漢民族だというのは暴論である。それは皮相的な見方にすぎず、本質をとらえていないからだ。
■福建人と台湾人は顔つきが違う
第一、台湾人は福建人と顔つきがまるで違う。福建人は目が細いのが多いし、顔の色も赤いのが多い。それはフィリピンやマレーシアにいる福建系華人もそうだ。「純粋な福建人」の顔は、台湾で普通に「外省顔の典型」とされる顔つきなのだ。そりゃそうだ。台湾の外省人で省別で一番多い(20%くらい)のは福建人だから。
かといって、マレー系といっても、実は人種的に混血していて、顔つきのレンジは広い。マレー半島のマレー系ははっきりいってインドやネグリトの血も混じっていて、かなり色が黒かったりする。来歴からいえば、台湾人と顔つきを比較すべきマレー系とは、フィリピン(特に北部)や南をくだってもせいぜいがサバあたりのマレー系だ。
しかも、それがマレー系にさらに福建移民やスペイン人なども混血したフィリピン人の主流と比べると一目瞭然だ。台湾人は混血系フィリピン人と顔つきはそっくりなのだ。
■温和で愛想がいいマレー系と台湾人、愛想が悪い華人と中国人
また気質や性格からいって、台湾人ははっきりいってマレー系そのものといえる。
それは、華人とマレー系が、早期漢人移民とマレーの混血であるプラナカンやババニョニャを除いて、ほとんど混血せずすみ分けているマレーシアの例を見れば一目瞭然だ。
もちろん華人といえども、マレー系主流社会にあわせて気質を変化させており、大陸の中国人と比べたら、温和でモラルやマナーもある。しかし、それでも華人とマレー系では大きく違うのは、マレー系は愛想が良いが(個人差はあるが)、華人は愛想は良くないところだ。ただし華人といえどもマレー社会にいるので、こちらが話しかければソツない返事と応対をするしマナーもあるので感じは悪くないが、マレー系が向こうから求めて積極的にニコニコしてくるのと比べれば華人は圧倒的に愛想はない。
台湾人の場合は、マレーシアでいえば、華人よりも圧倒的にマレー系に近い。愛想がいい人間が多い。
■個人的付き合いのマナーやモラルがあるマレー系
モラルの面。台湾人も公徳心というと?だが、それは途上国すべてがそうでマレー系も大差はない。この場合のモラルとは、個人的に付き合う場合の謙譲とか大人しさとか和を重んじる部分。それについていえば、マレーシアなどの華人もマレー系の良い面を受け入れているので、モラルや和の部分はあるが、大陸の中国人(福建人)にはそうしたモラルや和は重んじない。異なる人間はあくまでも蹴落とす対象だからだ。一方台湾人は個人レベルでのモラルや和を重んじる。ただし国民党が復活した今は、その面が減退して、シナ化している側面は否定できないが。
■ドタキャンが平気なマレー系と台湾人
またアポイントとった場合でも、平気でドタキャンするのは、マレーシアではマレー系に多かったが、華人はまずしない。韓国人だって平気で2時間くらい遅れてくることはあっても、ドタキャンはあまりない。中国人、華人、韓国人の場合、ドタキャンをしてもされても、双方が平気でいられることはまずなかろう。ところが、マレーシアのマレー系はけっこう平気。台湾人も平気だ。ドタキャンは日本人には仁義に悖る行為だが、マレー系はしたほうもされたほうもそれほど気にしていない。
■ドタキャンこそ重要な要素
特に日本人から見たら、鼻についてしょうがないのは、ドタキャンだ。この指標からすれば台湾人はまぎれも無くマレー系なのである。
もちろん宗教に根ざした習慣や観念の面では福建系の色彩は濃い。しかしそれをいえばマレー系だって内実は多様で、多少漢人的な色彩があるからといってマレー系であることいと否定する根拠にならない。
■表層は福建系でも内実はマレーなのが台湾人
確かに皮相的には漢人的な要素が目につくので、台湾人を漢人だと勘違いしてしまう素人が跡を絶たないのは仕方がないかもしれないが、台湾人は気質や性質、性格面でみれば圧倒的にマレー的で、マレー系といえる。福建移民とマレー系の混血でも、気質などの面では圧倒的に母系社会であったマレー系平地原住民のものを色濃く受け継いでいる。
つまり表層は漢人でも、内実はマレー系。それが台湾人。
表層だけを見て漢人などと決め付けているのは、台湾人と付き合いが乏しく、なおかつ福建人やマレー人と比較したことがないからだけだ。