1983年2月26日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はPatti Austin & James Ingramの"Baby Come To Me"。Patti Austinですがこの曲で初めてで唯一のレギュラーチャートでの登場、ですが、Quincy Jonesの"Ai No Corrida"にはボーカルで参加していますので、実際には2曲目の登場になります。James Ingramは先日亡くなってしまいましたが、「クインシー・ジョーンズの秘蔵っ子」と呼ばれ、アルバム「The Dude」に参加、"Just Once"と"One Hundred Ways"の2曲のTop40ヒットがありますが、この曲で初めてのTop5ヒット、もちろん初めてのNo.1ヒットです。
2位は3位からアップ、Bob Seger & the Silver Bullet Bandの"Shame On The Moon"。Bob Segerですが、5位を記録した"Trying to Live My Life Without You"以来のTop5ヒットで、この曲で5曲目のTop5ヒットですが、これまでの最高が"Night Moves"と"Still The Same"の4位ですので、彼ら最大のヒットになりました。
3位は4位からアップ、Stray Catsの"Stray Cat Strut"。Stray Catsですが、彼らアメリカでのファーストアルバム『Built for Speed』から、最高位9位を記録した"Rock This Town"に続く2枚目のTop10ヒットで、もちろん初めてのTop3ヒットとなりました。
4位は6位からアップ、Michael Jacksonの"Billie Jean"。アルバム『Thriller』から2位を記録したPaul McCartneyとのコラボシングル"The Girl Is Mine"に続く第2弾シングル。この週アルバム『Thriller』の方はBillboard200で初めて1位を記録していますので、この頃からマイケル時代の幕開けと言っていいでしょう。
5位は8位からアップして初めてのTop5入り、Culture Clubの"Do You Really Want to Hurt Me"。ついにきました、ボーイ・ジョージ率いるカルチャークラブ、この後、一大ブームを巻き起こします。
この週2週目の1位はPatti Austin & James Ingramの"Baby Come To Me"。1位はこの2週間でしたが年間チャートは8位、この時すでにHot100に24週目、最終的には32週間滞在する超ロング大ヒットでした。
Patti Austinですが、1950年代中頃から活動をはじめって、え?1950年生まれですので4歳の時からミュージシャンとして活動ですか、凄いですね。主にジャズやソウルのセッションミュージシャンとして活動、70年代中ごろからはソロアルバムもリリース、R&Bチャートでは数々のヒットを出しています。
1981年に発表されたQuincy Jonesのアルバム『The Dude』のゲストシンガーに起用され一躍有名になります。"Ai No Corrida"でもバックボーカルを務めていますね。実は彼女の名前が入ったTop40ヒットはこの曲"Baby Come To Me"の1曲のみなのですが、これだけ活躍していると一発屋とは言えませんね。
そしてJames Ingram、クインシー・ジョーンズの秘蔵っ子とも呼ばれ、1981年のヒット曲Quincy Jones ft. James Ingramの"Just Once"で初めてチャートに登場します。この曲の後も活躍を続け、1990年には"I Don't Have the Heart"で2回目の1位も記録します。
"Baby Come To Me"邦題は「あまねく愛で」。Patti Austinの4枚目のスタジオアルバム『Every Home Should Have One』からのシングル。
曲を作ったのはRod TempertonでプロデュースはもちろんQuincy Jonesです。
曲を作ったRod Tempertonですが、私のブログでも何度か紹介したことがあります、数々の名曲を生み出した天才作曲家なのです。
元はファンクグループHeatwaveのキーボード奏者。Heatwaveは1977年に2位を記録した"Boogie Nights"で有名です。私はファンクはあまり好んで聞かないのですが、この曲は別格の名曲だと思います。曲を作ったのはもちろんRod Temperton。詳しくは私の過去の記事をご覧ください。
彼はその後、グループを離れて曲作りに専念し、マイケル・ジャクソンの"Rock with You"、"Off the Wall"、"Thriller"は彼の作、その他にもGeorge Bensonの"Give Me the Night"やThe Brothers Johnsonの"Stomp!"など、良い曲沢山作っています。改めてすごい人ですね。
この曲、良い曲ですよね。しみじみとしたバラードで、もちろん二人とも歌唱力は抜群、地味でしたが聞けば聞くほど良さがわかります。
実はこの曲、前年1982年4月24日付で81位に初登場、その時はHot100に4週間滞在しただけで最高位は73位、すぐに落ちてしまいましたが、約半年後に再登場してじわじわチャートを上昇、ついに1位を獲得しました。ゆっくりとこの曲の良さが浸透してきたのでしょう。素晴らしいロングヒットでした。
今週 先週 song / artist
1 1 BABY COME TO ME / PATTI AUSTIN & JAMES INGRAM
2 3 SHAME ON THE MOON / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
3 4 STRAY CAT STRUT / STRAY CATS
4 6 BILLIE JEAN / MICHAEL JACKSON
