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月光院璋子の映画日記

気ままな映画備忘録日記です。

今年も残り半分

2008年07月05日 | ★ご挨拶&その他

もう2008年も半分終わってしまいましたね。西の方から梅雨明けが聞かれる日本列島ですが、やがて当地も梅雨が開け、TVなどの報道ではまたぞろ猛暑だ酷暑だ炎天列島だという言葉が叫ばれ、やがてそうした夏も終わり、秋になっての各地の行事が報道されたら、あっという間にクリスマス商戦に踊らされ年末を迎えることでしょう。

かくして何事があったとしても、
世は進み行くのかもしれませんね。

支払ったはずの年金記録がめちゃくちゃだと騒いだ声も
今は聞かれなくなり、無能な官僚にボーナスを支払い、
その公僕精神のない無責任な官僚に、
天下り先も好き放題作られ
税金も限りなく盗まれているというのに、
何も出来ない無能な政治家にも高額な歳入を保障し、

世間では懲りることなく偽装偽装偽装・・・・これほど、
国民を馬鹿にしたことが続いていても
何も起きない日本ですので、
いまやまさに自衛の時代。

そう割り切って10年、お陰さまで、
いまでは好きな映画を好きなだけ見て、
人生を楽しんでおります。

ということで、
今月前半の映画鑑賞リスト、
毎日見終えた段階で追記してアップしていこうと思います。


あおもり映画祭

2008年06月08日 | ★ご挨拶&その他

映画祭といえば、カンヌの映画祭かと思われるでしょうが、それは他の映画ファンのブログにお任せして、こちらは青森県で開催される「あおもり映画祭」のご紹介。

この映画祭は、青森県内の映画ファンらが運営するもので、今年が17回目。
この映画祭が今月の22日に開幕します。
7月13日までの延べ8日間。

昨年のカンヌ国際映画祭で最高賞に次ぐ「グランプリ」を獲得した河瀬直美監督の「殯(もがり)の森」、公開中止が相次いだドキュメンタリー「靖国 YASUKUNI」など19作品が上映される予定。

実行委によれば、昨年までに上映された作品は301本、観客は5万9000人に達したそうです。シネコン主流の中でこうした日本映画を応援する映画祭が開催されることは素晴らしいことですね。

22日の初日は青森市内の県立美術館で、北海道の山村を舞台に市町村合併をめぐる騒動を描いた「いい爺(じじ)いライダー」を皮切りに、4作品を上映。7月6日は同美術館で、横浜聡子監督(青森市出身)の「ジャーマン+雨」、タテナイケンタ監督(青森県七戸町出身)の「幸福なる食卓」などが上映されるそうです。

★「靖国」は7月7日、青森市の青森松竹アムゼ、
★「殯の森」は同12日、つがる市のシネマヴィレッジ8で上映。
★最終日は、つがる市生涯学習交流センターでシンポジウム「地方映画祭を考える」が開催予定。

★チケットは7日から青森県内のサークルKサンクスなどで販売
★連絡先=チケット問い合わせセンター
   017(741)7477

期間中は梅雨に入っていることでしょうが、絹糸のような霧雨が降り続く東北の6月はなかなか素晴らしいですよ。無論、梅雨の晴れ間の新緑は美しい。
ご旅行ついでに足を延ばされて旅先で映画というのもよろしいのではないかと思います。

 

 

 


アメリカ「ユニヴァーサルスタジオ」の火災

2008年06月04日 | ★ご挨拶&その他

ロスの映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド(Universal Studios Hollywood)」で1日、大規模な火災が発生したという報道にドキリとさせられました。
映画のセットなどが炎上とのこと。
フィルムは大丈夫なのだろうか・・・・・と。

その後の報道で分かったこと。
この火災で死傷者が出なかったことは幸いながら、ユニバーサル・スタジオで最も人気のあるアトラクションの1つ、「キング・コング(King Kong)」が全焼。

う~ん・・・・他には、
「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Back to the Future)」
「宇宙戦争(The War of the Worlds)」
「ベン・ハー(Ben-Hur)」
「サイコ(Psycho)」などの映画と
テレビドラマのシリーズでは
「デスパレートな妻たち(Desperate Housewives)」
のセットも被害を受けたとか。

案じられたビデオテープや映画フィルムを収蔵する倉庫1棟の全焼だが、ユニバーサル・スタジオのロン・マイヤー最高経営責任者(CEO)の弁。

「致命的な被害ではない」

映画遺産の保管については、以前から心配だったけれど、火災だけではなく震度8くらいの地震が来ても大丈夫な耐震の地下倉庫とか金庫を作るくらいの予算を組んでもらいたいものです。映画産業は軍事産業と並ぶアメリカの国産産業!なのだから・・・・・
この際、石油のための戦争などど即刻やめて映画フィルムの保管に国を挙げて全力投球してもらいたいですね。映画はアメリカの象徴的産業なのだから。

