(鬼に なりたいと
だれが 思いましょう
試練の天使よ
あなたより わたしのほうが
らくかもしれぬ
愛に 素直に生きているからだ)
おろかなことを
なにをいわれると思えば
(傷だらけだと あなたはわたしに言うが
あなたはただ 自分の傷を
見せないだけだ)
ふ
(ああ わかっている
わたしはおろかだ
まっすぐにいけば
すぐにゆけると思っている
そのとちゅうで
いつもたおれて
結局は このように
あなたに 助けられている)
甘いですな
(まことに そのとおり)
わかっていても やるのがあなただ
ふ
わたしが 何を言おうと
あなたのゆく道は決まっている
だれがとめることができよう
ほ
あなたとは まったく
すばらしいひとだ
(…わたしは ふしぎだ
わたしと いうものが
あなたが うらやましくなるときもある
おろかとわかっていても)
愛というものでしょう それが
(ええ)
(じんるいよ)
ああ じんるいよ
(わたしは あなたたちを 愛している)
ああ そのとおり
いつまでも 愛している
ふるいふるい ときから
愛し続けている
(あなたは?)
ほ
(こたえてはくださらないでしょうね)
ふ
(悲しい瞳だ あなたの瞳は
何を見ているのでしょう
わたしにはわからぬものでしょう
わたしは いつからか
わからぬようにしてきましたから)
あなたは 幸せだ
(ええ)
わたしは
ふ
(答えては くださらないでしょうね)