5 8 DO YOU REALLY WANT TO HURT ME / CULTURE CLUB
6 9 HUNGRY LIKE A WOLF / DURAN DURAN
7 7 YOU AND I / EDDIE RABBITT With CRYSTAL GAYLE
8 2 DOWN UNDER / MEN AT WORK
9 21 WE'VE GOT TONIGHT / KENNY ROGERS & SHEENA EASTON
10 13 PASS THE DUTCHIE / MUSICAL YOUTH
11 19 BACK ON THE CHAIN GANG / PRETENDERS
12 12 GOODY TWO SHOES / ADAM ANT
13 14 YOUR LOVE IS DRIVING ME CRAZY / SAMMY HAGAR
14 18 YOU ARE / LIONEL RICHIE
15 15 HEART TO HEART / KENNY LOGGINS
16 16 ALL RIGHT / CHRISTOPHER CROSS
17 17 ALLENTOWN / BILLY JOEL
18 20 TWILIGHT ZONE / GOLDEN EARRING
19 5 AFRICA / TOTO
20 22 SEPARATE WAYS / JOURNEY
21 24 ONE ON ONE / DARYL HALL & JOHN OATES
22 10 YOU CAN'T HURRY LOVE / PHIL COLLINS
23 27 BREAKING US IN TWO / JOE JACKSON
24 34 MR. ROBOTO / STYX
25 32 I KNOW THERE'S SOMETHING GOING ON / FRIDA
26 28 ON THE LOOSE / SAGA
27 33 FALL IN LOVE WITH ME / EARTH WIND & FIRE
28 11 THE OTHER GUY / LITTLE RIVER BAND
29 23 SEXUAL HEALING / MARVIN GAYE
30 25 MANEATER / DARYL HALL & JOHN OATES
31 42 COME ON EILEEN / DEXYS MIDNIGHT RUNNERS
32 40 I'VE GOT A ROCK N' ROLL HEART / ERIC CLAPTON
33 37 THE WOMAN IN ME / DONNA SUMMER
34 39 DREAMIN' IS EASY / STEEL BREEZE
35 35 I'M ALIVE / NEIL DIAMOND
36 36 THE CLAPPING SONG / PIA ZADORA
37 41 MY KIND OF LADY / SUPERTRAMP
38 38 TIED UP / OLIVIA NEWTON-JOHN
39 45 POISON ARROW / ABC
40 43 DON'T TELL ME YOU LOVE ME / NIGHT RANGER
2位は3位からアップ、Bob Seger & the Silver Bullet Bandの"Shame On The Moon"。Bob Segerですが、5位を記録した"Trying to Live My Life Without You"以来のTop5ヒットで、この曲で5曲目のTop5ヒットですが、これまでの最高が"Night Moves"と"Still The Same"の4位ですので、彼ら最大のヒットになりました。
3位は4位からアップ、Stray Catsの"Stray Cat Strut"。Stray Catsですが、彼らアメリカでのファーストアルバム『Built for Speed』から、最高位9位を記録した"Rock This Town"に続く2枚目のTop10ヒットで、もちろん初めてのTop3ヒットとなりました。
4位は6位からアップ、Michael Jacksonの"Billie Jean"。アルバム『Thriller』から2位を記録したPaul McCartneyとのコラボシングル"The Girl Is Mine"に続く第2弾シングル。この週アルバム『Thriller』の方はBillboard200で初めて1位を記録していますので、この頃からマイケル時代の幕開けと言っていいでしょう。
5位は8位からアップして初めてのTop5入り、Culture Clubの"Do You Really Want to Hurt Me"。ついにきました、ボーイ・ジョージ率いるカルチャークラブ、この後、一大ブームを巻き起こします。
この週2週目の1位はPatti Austin & James Ingramの"Baby Come To Me"。1位はこの2週間でしたが年間チャートは8位、この時すでにHot100に24週目、最終的には32週間滞在する超ロング大ヒットでした。
Patti Austinですが、1950年代中頃から活動をはじめって、え?1950年生まれですので4歳の時からミュージシャンとして活動ですか、凄いですね。主にジャズやソウルのセッションミュージシャンとして活動、70年代中ごろからはソロアルバムもリリース、R&Bチャートでは数々のヒットを出しています。
1981年に発表されたQuincy Jonesのアルバム『The Dude』のゲストシンガーに起用され一躍有名になります。"Ai No Corrida"でもバックボーカルを務めていますね。実は彼女の名前が入ったTop40ヒットはこの曲"Baby Come To Me"の1曲のみなのですが、これだけ活躍していると一発屋とは言えませんね。
そしてJames Ingram、クインシー・ジョーンズの秘蔵っ子とも呼ばれ、1981年のヒット曲Quincy Jones ft. James Ingramの"Just Once"で初めてチャートに登場します。この曲の後も活躍を続け、1990年には"I Don't Have the Heart"で2回目の1位も記録します。
