月光院璋子の映画日記

気ままな映画備忘録日記です。

☆6月下旬の映画三昧リスト

2008年06月29日 | ■2008年 6月の映画鑑賞

は今回初めて観た映画。
は以前も観ている映画。

6月も後半に入りました。PCの映画の画像の整理が追いつかず、なかなかブログを新規更新できないでいますが、せめて観終えた映画のタイトルだけでもアップしていこうと思います。

【6月後半に観た映画】

★「ヒトラーの贋札」---後日別立てでアップします。
●「隠し砦の三悪人」(旧作)---新作も見ることにしました。
★「チャーリー・ウィルソンズ・ウォ」---別立てでアップします。
★「ストリート・キング」---後日別立てでアップします。

★「トロイの秘宝を追え:ホメロスの黄金伝説
★「トロイの秘宝を追え:ヒッサリクの奇跡」 ---この2本、前編後編になっていて、あのシュリーマンの物語。高校時代、世界史の授業で必読書として勧められて読んだ本「古代への情熱」を思わず思い出してしまいました。そう、シュリーマンのトロイの遺跡発見までの苦難を描いた映画です。シュリーマンを演じている俳優は、ハイノ・フェルヒという俳優ですが、どこかで見た顔だなあ・・・と。ヒロインのマルタ・ジョアンナ・クラシンスキーという女優も若い頃のキャサリン・ターナーに似ていて馴染みのあるお顔でしたが、今後楽しみな女優です。

★「ルート666」---B級映画の常連俳優たちが出揃っていますが、発想がとにかく面白い。舗装された道路から離れられず、人間の血で活力を取り戻すゾンビたちが出没するルート666という発想が面白かったのですが、出演者が悪いわけではないにせよ、何とも迫力不足で、唯一存在感があったのはそのルート666の所轄の保安官役の俳優でした。

★「エネミーゾーン 沈黙の作戦」----一般人を狙い打ちにした敵の戦闘機の攻撃を受ける駅でのシーン、迫真の演出。敵がどことは言わないけれど、中東における戦闘をアラブ側から描いている点で、イスラエル&アメリカということになるのだろうと思ってみていたら、イランイラク戦争を扱った戦争映画でした。以前観たイラン映画でもなかなか考えさせられるものがあり、イラン映画には関心はあるのですが、俳優の顔が皆同じ顔に見えてしまう。そのくら見慣れていないということなのでしょう。監督はアーマド・レザ・ダルビッシュ。

★「非情の罠」----1955年のアメリカ映画。昔の映画は映像的にこういう掘り出し物があるからやめられない。かなり乱暴な(単純な)展開のストーリーなのに思わずドキドキして見てしまうのは、カメラワークでのアングルや、今となっては郷愁の感のある懐かしい陰影あるフィルム・ノワール的な映像とか、ダンスホールで働く女性を演じた女優の貧相さとか、ボクシングの試合のシーンはまるで、若い頃のデ・ニーロのボクシング映画みたいでとても興味深く、殺人が絡んだ場面での陰影ある白黒映像はまさに映画的・・・と思って見ていたら、監督がスタンリー・キューブリックだった。
ラストの裸のマネキン置き場で殺しあう二人の男(フランク・シルヴェラとジェイミー・スミスという往年の俳優)の格闘シーン、マネキンを持って殺しあうところ、こういう発想いまの映画にも欲しいところです。

●「ホワット ライズ ビニーズ----ブログで別立てでアップしました。
★ 「LEATHAL -----あまりのB級ぶりに笑えました。このアクション女優のへザー・マリー・マースデン、B級アクション映画で結構活躍しています。B級映画ファンの方達はご存知でしょうが、こういうお顔です。⇒http://www.heathermariemarsden.com/film/film.html

●「Don't Say A Word」---マイケル・ダグラスの映画は久々ということで観始めました。いきなりショーン・ビーンが銀行強盗役でドアップで出てきたので、わお~とわくわく感が増しましたが、マイケル・ダグラスとどう絡むのかと興味深く思っていたら(何と言っても初めて見る映画だと思っていたので)、何となくちょっと昔の映画かなあ・・・・と感じ始めつつも、ファムケ・ジャンセンが脚を骨折してベッドで寝たきりのシーンを見ても気づかず、精神病棟にいるブリタニー・マーフィが出てきた時点でやっと、ああ、あれかと以前観た映画であることを思い出した。クライムサスペンスとしてとてもよく出来ている映画なので、未見の方にはおススメです。
http://www.imdb.com/title/tt0260866/

