ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

1983年4月9日付 ビルボード 全米 Top40 We've Got Tonite - Kenny Rogers and Sheena Easton

2019-04-07 20:17:56 | 1983年ビルボードTop40
1983年4月9日付ビルボード All American Top40、これで6週目の1位の年度を代表する大ヒット、Michael Jacksonの"Billie Jean"。アルバム『Thriller』から2位を記録したPaul McCartneyとのコラボシングル"The Girl Is Mine"に続く第2弾シングル。ソロでの1位は"Ben"、"Rock With You"、"Don't Stop 'Til You Get Enough"に続く4曲目となります。

2位は前週と変わらずこれで3週目の2位はCulture Clubの"Do You Really Want to Hurt Me"。ボーイ・ジョージ率いるカルチャークラブ、この後、一大ブームを巻き起こします。もちろん初めてのTop3ヒットです。
3位も前週と変わらずこれで3週目の3位はDuran Duranの"Hungry Like the Wolf"。もちろん解説の必要がないほど世界的人気ロックグループDuran Duran、アメリカでのデビューシングルです。
4位は11位からジャンプアップ、Dexys Midnight Runnersの"Come On Eileen"、 イギリスでは大人気グループでシングルNo.1ヒットも持っていますが、アメリカでは初めてのヒットです。
5位は7位からアップ、Styxの"Mr. Roboto"。70年代半ばから活躍している彼ら、19681年に3位を記録した"The Best of Times"以来のTop5ヒットです。

この週6位はKenny Rogers & Sheena Eastonの"We've Got Tonight"。
最高位は3月26日から3週続けた第6位。年間チャートは40位の大ヒットでした。

Kenny Rogersですが、カントリーやポップスバラードで数多くのヒットを持つシンガーソングライターですが、50年代から活動を開始、60年代にKenny Rogers and The First Editionを結成し人気になります。このバンド、サイケデリックロックバンドです。のちのケニー・ロジャースでは考えられないような音楽分野です。
70年代中頃、バンドを解散、ソロ活動に入り1977年に"Lucille"が5位を記録する大ヒット、カントリー歌手として人気になります。
その後は皆さんご存知のとおり、1980年にはコモドアーズのライオネルリッチー作のバラードラブソング"Lady"が1位を記録、年間チャートでは3位の特大のヒットとなり、特にバラードソングで大人気歌手となります。

そしてSheena Easton、こちらも皆さんご存知ですよね。"Morning Train (Nine to Five)"が1981年にビルボードで1位、年間チャートは12位となる大ヒットを記録、一躍人気歌手となります。

"We've Got Tonight"ですが、その大物二人の異色のデュエットソングです。
曲はアメリカのロックシンガーBob Segerの作、あまりに曲の感じが違うので忘れていましたが、ボブ・シーガーのアルバム『Stranger in Town』に収録され、1978年に13位、年間チャートでも94位を記録するヒットとなった曲です。

その曲をシーナ・イーストンとのデュエットソングとしてケニー・ロジャースのアルバム『We've Got Tonight』に収録され今回のヒットとなります。私としては、ボブ・シーガーバージョンよりもこちらのデュエットバージョンの方が好きです。シーナ・イーストンの素晴らしい歌声に加え、プロデューサーはDavid Fosterなのですが彼の素晴らしいアレンジも大ヒットにつながったのかもしれません。


こちらが1978年に13位のヒットとなったボブ・シーガーのオリジナルバージョンです。


そして追加でもう一つのバージョン、アイルランドのシンガーRonan Keatingとスコットランド出身の歌手Luluとのこちらも異色のデュエットソング。ルルは1967年の映画『いつも心に太陽を』の主題歌の大ヒットで有名ですね。
こちらはイギリスで2002年に4位を記録するヒットとなりました。


