フランツ・フォン・シュトゥック
彼は光をもたらすものという名を持つ輝かしい天使であったが、神に反逆し、自ら堕天使となった。悪魔の長サタンの堕落前の名前であると言われる。
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堕天使というものは存在しません。解脱を経て愛に目覚めた魂が、悪に堕落するのは事実上不可能なのです。堕落するのは、いつでも、まだ愛に目覚める前の幼い魂です。人間たちなのです。
人間もまた、天使に進化する可能性を有するものであれば、悪魔に堕した人間たちを堕天使と呼ぶこともできるかもしれません。しかしそのようなものたちは翼など有してはいない。このように、男性的に美しい姿もしていません。
彼らは恐ろしく老いている。そして小さく萎びている。それでいながら、瞳はまるで子供のように馬鹿っぽいのです。その姿があまりにもつらいので、彼らはあらゆる存在を憎み、神の創造物を破壊し続けるのです。