"Baby Come To Me"邦題は「あまねく愛で」。Patti Austinの4枚目のスタジオアルバム『Every Home Should Have One』からのシングル。
曲を作ったのはRod TempertonでプロデュースはもちろんQuincy Jonesです。
曲を作ったRod Tempertonですが、私のブログでも何度か紹介したことがあります、数々の名曲を生み出した天才作曲家なのです。
元はファンクグループHeatwaveのキーボード奏者。Heatwaveは1977年に2位を記録した"Boogie Nights"で有名です。私はファンクはあまり好んで聞かないのですが、この曲は別格の名曲だと思います。曲を作ったのはもちろんRod Temperton。詳しくは私の過去の記事をご覧ください。
彼はその後、グループを離れて曲作りに専念し、マイケル・ジャクソンの"Rock with You"、"Off the Wall"、"Thriller"は彼の作、その他にもGeorge Bensonの"Give Me the Night"やThe Brothers Johnsonの"Stomp!"など、良い曲沢山作っています。改めてすごい人ですね。
この曲、良い曲ですよね。しみじみとしたバラードで、もちろん二人とも歌唱力は抜群、地味でしたが聞けば聞くほど良さがわかります。
実はこの曲、前年1982年4月24日付で81位に初登場、その時はHot100に4週間滞在しただけで最高位は73位、すぐに落ちてしまいましたが、約半年後に再登場してじわじわチャートを上昇、ついに1位を獲得しました。ゆっくりとこの曲の良さが浸透してきたのでしょう。素晴らしいロングヒットでした。
今週 先週 song / artist
1 1 BABY COME TO ME / PATTI AUSTIN & JAMES INGRAM
2 3 SHAME ON THE MOON / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
3 4 STRAY CAT STRUT / STRAY CATS
4 6 BILLIE JEAN / MICHAEL JACKSON
5 8 DO YOU REALLY WANT TO HURT ME / CULTURE CLUB
6 9 HUNGRY LIKE A WOLF / DURAN DURAN
7 7 YOU AND I / EDDIE RABBITT With CRYSTAL GAYLE
8 2 DOWN UNDER / MEN AT WORK
9 21 WE'VE GOT TONIGHT / KENNY ROGERS & SHEENA EASTON
10 13 PASS THE DUTCHIE / MUSICAL YOUTH
11 19 BACK ON THE CHAIN GANG / PRETENDERS
12 12 GOODY TWO SHOES / ADAM ANT
13 14 YOUR LOVE IS DRIVING ME CRAZY / SAMMY HAGAR
14 18 YOU ARE / LIONEL RICHIE
15 15 HEART TO HEART / KENNY LOGGINS
16 16 ALL RIGHT / CHRISTOPHER CROSS
17 17 ALLENTOWN / BILLY JOEL
18 20 TWILIGHT ZONE / GOLDEN EARRING
19 5 AFRICA / TOTO
20 22 SEPARATE WAYS / JOURNEY
21 24 ONE ON ONE / DARYL HALL & JOHN OATES
22 10 YOU CAN'T HURRY LOVE / PHIL COLLINS
23 27 BREAKING US IN TWO / JOE JACKSON
24 34 MR. ROBOTO / STYX
25 32 I KNOW THERE'S SOMETHING GOING ON / FRIDA
26 28 ON THE LOOSE / SAGA
27 33 FALL IN LOVE WITH ME / EARTH WIND & FIRE
28 11 THE OTHER GUY / LITTLE RIVER BAND
29 23 SEXUAL HEALING / MARVIN GAYE
30 25 MANEATER / DARYL HALL & JOHN OATES
31 42 COME ON EILEEN / DEXYS MIDNIGHT RUNNERS
32 40 I'VE GOT A ROCK N' ROLL HEART / ERIC CLAPTON
33 37 THE WOMAN IN ME / DONNA SUMMER
34 39 DREAMIN' IS EASY / STEEL BREEZE
35 35 I'M ALIVE / NEIL DIAMOND
36 36 THE CLAPPING SONG / PIA ZADORA
37 41 MY KIND OF LADY / SUPERTRAMP
38 38 TIED UP / OLIVIA NEWTON-JOHN
39 45 POISON ARROW / ABC
40 43 DON'T TELL ME YOU LOVE ME / NIGHT RANGER
と思いましたがいっぺんにガンガン82年を見られたのはそれはそれで幸福でありました
そしてこのベビーカムトゥミーに間に合った
折しも私の大好きな2月
甘すぎるデュエット
間奏がなく、カラオケマニアには涙まだまだ
何回歌ったことでしょう
しかしこれ知ってるフィリピンの人はやや少なく、私がパティのパート結構やってます
学生のときにはデイライトの香りも借りました
A⑤でしたっけね、シングルバージョンと違い、最初に10秒くらい、これも甘い前奏がつけられていました、どちらも大好きです
エブリホームシュドハブワンてどういう意味なんでしょか?