今週 先週 song / artist
1 1 BILLIE JEAN / MICHAEL JACKSON
2 2 DO YOU REALLY WANT TO HURT ME / CULTURE CLUB
3 3 HUNGRY LIKE A WOLF / DURAN DURAN
4 11 COME ON EILEEN / DEXYS MIDNIGHT RUNNERS
5 7 MR. ROBOTO / STYX
6 6 WE'VE GOT TONIGHT / KENNY ROGERS & SHEENA EASTON
7 9 ONE ON ONE / DARYL HALL & JOHN OATES
8 8 SEPARATE WAYS / JOURNEY
9 12 JEOPARDY / GREG KIHN BAND
10 14 BEAT IT / MICHAEL JACKSON
11 4 YOU ARE / LIONEL RICHIE
12 15 DER KOMMISSAR / AFTER THE FIRE
13 13 I KNOW THERE'S SOMETHING GOING ON / FRIDA
14 5 BACK ON THE CHAIN GANG / PRETENDERS
15 10 TWILIGHT ZONE / GOLDEN EARRING
16 26 SHE BLINDED ME WITH SCIENCE / THOMAS DOLBY
17 16 SHAME ON THE MOON / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
18 18 I'VE GOT A ROCK N' ROLL HEART / ERIC CLAPTON
19 24 LITTLE RED CORVETTE / PRINCE
20 20 LITTLE TOO LATE / PAT BENATAR
21 21 CHANGE OF HEART / TOM PETTY & THE HEARTBREAKERS
22 27 EVEN NOW / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
23 28 I WON'T HOLD YOU BACK / TOTO
24 17 FALL IN LOVE WITH ME / EARTH WIND & FIRE
25 25 POISON ARROW / ABC
26 33 SOLITAIRE / LAURA BRANIGAN
27 19 ALL RIGHT / CHRISTOPHER CROSS
28 - OVERKILL / MEN AT WORK
29 43 LET'S DANCE / DAVID BOWIE
30 30 LIES / THOMPSON TWINS
31 34 I LIKE IT / DEBARGE
32 38 IT MIGHT BE YOU / STEPHEN BISHOP
33 40 WELCOME TO HEARTLIGHT / KENNY LOGGINS
34 36 WHIRLY GIRL / OXO
35 23 BREAKING US IN TWO / JOE JACKSON
36 29 MAKE LOVE STAY / DAN FOGELBERG
37 22 STRAY CAT STRUT / STRAY CATS
38 44 SOME KIND OF FRIEND / BARRY MANILOW
39 39 I DON'T CARE ANYMORE / PHIL COLLINS
40 58 RIO / DURAN DURAN

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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
オリジナルを越える名曲 (hannah)
2019-04-07 21:34:54
星船さん、こんばんは。
オリジナルのB.Segerもしわがれたバラードで素晴らしいですが、それを越える名曲になりました。
オリジナルよりドラマティックな構成で、S.Eastonの艶やかなヴォーカルが際立っています。
オリジナルを越えるヒットもうなずけます。
今週いきなりの28位にエントリーの♪Overkill♪。最近の傾向で1位なりませんでしたね。それと、Top10がやっと動き出しました。
夜の果ての夢 (音時)
2019-04-07 22:21:34
ムムム…チャートではオリジナルを上回りましたが、出来栄えについて、僕には2人のデュエットがオリジナルを越えたとは思えません…!
ボブ・シーガーの方は一見絶望と思われる状況のなかでも光を見い出そうと相手に語りかける曲ですが、2人のデュエットは「歌い上げ過ぎ」に感じます(デヴィッド・フォスタープロデュースでやむなしか)。
邦題も違うので、できれば別曲として捉えたいです。(「愛・ひととき」は聖子ちゃんも歌っているぞ)

ボブ・シーガー「世の果ての夢」
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/17476461.html

