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ヘラルト・ダーフィット
ゴルゴタの丘というところで、イエスは十字架につけられた。人々はその姿を見て口々にののしった。イエスが十字架の上で死んだとき、神殿の垂れ幕が真っ二つに裂け、地震が起こり、墓が開いて多くの聖者たちが生き返った。人々はその様子を見て非常に驚いた。
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この神話にはパウロほかの人間の脚色がたっぷり含まれています。事実では、イエスは十字架につけられたときもうすでに死んでいました。弟子をはじめ、多くの者たちが彼を憎み、獣のように狂って、大勢で彼に殴るけるの暴力をふるって殺したのです。そしてイエスが死んだあと、突然彼らはイエスを愛していたことに気付き、その苦しさのあまりまた狂って、死体を侮辱し、十字架にはりつけたのでした。なぜそのようなことをしたのか。今ならわかるでしょう。自分がつらかったのです。あまりに馬鹿な自分がつらかったのです。