日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の能登を行く 完結編 - 全行程終了

2019-11-17 21:36:46 | 北陸
全行程終了です。糸魚川から白馬を経て、安曇野から高速道を飛ばして帰ります。
有料の高速道に乗るのは、北海道へ向けて出発した先月以来です。あれから現在地へ至るまでに3073kmを走りました。練馬から小出までが200km少々あり、ここから安曇野までがさらに130kmほどあることを考えると、3000kmをほぼ一般道だけで走り通すことになります。我ながらよく走ったものです。
幸いにも、今のところさしたる疲れは感じません。前回よりもわずかに早く出られる上に、雪の心配が要らないのも好助かります。何分長丁場だけに、途中で疲れが噴き出す可能性は高いものの、心理的には大分優位に立てそうです。
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晩秋の能登を行く 完結編 - 海浜公園キャンプ場

2019-11-17 21:11:17 | 北陸
これにて正真正銘の打ち止めとなります。大トリを飾るのは、かつての通称北陸本線キャンプ場こと海浜公園キャンプ場です。
新湊、生地、入善、こちらの順に渡り歩いて思ったのは、生地を境に海岸からの眺めが一変するという事実です。新湊からは富山湾越しに立山連峰を一望することができます。生地では、照明を浴びた新湊大橋が正面の彼方に見え、そこから弓形の長い長い海岸線がこちらへ続いてくるという眺めです。ところが、そこから先の海岸では、日本海の海岸線が真一文字に延びていて、暗闇の向こうから波が寄せるにすぎません。しかしその淋しげな眺めも、北陸の旅もいよいよ仕舞いと実感させる、見方によっては旅情を誘う光景ではあります。今回もここで終われたのは幸いです。
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晩秋の能登を行く 完結編 - たから温泉

2019-11-17 20:52:47 | 温泉
腹ごしらえを済ませてから、温泉の閉館までに駆け込むのが定跡です。お約束の「たから温泉」で一風呂浴びます。
駆け込むとは申しましたが、生地のときと違って紙一重ではありませんでした。何度も同じ行程を繰り返したことにより、時間配分の要領がつかめてきたからです。その一方で意表を突かれる出来事が。到着とほぼ同時に、受付で流されている音楽が「島唄」に変わったのです。こちらがこの後沖縄へ転戦すると、あたかも知っていたかのような間合いでした。ただし、今は次なる旅のことを考える余裕がありません。粛々と進むことを優先します。

★たから温泉
下新川郡朝日町境642-1
0765-83-3356
800AM-2100PM
最終週の月曜定休
入浴料600円
泉質 ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(高張性弱アルカリ性高温泉)
泉温 源泉49.7度
pH 7.59
湧出量 150l/min
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晩秋の能登を行く 完結編 - 8番らーめん

2019-11-17 19:46:18 | B級グルメ
北陸から自走して帰るとき、入善の8番らーめんで腹ごしらえするのがいつしか通例となりました。今回も定跡通りの進行です。
このところ、味噌らーめんの野菜増しを決まって注文してきましたが、今回はあえて普通の味噌らーめんにしました。野菜増しの満足感が大きいのは事実ながら、なかなか減らない山盛りの野菜が、時間の押す状況では心理的な負担になるのを自覚したからです。それだけに、手早く済ませて移動を再開したかったのでした。そしてその狙いは的中しました。元々野菜は多いため、普通盛りでも物足りなさを感じません。実際に短縮されるごく時間はごくわずかでも、心理的には無視し難い効果があります。今後は時間の切迫度に応じ、野菜増しと普通盛りを使い分けていくのも一案でしょう。

★8番らーめん 入善店
下新川郡入善町椚山1178
0765-72-1791
1100AM-2100PM(LO)
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晩秋の能登を行く 完結編 - 園家山キャンプ場

2019-11-17 19:05:36 | 北陸
黒部川を渡って入善の町内に入りました。続いて立ち寄るのは園家山キャンプ場です。
前回訪ねたときの出来事は強烈でした。金沢を出た直後から降り出した土砂降りの雨が、生地の町に着いた頃には止んでいて、これでようやく一息つけると思っていたのです。ところがこちらへ着くや否や風向きが変わり、やがて凄まじい雷鳴が轟いて、直後に大量の霰が降ってきたのでした。冬の北陸において、雷など日常茶飯事だということはもちろん承知していたものの、あれほどの雷は後にも先にも記憶にありません。
今夜は一転穏やかです。新湊で吹いていた西風もいつの間にやら止みました。日中から思っていたのは、前回ここを訪ねた日の前日を思い出させる空模様だということです。何分冬の北陸だけに、快晴など期待すべくもないものの、雨風の心配もなく終日穏やかな気候でした。
あのときは、休みをうまく調整できず、日程が一日後ろ倒しとなってしまい、それにより様々な弊害を被りました。極め付けだったのが、荒天の中を自走で帰った最終日です。穏やかだった前日と比べるにつけ、あと一日早ければと恨めしく思われたものでした。それだけに、あのときを再現するかのような穏やかな晩となった今、思わぬ形で借りを返せたような気がしています。長旅の最後を飾るにふさわしい、印象的な一幕です。
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晩秋の能登を行く 完結編 - 皇国晴酒造