ケニー&シーナ「愛・ひととき」
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/17475731.html
Unknown (太ったボンジョビ)
2019-04-07 23:29:49
お世話になります
ダムにカラオケあってデュエット志望者ゼロなので独りで歌っております
良い曲ですねー
しかしリリース当初はうざおでした
そのころのフォールインラブウィズミー、ロックンロールハート、君完、ワンオンワン、ロボト、心ときめいて辺り軒並みクソだったもので、この曲も明るめのスローバラードだし食指動かずでした
にしても独りで歌えたのはケニロジャアンドシーナでなく、ボブシガを思いもよらずにやっていた、というのは我ながらナイスな気持ちです
ただボブシガのは聴いたことなくてYouTubeでもトライしておりません
AFNでもナイムーは結構かかるんですが…
ちなみにシーナのサード、予約までして買ったけど売れませんでしたねー
でも再評価されてるらしいです
A1、A5、B1はシングルではないですが、それぞれエモーショナル、ナイーブ、ゴージャスで素敵ですな
ドラマティックな構成 (星船)
2019-04-08 20:55:37
hannahさんこんばんは。
そうでしたね、ドラマティックな構成はプロデューサーのデビット・フォスターの影響でしょうか。それにしてもシーナ・イーストンのハイトーンボーカルは素晴らしいです。
Men At Workの"Overkill"、すごい勢いで上昇しましたが、後半息切れでした。それとともにこのグループも勢いを失ってしまいましたね。
両方が違う良さを持った (星船)
2019-04-08 21:01:35
音時さんこんばんは。
そうなんですよ、この曲、別物ですよね。この時の感覚では、別の曲だという感じが強くしていました。
歌詞も違っていたのですね、そして邦題まで違っていたとは。
また、デビットフォスターのプロデュースの影響は強いですよね。この曲はプロデュースの影響の強さを改めて感じます。
まあ、別の曲として、両方が違う良さを持った曲ではないでしょうか。
シーナ3枚目のアルバムは (星船)
2019-04-08 21:13:15
太ったボンジョビさんこんばんは。
この曲、カラオケでデュエットしたら気持ちよいでしょう。残念ながら、そんな機会はありませんが^^;
ボブ・シーガーバージョンがヒットしたのはこのデュエットバージョンのヒットの4年以上前、だいぶ時間も経っていて曲の印象もずいぶん違う曲になりました。
シーナの3枚目のアルバムは『Madness, Money & Music』ですね。多分聞いたことがないと思います。なぜかアメリカではシングルヒットもありませんでした。人気が落ちてもう消えてしまうのかと思いきやその後また人気が上昇、さすがシーナですね。
二人のその後 (hannah)
2019-04-08 21:50:08
デュエットしている二人のその後ですが、K.Rogersは秋にD.Partonとのデュエットで♪Island In The Stream♪を1位にしました。
S.Eastonも秋に♪Telephone♪をヒットさせた後、ダンザブルな曲へイメチェン?して84年に♪Sugar Walls♪をヒットさせましたね。Princeのプロレデュースでしかた。さらに89年には、久々でした、今度はBabyfaceの♪Lover In Me♪をヒットさせました。
全く記憶にないw (実験鼠)
2019-04-09 21:00:06
全く記憶にない曲ですw こんなデュエットあったんですね。以前にも申し上げたのですが、男女の掛け合いバラードのデュエット曲はちょっと苦手でしてw そのせいかも知れません。「Baby Come To Me」のような洒落た曲は好きなんですけどねえ。
デュエットの達人 (星船)
2019-04-09 22:15:22
hannahさんこんばんは。
Kenny Rogersですが、デュエットの達人とでもいえるでしょうか。その前には Kim Carnesとの"Don't Fall in Love with a Dreamer"の大ヒットもありました。
Sheena Eastonはその後のダンス路線、成功しましたね。90年代に入ってからも"What Comes Naturally"が19位と、長期にわたって活躍しました。
デュエット曲 (星船)
2019-04-09 22:17:50
実験鼠さんこんばんは。
そうですか、印象にありませんでしたか。
私は結構デュエット曲が好きなので、特にこの曲はデビットフォスターのプロデュースの影響でしょうか、盛り上がる曲でよく聴きました。
デュエット曲は今でも時々チャートを上がってくるなど、根強い人気があります。

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