月光院璋子の映画日記

気ままな映画備忘録日記です。

★2009年 ご挨拶・・・・1月前半の映画鑑賞

2009年01月18日 | ■2009年 1月の映画鑑賞

           

松の内に新年のご挨拶を、と思っておりましたのに、小正月のご挨拶となりました。何せ画像の愛猫同様、マイペースを保持しつつブログを書いておりますので、留守中にお越し下さった方にはお詫び申し上げます。お許しくださいね。

今年に入って見た映画、ティッシュペーパーの箱にメモしたものは覚えていて書けるのですけれど、そうじゃないのは失念して思い出せません。以下、赤で表示した映画が、今年に入ってから見た映画です。スタッフ情報とキャストについての委細は省略。

まずは、邦画から。
中村義洋(よしひろ)監督の『アヒルと鴨とコインロッカー』は今回が初見。この映画は食わず嫌いで見なかった1本でした。何せ原作者もロケも当地。それにボブ・ディラン!ボブ・ディランに郷愁を感じるのは伊坂さんと中村監督の親世代じゃないかという先入観も見損ねていた理由かもしれませんね。そんな青春時代を送った世代の影響で60年代の青春映画の焼き直しのような映画かもしれないと思ってしまったわけで、そういうのはたまらないなあと。
けれど、この映画はマル。繊細な演出が気持ちよく、瑛太がNHKの大河ドラマ「篤姫」で小松帯刀の役が回ってくるほどに人気を得ている理由が分かる気がしました。

ところで、崔監督の『刑務所の中』が面白かったので、あの映画で中村義洋監督が脚本を書いたんだったかしらと思い調べてみたら脚色担当でした。中村義洋監督って、今後どういう映画を作るんだろうと興味を抱かされましたね。

次なる映画は、WOWOWでだったか山口百恵特集で彼女の映画を久しぶりに観ました。といっても、彼女の映画で見たことのあるのは『伊伊の踊り子』だけですが・・・
今回は、『エデンの海』という映画で、もう何と言ったらいいのか、いったいいつの時代の映画だ!?と半ば呆れ半ば眩暈を覚えてしまう出来で、徹頭徹尾山口百恵という(当時何故か人気が出始めた)十代のタレントを売り出すための広報映画だなあと。
そういう意味では成功しているのかもしれませんね。本作で彼女の魅力は十分に堪能できるのではないかと思われました。彼女のファンだった男性にとってはたまらないかも。

三作目は、勝新太郎の『座頭市』、この映画は勝新太郎の座頭市最後の映画ながら、見逃していました。迫力の内田裕也、無言で斬られる緒方拳、イカレタ陣内孝則というそれぞれが凄まじい役柄で、久々に勝新の座頭市が見られて、それはそれで面白かったのですけれど、やはり昔の座頭市の映画群の方がダントツに面白いですね!名優必ずしも名監督にはなれずという証左を見たような気がしました。


次は、洋画で見た作品のご紹介。
ガンマンじゃなくてガンウーマンの西部劇『クイック&デッド』(「The Quick & the Dead」)、そう、シャロン・ストーンが親の敵討ちでジーン・ハックマンの胸に風穴を開けるラストが印象的な西部劇です。スカッとしますね、こういうエンターテイメント西部劇は。これを観るのは三回目でしょうか。ラッセル・クロウが彼女を守り立てる役になっているのが前回も印象的でしたが、レオナルド・ディカプリオが出ていたなんて気付かなかったです。(笑) こういうところで、出演者の当時の力関係(もとい年齢)が分かるなァと。
ちなみに、ラッセル・クロウは1964年生まれ。レオナルド・ディカプリオは1974年生まれ。主演のシャロン・ストーンは1958年生まれ。いくつになっても”男”を張っているジーン・ハックマンは1930年生まれ。主演女優のシャローン・ストーン演じる女ガンマンにとってジーン・ハックマン以外の男優は年下の男性ですね。しかもかなり年下ですもんね。(笑)親子ほどの年齢差のあるシャロン・ストーン相手に欲情する役が少しも違和感を抱かせないジーン・ハックマンはさすがですね。そして彼女に憧れを抱くキッド役のディカプリオも、可愛かったです。そういうあたりが、男優陣のガンさばき以上に見所の一つでしょうか。

次は、『エイリアン2』。シガニー・ウィーバーをスターダムに押し上げた映画ですけれど、さすがに古さを感じてしまいました。これも3回は観ていると思います。彼女に救出されるニュートという少女役の女の子、いまどうしているのでしょうね。キャリー・ヘン(Carrie Henn)で検索してみましたが、本作以外にヒットしませんでした。