●「The Eyes」---オカルトサスペンスというべきか。角膜移植を受けた主人公の眼に次ぎから次と不思議なものが見えるようになり、死者の霊がフラッシュバックのように襲う。彼女は術後のカウンセリングにあたっている医師とその原因を究明するため角膜の提供者がいたメキシコへと旅立つ・・・まあ、細胞の記憶のがキーなのだけど、意外と共感できるから不思議。B級としてはおもしろい。

★「One missed call」---携帯電話スリラー。児童虐待で死んだ女の子の怨念が携帯電話を介して次々と殺人を行っていくというホラー。こういう映画、多いですね~いい加減にネタ切れの話だと思うのだけれど、オチを変えればまだ続けられると思っているのだろうか。

★「Mother of Tears」---キリスト教とオカルトの相性の良さに関心するB級オカルトスプラッター映画。冒頭ローマ古代史美術館が舞台となるので美術愛好家ならば期待してわくわくしてしまうけれど、この手の映画は往々にしてストーリーはあってないに等しく、この映画もその類。尻切れトンボとも言えますね。出ている俳優も女優もB級ではお馴染みの面々。
この映画はイタリアのアパートのインテリアを楽しむために観た方がいいかも。ただ黒魔術のしもべたちがローマに集結する中に凄い化粧をした北東アジア系の女性たちが出てきて、韓国人かな~と思っているといきなり日本語が出てきて笑えました。が、
スプラッターに不慣れな方にはおススメしませんね。ブログで別立てでアップしました。
http://www.allsubs.org/movie-trailer/mother+of+tears/5Z2FolPbu2s

★「Be Traded」---う~ん、どういうべきか。「本当の美に出会ったものは、うんぬん」というのは聞いているだけで恥ずかしくなる台詞でしたね。映画冒頭では刑事アクション映画かと思ってしまう導入ですが、そう思っていると裏切られます。NYのソーホーを舞台にした殺人事件が起こり、冒頭の事件で左遷された刑事とアル中から復帰した黒人刑事が組んで犯人を追うことになるのですが、容疑者の女性アーティストがいつしか警備される人間になり、刑事を誘惑して不倫関係になったり、刑事の妻との家庭生活が出てきたり、そうかと思うと彼女を崇拝する変態狂信者が同じビルの中に隠れているのに探そうともせず彼女に夢中になって(爆)刑事同士が確執したり・・・・内容的にあれもこれもてんこ盛りゆえにすっかり間延びしているB級映画。そのB級ぶりが笑えます。

★「譜めくりの女」---怖くて悲しい映画でした。
   http://piano.cinemacafe.net/

★「天使とデート」---エマニュエル・ベアールがまさか天使に扮するとは・・・・・でも彼女の「天使の鳴き声」が何ともユニーク。 http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD6145/

★「三国志 龍の復活」---香港のアクション映画で刑事役をやっていたという印象だったアンディ・ラウ。映画「墨攻」以来、史劇のイメージのそのアンディ・ラウが三国志ラストの英雄蜀の子龍を演じた映画です。せっかく関羽や超飛なども出てくるのだから、もうちょっと全体としてのクライマックスが欲しいところ。そうしたところがないのは、監督は違うが「墨攻」と似てるなあと。どうも監督に恵まれていないというか、作品に恵まれない俳優だなあという印象が今回も拭えなかった。

★「ジェイン オースティンの読書会」---とてもおしゃれな映画でした。ただ、ジェイン・オースティンの本を読んでいたら、もっと楽しめたかもしれないので、彼女を読んでいない私としては映画的にはイマイチの感がありました。http://www.sonypictures.jp/movies/janeaustenbookclub/
 

★「木と市長と文化会館/または七つの偶然」---ブログに別立てアップ。

★「オトコのキモチ」---こちらはいかにもハリウッド的なというか、ドタバタではないラヴコメディで、いかにもアメリカの白人好みのラヴコメです。それなりによく出来ていて、そういうラヴコメディがお嫌いじゃなければ、十分楽しめる作品かもしれませんね。

