世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

犬と楠

2012-12-13 05:49:16 | 詩集・試練の天使

ああ つらいが
たえられるのだろう こんなことくらい
わたしには
ああ くるしいが
のりこえられるのだろう こんなことくらい
わたしには
ああ むごいが
なんとかしていけるのだろう こんなことくらい
わたしには



むう

どうしますか?
天使が ひとりで
地球をかついで 運んでいる
人々は 何も持たない
何も払わない
何もやらない
かえってののしる



ああ みえぬが
ゆけるのだろう こんなやみくらい
わたしには
ああ つかれたが
また一歩すすもう いまは



みごとに
ゆらめきながらも ふらつきながらも
まっすぐにすすんでいる
はかったように

むう



ああ つらいが…



楠が 伐られた
おや? 足が とまった
犬が 死んだ
…おや?

たおれる

いこう みんな

はい

楠は 知っていたが

犬 だったのか

あなたを ささえていたのは






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1 コメント

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解説 (てんこ)
2012-12-13 14:22:49
写真撮影、青城澄。
1枚目は柴犬のイチロー、当時十五歳、雌。
2枚目は、のっぱらのくすのき。美しい木だった。

人間は、美しいと感じる心の真実を軽んじすぎると思う。一本の木を伐って何を失ったのか、永遠に知ることはできない。
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