ああそれにしてもドンピシャでベビカムをありがとうございました
私はこれと次のNo.1の曲を新旧の境界の時期としています
いわゆるMTVが大きく幅を利かせ…
いや今夜はベビカムだけでイイですな
ありがとう星船さん、ありがとうゼネラルホスピタル
Baby Come To Me取り上げていただきありがとうございます。この曲もシングルレコード持っています。
たぶん日本では、ほとんど売れなかったかもしれませんが。
ところで、この週のチャート、改めて見ると、この曲に加え、7位、9位と、イレギュラーな、男女デュオの曲がトップ10に3曲ランクしていました。もしかして珍しいこと??
そういえば、大学のゼミで、全米チャートの分析を発表したなあ。(笑)
私事ですが、1983年2月26日付チャートは、アメリカの土を踏んだ時の記念すべきチャートです。
ですが、現地のFMからよく聴こえていたのは、♪Do You Really ~♪とか♪Hungry Like A Wolf♪でした。そんな時期だったんですね。
今週2位と9位にBob Segarの曲、偉業です。
星船さん、この曲の再浮上にはTV番組「ジェネラル・ホスピタル」で取り上げたられたことがきっかけだったようですよ。邦題の「あまねく愛を」の"あまねく"は当時意味わかりませんでした(^▽^;)。漢字では「遍く」と書き、意味は"隅々まで行き渡るさま"。歌詞の"gotta have your love around me"というあたりで、愛を「遍く」=きみの万遍ない愛で僕を包んで…ってことで付いたのでは?というのが僕の推測です。邦題をつけた日本のレコード会社の方もボキャブラリーがある方だったんでしょう!James R.I.P...。
When you've got one lovin' woman
Every home should have one
となっているので、「ひとりの女性を愛するなら、どんな家庭も愛する人はひとり」と「浮気はダメよ」って歌ってるんでしょうね。ノーランズが「あこがれ・アイ・アイ・アイ」っておかしな邦題でシングルにしています!
https://www.youtube.com/watch?v=S_5RIEiOm-k
作者はブガッティ&マスカーのソングライターチームで、彼らはシーナの「モダン・ガール」とか、ポール・ニコラスの「ヘブン・オン・ザ・セブンス・フロア」などの作者です。
"Baby Come To Me"ですが、日本ではほとんどヒットしなかったと思います。フィリピンでもあんまりヒットしなかったのでしょうか?
デュエットするには最高のラブソングですよね。
私は彼女のアルバムは聞いたことがなくって、今回初めてアルバムタイトル曲"Every Home Should Have One"を聞きましたが、意外なアップテンポの曲でとっても気に入りました。教えていただいてありがとうございました。
この曲良い曲ではありましたが、地味な曲で日本ではやっぱりヒットしなさそうな曲でした。実際日本ではラジオでもあんまりかからなかったと思います。そのシングルをお持ちとは、さすがです!
7位の"You And I"も同じく地味な日本では流行らない曲だったです。9位の"We've Got Tonight"が一番受けやすかったでしょうか。
大学のゼミで「チャートの分析」ですか!面白そうな!私も経済であったのでそうすればよかった!
この年にアメリカですか!私はちょうどグアムに行ったような。どんな曲がかかっていたかは覚えていません^^;
そうだったです、"We've Got Tonight"はボブ・シガーの曲でした。忘れていました。彼良い曲書きますね。この頃のボブ・シガー、アメリカでの人気は凄いものでした。
ボブ・シガーとカルチャークラブ、音楽的には対極にありますね。
この曲の再浮上には人気テレビ番組「ジェネラル・ホスピタル」の影響があるのですか!知りませんでした。テレビ番組、人気ありましたよね。リック・スプリングフィールドがこの番組に出たイケメン俳優として人気があったのは有名でしたが、この曲のことは知りませんでした。皆さんよくご存じですね。
この曲の邦題「あまねく」は目立ちましたよね。私もこの邦題でこの言葉を覚えたのかもしれません。邦題が印象に強く残っている曲はあまりないのですが、この曲は例外の1曲です。
ところでジェイムス・イングラムは(先月亡くなられましたが)常にだれかとデュエットしている感じでしたね。