★「西の魔女が死んだ」 ---画像の整理ができたらアップします。 

★「The Happening」---先行上映会にて試写したホラーサスペンスでありました。が、いまいちよくわからない映画で、そのわからなさに恐怖&わくわく感を感じてしまう自分が怖い。*公式サイト⇒http://movies.foxjapan.com/happening/

★「SS 」---哀川翔と遠藤憲一の絡みがなかなかよかった。
       *公式サイト⇒http://specialstage.net/

★「The machine girl」(「片腕マシンガール」)----いじめで金品を要求され自殺した子供たちの復讐から映画が始まるので、沈鬱になりそうな映かと思って観始めたら、映画「隣人13号」以上に劇画的でした。確かにいじめ自殺という社会問題と化している事件やそういう家庭の問題や親子の問題などが通奏低音のように流れているけれども、暴力シーンでは思わず抱腹絶倒。観終えた後、久々にすっきりした気分になった。血がドバーッというシーンや、ちょっとスプラッター系の描写は駄目という方にはおススメできないが、ヴァイオレンス映画OKという方には十分に楽しんでもらえるのではないかと思う。http://www.spopro.net/machinegirl/

★「In the land of woman」---特にファンというのではないけれど、メグ・ライアンの出ている映画を久々に観た気がする。映画「白いドレスの女」から「ワイアット・アープ」にいたるまで、ジャンルは違えどもどことなく似たテイストがあるそれらの映画の監督ローレンス・カスダンの子息の初監督作品。名前は失念。
そのせいか、彼らになじみの深いミシガンの住宅地が舞台。ロケ地がどこかはわからないけれど、その住宅地の落ち着いた佇まいの季節の移り変わりと登場人物の心情を映す自然描写の場面場面には好感が持てたけれども、イマイチ退屈さが否めない作品だった。

 

 


☆6月前半の映画三昧リスト

2008年06月15日 | ■2008年 6月の映画鑑賞

   は、以前も観ている映画
   は、今回初めて観た映画

白いドレスの女
・・・・・いま観ると「古さ」は否めないけれど、やはり面白い。「氷の微笑」のシャロン・ストーンと「」のグレン・グロースの三人が揃ったなら、男性にとってはさぞかし怖いだろう。

◎「バウンドウルフ 天空の門と魔法の鍵
・・・・ロシア映画のアクションファンタジー&復讐冒険の英雄譚。ロシア正教以前の土着の神々が出てくる古代ロシアを舞台にしたファンタジー。全体的に宗教的なイメージの強い映像だと感じられたのは、まるでロシア正教の影響下の絵画のような形象映像になっているから。こうしたファンタジーやアクションではロシア映画は今後が愉しみ。存在感のある魅力的な俳優陣が揃っている。ロシア語が出来ないのが残念。★ブログに掲載する予定。

◎「サイレント ヒート」(「ストリート サヴァイヴァル」)
◎「ウィルバーの事情
◎「姿三四郎」(邦画1965年制作版) ★ブログに掲載。
◎「影を斬る」(邦画)
・・・・・市川雷蔵と嵯峨三智子共演のコメディ時代劇。雷蔵はにやけると軽薄な顔になってつまらない顔になる。それにしても、当時の人気女優嵯峨三智子の妖艶な魅力はどうだ!と感服。久々に大映時代劇を楽しんだ。
◎「天河伝説殺人事件」(邦画wowow市川崑監督シリーズ)
・・・・・角川映画なので仕方がないけれど、カメラマンの五十畑幸勇氏が良かったとしか言いようがない。

◎「雨あがる」(邦画)
・・・・・・あまりにほのぼのとした映画なので、見終えた後に眠ってしまった。宮崎美子って、いま幾つ?寺尾聡、宇野重吉に似てきたなあと思う。それに比して、その宇野重吉ラインを目指しているのかと思われる吉岡隆之の小姓役はミスキャスト。

◎「ジェシー・ジェイムズの暗殺」 ★ブログに掲載予定。
◎「クレールの膝
・・・・・・膝フェチ男に思い入れがないとこういう映画は作れない。そんな映画を作るロメールの視点と感性が見所。そういうふうに見ないと、この手の映画はフェティシズムとパッションの抑制とほとばしりに共感できない人たちにとっては退屈な映画になる。

