むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

こんな記事見つけた→中国広州で「軍艦マーチ」放送(コメント可)

2005-06-22 22:42:24 | 中国
「軍艦マーチ」放送、抗議受け幼稚園が中止 中国・広州
2005年06月20日01時57分
 中国広東省広州市天河区の幼稚園が毎朝、日本の「軍艦マーチ」を流しているという情報が中国のインターネット上に流れ、抗議の書き込みが殺到している。同区教育局が調査に乗り出し、幼稚園側は軍艦マーチの放送を中止。幼稚園責任者が地元メディアに公開謝罪する騒ぎに発展している。
 この幼稚園の女性責任者は「抗日戦争は生まれる前の出来事で、日本の軍歌だとは知らなかった」と説明。園児も「この曲が好きだ」などと話していたという。幼稚園は指摘を受け、「曲を選ぶ際に文化的背景に注目する」ようにし、園内で流す曲をトルコ行進曲などに替えたという。(時事)
http://www.asahi.com/international/update/0620/002.html

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 「日本の軍歌がいかん」なんていったら、北朝鮮はどうなるんだろう?あそこの革命歌の7割は軍歌とそれをちょっと変えたものだといわれている。有名な「チョソンはひとつ」も軍歌をじゃっかんいじったものだし。
 「日本の軍歌だとは知らなかった」というのはすっとぼけた言い訳だろうが、>園児も「この曲が好きだ」などと話していたという<というのは、笑える。さすがに、軍国主義・愛国主義教育を行っている中国では軍歌の調子はフィットするのかも。
 まあ、少なくともこれからわかることは「中国」はひとつではなく、地域によって人によってばらばらで、対日観も大きく違うってことでしょう。そういう意味では、日本の右翼が中国の「反日」に敏感に反応するのも、ずれているといえる。
 ちなみに「トルコ行進曲」などに替えた、とあるが、モーツァルトとベートーベンのどっちのほうだろ?しかもそれって西欧帝国主義によるオリエンタリズムの典型であって、「トルコとの関係を悪くするもの」という批判が出てこないあたりも、なんだかお粗末な感じがする。誰も「インターナショナル」といわなかったのか。
 それから、最近朝日新聞は微妙に中国に批判的になっている感じがする。社説はまだまだ親中的だが、特集記事や普通の記事は、わりと批判的。ま、この記事自身は時事電だが、わざわざ採用するあたりが、よくわかっているというべきか。

パンツァ・テレビ設立準備へ(コメント可)

2005-06-22 22:20:53 | 台湾言語・族群
 アミス族ことパンツァ族によるパンツァ語を使ったテレビ局開設準備が進められている。
 関係者によると、現在募金を集めている段階で、まずコンテンツとしてパンツァ語によるドキュメンタリー映画を制作、コンテンツと設備がある程度整った段階で開局するという。具体的な時期は未定。
 パンツァテレビ開設を目指す背景としては、7月1日に行政院原住民委員会の肝いりで開局予定、現在試験放送段階の「原住民電視台(原住民テレビ)」が、「原住民のためのチャンネル」をうたっているわりには、そうなっていないことに対する不満と批判があげられる。
 というのも原住民テレビを設立した政府機関・行政院原住民委員会は、原住民自身の原住民文化に対する認識を高めることではなく、原住民を漢人に認知させることに目的を置いているため、(1)北京語が主体で原住民諸語をほとんど使わない、(2)企画スタッフの多くが漢人で、制作現場だけが原住民で、その結果中身がいまひとつになっているーーといった、問題点が指摘されているのである。
 (1)については、北京語では肝心の村落に住んでいる原住民のほとんどが理解できないし、(2)についても、本来は企画を原住民が、人材が少ない制作分野については漢人の力を借りるべきなのにちょうど逆向きになっており、「企画の発想が漢人の発想で、原住民から見ても面白くなく、しかも人材が育っていない制作現場に原住民をむりやり使って、原住民が作っているという格好だけを作っただけ」という批判がある。
 同じく行政院の一機関である客家委員会の肝いりで2年前に開局した「客家テレビ」は内容も面白く成功を収めているのに対して、原住民テレビは試験放送段階の番組を見ている限りでは、番組の質もあまりよくなく、せっかく世界でもあまり例をみない全国規模の先住民テレビ局としての特徴が生かしきれていない、といえる。
 しかも、パンツァは、台湾原住民全体40万人のうち半分近くを占める最大の民族集団であり、原住民テレビのこうした方向については「ないよりはマシだが、ぜんぜんよくない」という不満が強い。そこで、将来「パンツァテレビ」が開局した暁には、制作などには漢人も活用するが、原住民自身が企画の主体となって、ほぼ母語だけで放送するテレビにするという。
邦査電視台のホームページ(繁体字中国語)は:http://pangcah.tv/