サンドロ・ボッティチェリ
ヨアキムとアンナには長く子供がなかったが、神に願い、マリアを授かった。マリアは十四歳のころ聖霊によって処女のまま身ごもり、イエスを産んだ。イエスは神の国を人々に教え、妬まれて殺された。その死に悲嘆にくれたマリアは、イエスの死後もエルサレムにとどまり息子の墓を守っていたが、五年後に天から馬車が来て、イエスが彼女を天上に連れて行ったという。
＊
もちろん事実はこの通りではありません。イエスは当然ヨセフの子でした。処女のまま身ごもることは、理論的には可能ですが、やるべきではありません。生まれてくる子供がつらいからです。こどもには父という存在が必要だ。それがどんなにだらしない親でも、必要なのです。マリアは普通の女性でした。神のように信仰するのはやめたほうがよい。