◎「秘密と嘘
・・・・・・マイク・リー監督。どうということのない映像なのに、緊張感がつまった映像と内容には拍手。★ブログでも取り上げる予定。

◎「女帝 エンペラー
・・・・・・チャン・ツイという女優は、どこがいいのか悪いのかよく分からない。この映画はまるでハムレットをなぞったような愛憎劇ながら、良くも悪くもチャン・ツイという女優のための映画になっている。ファンにはたまらないのかもしれないが、「ラヴァーズ」同様にワイヤーアクションてんこ盛りの映像美狙いの映画。舞のようなアクションには思わず見とれてしまったもの。が、作品としてはどうかなあと。「秘密と嘘」のような作品とは対極にあるような映画。監督は誰か分からないが(興味なし)、映像美にかなりこだわるタイプなのではないか。ただし飽きる。東山槐夷の絵画を画集で見ていると飽きるように。それにしても、セットのスケール、CGを駆使しているとはいえ、中国ってやはり大陸文化なのだなあと再認識。

ブロークバック・マウンテン
---これを見るのは、確かこれが三度目。なんて切ない映画なのかと、見るたび切なくなります。全編淡々とした進行と過剰な効果音もなく静かな映像ながら、それだけに登場人物の秘められた思いの激しさや悲しさが迫ってくる、そんな映画です。ラストにはいつも泣かされます。★ブログで取り上げる予定。

◎「ペンタグラム 悪魔の烙印
---これぞB級オカルトサスペンス。連続殺人犯の犯人が逮捕され死刑になる。刑事は犯人逮捕の決め手となった情報提供者から「その犯人を死刑にだけはしないでくれ」というメッセージを伝えられていた。犯人が死刑になったにも関わらず、同様の事件が連続して発生したとき、真犯人は悪霊だと伝えにきた女性こそ情報提供者であり、彼女は実は予知能力のある超能力者だった・・・・という発想が面白い。

◎「アメリカン ビューティ
----現代のアメリカ社会の病理をコミカルに描写することでシリアスな面が浮かび上がり、そしてシリアスに描写することでコミカルな面が浮かび上がってくる。人間存在の悲喜劇をそうしてあぶり出し、観た者に人生の喜びがどこにあるのかに思いを致させる作品になっている。台詞があまりにストレートなために思わず笑ってしまうけれど、そんな台詞が出てくるその背景を考えるとぞっとさせられる映画。キャスティングが絶妙・・・★ブログで紹介します。

◎「クリープ ショー 3
----知人からのデモンストレーションDVDで拝見。お笑いホラーとでもいえばいいのか。思わず見入ってしまった。何と言っても先が読めないところが面白い。「不思議のアリス」を怪奇幻想ホラー風に改変すると、こういう短編もできるのかと目から鱗。

ラスト ボーイスカウト
----以前にも見ているはず・・・と思えども、内容が記憶になく、もしかしたら観ていないのかもしれないと思って観始めたが、ラストのアメフト競技場でのシーン、照明を背景にして一人踊るブルース・ウィルスを観たとき「ああ、これ、観てる!」という按配。そこのシーンだけが印象的だったせいだろうか。ブルース・ウィリスとデイモン・ウェイアンズのコンビがなかなか良かったけれど、ブルース・ウィリスの私立探偵役というのは既視感があって新鮮味に欠けるけれど、当時としてはそれが良かったのかも。ハル・ベリーが出ているのが意外だった。

◎「ダーウィン アワード
---もう笑ってしまった!出演しているのが個性派ぞろいで、それが映画を単なるコメディに終わらせず厚みを持たせているのだろうと思われました。ジョセフ・ファインズとウィノラ・ライダーという取り合わせも新鮮だけれど、そこにジュリエット・ルイスだの脇役として絶妙な味わいを持つクリス・ベンだの、どこかで観た顔だと思ったら「スクリーム」の男の子、いまや大人になったデヴィッド・アークエットなどが実に愉快な役回りで出ていて絶妙におかしいのだが、何だかじ~んときてしまった。★ブログで取り上げたいですね。
★ご参考までに。⇒ http://darwin-award.jp/cast.html