またまた見てしまった『ハンニバル』(「Hannibal」)。あの『羊たちの沈黙』の第二弾ですが、当時、前作ほどにはセンセーショナルじゃなかったのは観客に”抗体”が出来たせいか、あるいは”慣れ”のせいだったのでしょうか。本作は前作以上に何度見ても面白く、観るたびに発見がありますけれど、アンソニー・ホプキンスが好きだからでしょうか。ジョディ・フォスターが前作で演じたクラリスを本作ではジュリアン・ムーアが演じています。ジュリアン・ムーアは評価できる女優ですが、個人的には本作でもジョディ・フォスターが演じていたら、映画の雰囲気は随分変わっていたのではないかという気がします。つまりアメリカの匂いになっていたかなと。

胸打たれた映画は、ロバート・デ・ニーロの『容疑者』(「City By The Sea」)。今回が初見ですが、いつもながらデ・ニーロの表情には唸らされました。親子の、特に父と息子の宿命的な関係が胸を打つ映画です。息子役が、ジェームズ・ディーンを彷彿させるジェームズ・フランコ。これが成功の鍵でもあったかなと。ジェームズ・フランコという若手を初めて見たとき、ジェームズ・ディーンに似ているなァと思ったものですけれど・・・・、映画によっては親子かと思いたくなるほど似ていると思う瞬間があります。そのジェイムズ・ディーンを演じたというTVドラマ『DEAN/ディーン』は、いまだに観ていませんので、観たいなァ・・・と思っているところです。
彼をご存じない方には『スパイダーマン』のハリー役の青年といえばいいでしょうか。

同じくデ・ニーロのアル・パチーノとの再びの共演作『ライチャス・キル(「Righteous Kill 」)も、今回が初見ですが、イマイチ感情移入できなくて終わった気がします。殺人、ドラッグ、売春と何でもありの犯罪都市としてのNYに対してイマイチ感情移入できなかったせいかもしれません。無論、あの『ヒート』以来の2大スターの共演&競演ですので、歳を感じさせない迫力ある両優の演技と表情は見ごたえ十分なのですが、刑事役はもういいかなと。
二人にはもっと違う映画での共演&競演を期待したいなあと個人的には思いますね。

つまらないと思いつつ観てしまった映画は、『続西太后』。清王朝の末路を思うと歴史の勉強になるかもしれないですが、映画としては「何だ、これ」でした。リュウ・シャオチンという女優が苦手なせいかも。

途中まで以前観た映画であることをすっかり忘れて見てしまい、自分でも呆れたのが、映画『イナ』(「Enough」)。DVの夫に立ち向かうヒロインのジェニファー・ロペス、自衛のためとはいえ殺人を正当防衛に見せかけてハッピーエンドというのは、いかにサスペンスとはいえ以前観たときに抱いたのと同じで後味が悪かったです。正当防衛が認められず過剰防衛として殺人罪に問われた主人公、映画『フェロン』(「Felon」)のことが脳裏を過ぎったせいかもしれませんね。ジュリエット・ルイスがヒロインの女友達という脇役だったのにも違和感がありました。彼女を起用するなら、脚本を何とかしろと言いたかったです。

爆笑した映画は、『アメリカン・スィートハート』(「America's Sweethearts」)。以前観たときはつまらないと思ったのに、今回は大いに笑えました。妹役のジュリア・ロバーツに「キキちゃん、キキ、うう~ん」と唇を突き出して甘えるキャサリン・ゼタ・ジョーンズにも笑えました。姉でスターという役どころ。その彼女と別居中の夫で、同じくムーヴィースター役のジョン・キューザックはミスキャストだなァと何故か今回も思いました。 スパイスの効いたコメディとして本作が笑えるのは、ビリー・クリスタルやスタンリー・トゥッチ、クリストファー・ウォーケンといった味のある個性派が脇を固めているからでしょう。彼らを配した辺りがイカシてますね。

勘違いして観る事になったのが『アローン イン ザ ダーク 2』(「Alone in the Dark 2」)。これって、誰だって勘違いしますよね!クリスチャン・スレイターとスティーヴン・ドーフの『アローン イン ザ ダーク』(「Alone in the Dark」)の第二弾かと思ったら、全然別の代物で、目が点になってしまいました。監督もマイケル・ロッシュという知らない監督で、B級の面白さもなくてさすがに見たことを後悔。オカルトになりそこねたオカルト映画。

さて、今日ご紹介する最後の映画は、去年公開の『ブラインドネス』(「Blindness」)、木村佳乃のハリウッド映画出演作ということでも話題となったらしいですが、やっと見ました。これは別立てでアップしたいと思います。

ということで、
本年もこの映画ブログを続けたいと思いますので、
どうぞよろしくお願い致します。

 

                         月光院璋子


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