 


『Mi:3』と『ボーン・アルテイメイタム』の違い

2008年05月06日 | ★ご挨拶&その他

前評判も高く待望のシリーズ第三作目ということで、期待値の高さは同じながら、見終えた後の感想が、まるで正反対だった二つの作品。『Mi:3』と『ボーン・アルティメイタム』

前者を観たときの失望感は記憶に新しい。
なぜ、面白くなかったのだろう。トム・クルーズにとっては、かなり思い入れの強い作品のはずだったのに。
その理由を考えたくて、この連休に再び『Mi:3』を見直した。


やはり、大甘であまりにも冗長だ!
という印象は、変わらなかった。
これは、やっぱり、脚本と監督に問題があるぞと。

面白くない映画の監督の名前は覚えないせいか、『ミッション インポシブル 3』の監督が誰なのか、記憶にない・・・・

確かに、局部的にはこうしたド派手な爆破シーンもあり、
いかにもミッションインポシブル的なのだけれど・・・・前2作とは、根本的に違う。

1作目は、ブライアン・デ・パルマ監督で、
2作目は、ジョン・ウー監督作品。

こうしたシーンを静止画面で切り取ると、ジョン・ウー監督の作品だと言われたら信じてしまいそう。けれど、映画は全然違うもになった。三作目は、残念ながら、面白くもなんともなかったと言いたくなる出来。

こんなつまらないスパイアクション映画を作った監督は誰かと調べてみたら、三作目は、J・J・エイブラム監督とあった。この人、誰? ということで、経歴作品を眺めて、「あ”っ」と思ってしまった。あの『アルマゲドン』が担当した映画のリストにあるのを見て、どおりで、大甘で間延びした映画になってしまうはずだと。冗長な大甘映画となった『アルマゲドン』の脚本と同じだ!そんな監督を、『Mi:3』の監督に迎えたことが大きなミステイクだ!と思ったら、監督ではなく脚本の方だった。

思い出してみよう。
あの『アルマゲドン』がイマイチ失敗作だった理由を。

ブルース・ウィリスの父性の魅力、リーダー的魅力が全開したかのような映画だったにもかかわらず、そして脇役にスティーヴ・ブシェーミ  のような個性派の役者を配置したにも関わらず、マイケル・ベイ監督の『アルマゲドン』が駄作に終ってしまったのは、ひとえに脚本の冗長さにあった。
彼の娘役のリブ・タイラーの大根役者ぶりも映画を台無しにした。ベン・アフレック共々売り出すためだったのだろうけれど、せめて、脚本がもっと締まっていたら・・・・何とかなったかも知れない。

そんなJ.J.エイブラムスを脚本&監督として起用した時点で、『ミッションインポシブル3』は、ミッションとは無関係の愛妻救出物語に堕してしまった。トム・クルーズは48時間の内に愛妻を救出するために、あれもこれもやらなければならず、一人大忙しだったけれども・・・・、観ているこちらはちっともそういう感覚になれなかった。プロットがめまぐるしく変わり、それらのプロットが有機的に繋がらず劇を守り立てる集中に欠けるので、しらけてしまった。
仕事の使命で生まれる緊張感と愛妻の救出での緊張感は別物だということをトム・クルーズは見逃したようだ。

せっかく敵役にフィリップ・シーモア・ホフマンというユニークなキャスティングを配置したのに・・・・・、その威力も半減してアクション映画としてはイマイチのエンターテイメントになってしまった。

トム・クルーズ自身製作に名を連ねているほど、思い入れの強い作品だったはずなのにこうなってしまったのは、そこに客観性を担保するような仕掛けがなかったからではないかと思われてくる。いっしょに組んでいるプロデューサーはかなりの辣腕家らしく興行的には良かったのかもしれないが・・・・逆に言えば、仲間内で盛り上がる危険(=クリエーターにとってはとてもマズイことだと思うけれど、それ)を回避できなかったのだろう。

 

それに比して、マット・デイモン主演の『ボーン』シリーズは、回を重ねるごとにますます面白くなっている。この違いはどこからくるのか。どうしてそういう結果になったのか。この二つを比較してみたくなった次第です。

なぜだろう・・・・と。

★ 『ボーン・アイデンティティ』
    ---原作:ロバート・ラドラム著「暗殺者」
    ---監督:タグ・リーマン
        (彼は、2、3作目では製作指揮を執っている)
    ---脚本:トニー・ギルロィほか

