Paul Goble
不思議な馬に乗って、どこかに行こうとしているアシメックのイメージです。
物語の舞台は紀元前3000年ごろのアメリカという設定ですが、アメリカ大陸では、稲作は事実上行われませんでした。地域的に小さな発展はあったかもしれませんが、アメリカの農耕はトウモロコシが主体として発展しました。
物語は題材の多くを、日本の縄文時代にとっています。ゆえにこの物語はあくまでもフィクション、ファンタジーです。
しかしこの世界に農耕を起こした、アシメックのような勇者は実在しました。歴史の中に埋もれていった人々の中に、すばらしいことをしてくれた偉大な人はいたのです。いつでも、人間を導くために、だれか高い魂が地上に来ていた。そして人間たちとともに生き、風のようにこの世界に風紋を起こし、また帰っていった。
古い古い時代から、遠い遠い昔から、愛がこの世界にきていたのです。
人間はその愛に導かれて生きて来た。農耕を知り、文明を知り、様々な経験をし、自らを育ててきた。そしてとうとうこの時代、自分というものに気付いた。自分たちがここまで来れたことが、自分たちの力だけでできたことではないことを知った。
大いなる愛がいつもともにいてくれたことを知った。そして自分もまた愛であることを知った。
もう少しで、風になる。
人類はもう、風に起こされる風紋ではなく、この世界にあらゆる美しい風紋を描いていく、風になるのです。それは決して空想ではない。
神が人類の未来に約束してくださった、たしかな真実なのです。