◎「奇跡のシンフォニー
---耳を澄ますというのは魂を済ませるということ。全編音楽が心憎い。孤児院育ちの主人公エヴァンを演じているフレディ・ハイモアの無垢な魅力が遺憾なく発揮され輝いた作品。両親の出会いの場面で口ずさまれるのが何とヴァン・モリスンの「ムーンダンス」!以後恋に落ちた二人の場面で流れるのが「ムーンダンス」を編曲したピアノ曲。街の路上でのギター演奏も教会でのゴスペルも良かったけれど、ラストの演奏会で演奏されたチェロ協奏曲とNYの街で出会った音とリズムをまとめあげてたシンフォニーが両親との邂逅を呼び寄せていくシーンはとても感動的。ハートフルな役者を揃え脇を固めているので安定感もある作品になっているので、安心して楽しめる。★ブログでアップするにあたっては、もう一度見て音楽をちぇっくしてからにしたいと思います。
★ご参考までに。⇒http://www.kiseki-symphony.com/

◎「風のダドゥ
---乗馬がしたくなった。あそこは草千里だろうか。

★ご参考までに。⇒http://portal.kumamoto-net.ne.jp/dadu/default.asp

◎「シルク SILK
---映画「完全犯罪クラブ」でもそうだったけれど、マイケル・ピッドという俳優は、なぜかレオナルド・ディカプリオをおとなしくさせたイメージで、キーラ・ナイトレイもまた「パイレーツ・オブ・カリビアン」のエリザベスのイメージが影響してなのか・・・、他のキャスティングだったら作品の硬度が高くなったのではないかと思われてならない。音楽で盛り上げた映画ともいえるので、誰かと思ったら坂本龍一だった
★ご参考までに。⇒http://www.silk-movie.com/

◎「愛と精霊の家」---★ブログにて別立てでアップしました
 
●「ザ・ワン
---久々にジェット・リーのアクション映画を堪能。ジェィスン・ステイサムが共演してなんて、すっかり忘れていた。それほどジェット・リーのアクションが冴え渡っているので無理もない。が、今回ジェット・リーに関して新発見したことがあった。どうして今まで気づかなかったんだろうと思うような発見!近々、ブログの「俳優」欄でアップしよう。

●「ランダム・ハート
---ハリソン・フォードとクリスティン・スコット・トーマスのまさに息詰まるような共演&競演となっているところが見もの。インディ・ジョーンズ以外の役では大根役者となることを証明してみせた「推定無罪」や「心の旅」といった作品と違って、ハリソン・フォードにとって演技開眼となった映画なのではないかと思われるくらい、サスペンスフルなエンターテイメントとして成功している映画だ。競演してくれたクリスティン・スコット・トーマスに感謝しなくちゃ。
それにしても、キャスティングが心憎い。★やっぱり、別立てで書かなきゃ。

◎「Definitely, Maybe
--- 退屈な映画だった。どうも子供が狂言回しになっているコメディタッチの映画というのは、肌に合わないのか、途中で眠ってしまう。まるで、オチが分かっている落語を下手な噺家で聞くような忍耐が求められる感じがするからだろうか。

●「ヒート Heat
----久しぶりに観た。これこそ男による男のための男の映画だと賛辞を送りたくなるような映画だと改めて思いつつ、年齢と共に味わい方もまた変わる映画だと思う。アル・パチーノとロバート・デ・ニーロの表情が胸に染入る。何度観てもいい映画だ。アル・パチーノ55歳、デ・ニーロ52歳という共に男盛りのときの共演&競演作。40代になったヴァル・キルマーが初々しく感じられたほど。30代で「ドアーズ」に出演しジム・モリスンを印象深く演じて以後、いろいろの作品にお目見えするようになったヴァル・キルマーだが、改めて俳優が凄まじく存在感をもつのは50代からだと再認識させられる。他の共演者たちもそれぞれに味わい深くてなかのキャスティングだと思う。銀行を出てからの市街地での銃撃戦の場面は、何度見ても緊張感満点だ。マイケル・マン監督の代表作にしてもいい映画。エリオット・ゴールデンサルの音楽もなかなかイケてる。★やっぱり、別立てでアップしよう。

●「悪魔を憐れむ歌
ーーーデンゼル・ワシントンはこういう映画が結構似合うから不思議だ。一般に、正統派のスタイリッシュな刑事役が似合う俳優や正義感あふれる社会派が似合う俳優がホラー系に出演すると、どこか違和感がありその違和感が作品を台無しにしているといったケースが多いけれど、デンゼル・ワシントンはそういった俳優に入らないから面白い。いつか、ダメな作品のケースを列挙してみるのも悪くないかも。