★『ボーン・スプレマシィ』
    ---原作:ロバート・ラドラム著「殺戮のオデッセイ」
    ---監督:ポール・グリーングラス
    ---脚本:トニー・ギルロィ&ブライアン・ヘルゲランド

2作目で脚本担当に新たにブライアン・ヘルゲランドが加わっています。彼は、『13日の金曜日』というTVドラマで脚本を修行したらしく、ミステリー脚本を得意とし、やがて『陰謀のセオリー』『L・A・コンフィデンシャル』で脚本賞を受賞している。いわば、そうした新たな才能を『ボーン』製作者はスタッフに迎えたわけだ。
脚本に新しい血、新しい強力な才能をいかに注入しようとしたかが分かる。

★『ボーン・アルティメイタム』
   ---原作ロバート・ラドラム「最後の暗殺者」
   ---監督:ポール・グリーングラス
   ---脚本:トニー・トニー・ギルロィ&ジョージ・ノルフィ、スコット・J・バーンズ

3作目でも、またここで脚本に新たな脚本家を加えている。『陰謀の星条旗』『オーシャンズ12』の脚本家ジョージ・ノルフィと新人のスコット・J・バーンズを加えている。

つまり、回を追うごとに、『ボーン』は脚本に新しい強力な血を注入したということです。

全てを通してタグ・リーマン監督が製作に大きな力を発揮したのだろうと思われるけれど、その彼が後任の監督として迎えたのが、ポール・グリーングラス監督。
脚本だけじゃなく監督にも新しい血を入れたということになる。これは凄いことだと思います。

そのポール・グリーングラス監督、どういう監督かというと、以下、経歴を貼り付けたのでお読みいただくとして、そもそもがスパイ小説の作家だという点は、無視できないぞと。特筆すべきはドキュメンタリー・タッチの長編『ブラディ・サンデー』(02)の脚本・監督をつとめ、いきなりベルリン映画祭金獅子賞を受賞していること。

一昨年、『ユナイテッド93』も撮っている。その視点はドキュメンタリーで鍛えられたリアリズムにあるのだろう。緊張感溢れるタッチの映像にそれが表れている。

まさに、『ボーン』映画が、スパイサスペンスアクション映画として映画史にその名を刻むことになったのも、興行での成功に重点を置い商業主義的視点に堕するのを排し、スパイ映画作りのプロに徹したこと。

しかも、そのプロの血を、入れ替えるのではなく、新たな血を古い血に注入した。そうすることで新鮮さと客観性を担保しようとしたのではないかと思われます。関係者のその姿勢に勝因があった。そこが、『Mi:3』のトム・クルーズの側に欠けていた大きな点じゃないかと、そう思うのは私だけだろうか。

無論、キャスティングも良かった。

ちゃらちゃらした女優や存在感んも軽い女優、美人なだけの女優を起用せず、若手では、マリー役に『ラン・ローラ・ラン』のドイツの若手フランカ・ポテンテを配し、ボーンの同僚役の女性にはジュリア・スタイルズ。そしてジョアン・アレンという地味ながら迫力のある演技派の女優を配している点は見事だと思う。

トム・クルーズがいかに演技にプロ意識をもった野心家で自信家だったとしても、彼自身ワスプ的な上流家庭育ちの雰囲気をもった美人女優好みゆえ、『ボーン』の女優たちはなかなか選びにくい女優たちかもしれない。良き妻、良き主婦、愛される妻として普通の若い女優を起用したキャスティングでも『Mi:3』は失敗したと言える。

←ジョアン・アレン

『ボーン』のように、二作目、三作目の俳優陣が、ブライアン・コックスだの、クリス・クーパーだの、CIAの局長にデヴィッド・ストラザーン、長官にスコット・グレンだのといった渋めの男優陣を配している以上、彼らを相手にして戦っているボーンのサイドに配置する女優である以上、やはり生半可な女優では太刀打ちできない。ジョアン・アレンというキャスティングは成功だ。

←デヴィッド・ストラザーン

←スコット・グレン

ということで、同じエンターテイメントのスパイ映画でも、
『Mi:3』と『ボーン・アルティメイタム』では、かように製作において決定的な差があったということですね。

それが『Mi:3』が三作目にしてこけた理由であり、『ボーン』が面白い映画になった理由だと思います。これこそ、私からのアルティメイタムかな。

 


   ***   ***   ***   ***   ***

★ポール・グリーングラス監督(サイトからの貼り付け)

1955年イギリス、サリー州チーム生まれ、ケンブリッジ大卒。多彩な才能をもち、ジャーナリストとしても活躍する傍ら、イギリス最大の民間放送局ITV(独立テレビジョン)で、“World in Action”の製作担当としてキャリアをスタートさせ、英国アカデミー賞TV賞を受賞。

“Resurrected”(1989年ベルリン映画祭インターフィルム賞、OCIC功績賞)で監督デビュー。“The Theory of Flight”(1999年ブリュッセル映画祭外国語映画賞)、“The Murder of Stephen Lawrence”(2000年英国アカデミー賞TV最優秀シングル・フィルム賞、2000年バンフTV映画祭審査員特別賞)等を発表。

北アイルランドで1972年頃に起き、13人の犠牲者を出した市民権運動を描いたドキュメンタリー・タッチの長編『ブラディ・サンデー』(02)の脚本・監督をつとめ、2002年のベルリン映画祭金獅子賞、サンダンス映画祭ワールド・シネマ観客賞、そして英国インディペンデント映画賞を受賞、一躍、脚光を浴びる。

2006年に公開された『ユナイテッド93』では、観客・批評家双方に高い評価を得、アカデミー賞(R)にノミネート、英国アカデミー賞を受賞。脚本・監督・製作を担当したグリーングラスは、全米脚本家協会のオリジナル脚本賞にもノミネートされ、その他無数の賞を受けている。
なお、ピーター・ライトと共著であるベストセラー・ノンフィクション「スパイキャッチャー」(1987刊行)は英国諜報機関の内実に触れ、物議をかもした。

  ***   ***   ***   ***   ***

今後がますます楽しみな監督として、
この名を記憶にとどめておきたいものです。



ご挨拶・・・映画ブログ事始

2008年05月03日 | ★ご挨拶&その他
映画を観ないと酸欠状態になります。
いつ頃からそうなったのか・・・・
しばらく観ないと酸欠になってしまうという症状を自覚してから、
もう二十年になるでしょうか。

映画を観た後、無性にその映画について書きたくなることもあり、
けれど、観ることに忙しく書いている時間が惜しい・・・・
生きることに忙しくて小説を書いている時間がないというのと
似ているかもしれません。

けれど、若隠居という目標が思いがけない形で実現されることになって2年・・・
おかけ様で映画を観る時間もたっぷり持てるようになり、
自宅で映画を観るためのホームシアターも整えることが出来たせいか、
映画三昧の日々も多くなりました。

そんな日々にあって、いっしょに観ることも多い娘に、
「これ前にも観たよ」と言われるまでそのことに気づかないまま、繰り返し観てしまう映画もあって、さすがに映画の備忘録が要るかなあと我ながら呆れ果てることも多くなりました。そこで映画の備忘録ブログを思い立ったのかもしれませんが、
映画をいっしょに観ることの多い娘の存在も影響していると思います。

娘のために書き残しておこうと。

映画、特に名画は、観る度に年齢や人生体験と共に
観終えた後の感想も違ってきます。

映画感想を書きたくなるような映画など、
実はそんなに多くはありません。
一時的な娯楽で終わっているB級映画も少なくなく、
かといって映像芸術としての映画ばかりでは肩が凝る。
エンターテイメント全開の映画も面白い。
映画は人生の友とも言えます。

そんな映画の感想を母親として娘に残せたら、
いつか娘が読んでくれるでしょう。
そうなったらいいなという思いも
映画ブログを書く契機になりました。

これまでいくつかのブログで書いてきたような映画紹介をこちらのブログにまとめようという思惑もあります。このgooブログを選んだのは、非公開にしたまま日記が「下書き」として書けるからです。ゆっくり整理していく愉しみが出来ました。

もっとも、観た映画の画像が未整理のため公開しかねておりますが、印象に強く残った映画やご紹介しておきたいと思った映画、あるいはまた、ネットで検索してもほとんど情報がないような映画は、積極的に掲載していこうと思います。

気が付けば、風薫る新緑の季節となり、
この際今日観たものから順次アップしていこうと思い立ちました。
取りあえずこの二日間に観た映画の一部を画像付きでアップします。

映画三昧とはいえ無論一日中見ているわけではなく、
そんな暇はさすがにありませんが・・・
多いときは一日に5-6本の映画は観ますので、
できるだけ、更新公開していきたいと思います。
                           


なお、5月までの分は、他のブログに書いてきたものを
こちらのブログに転載あるいはリライトして
掲載していく予定でございます。

索引無しの映画ブログではありますけれど、
個人的な映画鑑賞備忘録でもあり、
まったりとご覧いただければ、幸いです。


                  月光院璋子