2019-11-17 18:41:18 | 酒屋
続いては「幻の瀧」でおなじみの皇国晴酒造を訪ねます。昆布の量り売りが全国に何軒あるのかと先刻申しましたが、こちらの小売も考えようによっては貴重です。この時間になっても開いている酒蔵など、そうそうあるとは思われません。お陰で今回も北陸の酒を持ち帰ることができます。先ほど買った昆布〆、干物とともにいただくのはもちろんです。

★皇国晴酒造
黒部市生地296
0765-56-8028
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晩秋の能登を行く 完結編 - 魚の駅生地

2019-11-17 18:08:06 | B級グルメ
北陸からの帰り道に時間が押すという展開を、近年毎度のように繰り返してきました。生地で見届けるはずの夕日が新湊で早々と暮れ、今回も同様の展開に陥りつつあります。先ほどようやく生地に着いたところです。
最終的な帰着の時間もさることながら、それ以前に差し迫った問題がありました。漁港の直売所が閉まるまでに駆け込めるかということです。北陸道を飛ばそうにも、滑川から黒部の間がせいぜいで、あまつさえ乗り降りのためだけに10km余計に走らされます。ならば短縮効果などあってないようなものです。全区間一般道で前回とほぼ同じ経路をひた走りました。望みを捨てるにはまだ早い、さりとて間に合う見通しも立たないという緊迫した展開が最後まで続き、ようやく着いたのは時報の1分前です。早仕舞いされていても仕方はありません。先客が残っていればあるいはと、一縷の望みをかけて飛び込んだところ、幸いまだ開いていたという顛末です。
他のお客はもう帰っており、レジも締め切り売上金を数えているところでした。陳列箱には布が掛けられ、片付けもあらかた済んでいたようです。それをわざわざ開けてもらい、昆布〆二種と干物三種を押さえることができました。実はこちらへ来るに先立ち、新湊の直売所も一応のぞいてみたところ、前回同様規模の割にめぼしい品が見当たらず、やはり生地で買うしかないと考えて、車を走らせてきたという経緯があります。あと少しのところで逃していれば、後味の悪い結末になっていたかもしれません。もう終わったと断ってもよいところ、温情措置を講じてくれた計らいに感謝します。

★魚の駅生地 とれたて館
黒部市生地中区265
0765-57-0192
900AM-1800PM
水曜定休
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晩秋の能登を行く 完結編 - 新湊大橋

2019-11-17 16:48:48 | 北陸
今更ながら東の空が晴れてきました。正面に迫る立山連峰を眺めつつ新湊大橋を渡り、袂から西の空を眺めているところです。
天候に多くを期待できないなら、早めに距離を稼いでいき、生地の漁港で夕景を眺められればと思っていました。それがどういうわけか先へ進まず、またしても新湊大橋の袂から眺めることになりました。富山編から通算して三度目ということになるでしょうか。しかし、日中の天候が冴えなかった割には、今日の眺めもそこそこです。曇っていても所々で晴れているためか、背景の空がわずかながらも焼けており、漂う雲にも陰影があります。夕日が沈んで行った方を眺めれば、右下にある造船所のクレーンを起点に左上へと雲がたなびき、それに沿って夕焼けが幾筋にも走っています。先の移動を考えると、この空が暗くなり、橋が明かりに照らされるまでを見届ける時間はありません。しかし、最後も印象的な眺めを見せてくれたことに感謝します。
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晩秋の能登を行く 完結編 - 海王丸

2019-11-17 15:58:38 | 北陸
残念ながら、天候に関していえば負けたと認めざるを得ません。新湊の市街を走り抜け、海王丸パークから富山方面を遠望しています。
昼頃までは時折日が射す時間もそこそこあり、このまま持ちこたえてくれればと、淡い期待を抱かせました。しかしその後は、青空が広がっている場所はあるにもかかわらず、日が出ている方に限って分厚い雲に覆われるという、何とも歯痒い空模様となりました。敗北感が漂うのもそのためです。
とはいえ一矢を報いたともいえます。立山連峰の稜線が、一部とはいえ見えるのです。剱岳と立山が山頂のごく一部だけ顔を出しており、そこから右は影も形も分からないものの、左の方にはすっかり冠雪した稜線が、同じく山頂付近だけとはいえ続いています。連休中に来たとき、遠目にも冠雪したと分かるのは立山だけでした。週ごとに変わっていく立山連峰の眺めは、今回の道中における貴重な収穫の一つでもあります。
そもそも、天候が振るわなかったということは、冬の気候に変わったということでもあります。気温は13度ほどあり、それは昼から一貫していますが、数字以上に薄ら寒く、高岡を出てからは厚手の雨合羽を羽織りました。連休中は岸壁に大勢いた太公望も、数えるほどしか見当たりません。冷たい風が西から吹き付ける条件ではこうなるのも当然でしょう。今週末の二日を通じ、色づいた街路樹以外秋を感じる場面はなく、あとは何から何まで冬でした。
車を置いての一時帰京を繰り返し、雪解けから桜が咲くまでの一部始終を見届けたのは去年のことです。そして今回、晩秋から冬への移り変わりを見届けました。今週末の結果だけを捉えれば、一見蛇足のようにも思われます。しかし、先週末で終わりにしては、冬が来たとしみじみ実感することはなかったでしょう。今週末まで延ばしたことも、決して無駄ではなかったと言い切ります。
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晩秋の能登を行く 完結編 - 別れの挨拶

2019-11-17 14:46:20 | 北陸
先月の北海道編から続いてきた長旅にも、仕舞いの時が近付いてきました。高岡の市街を後に、なじみの場所に寄りつつ出発地へ戻っていく最終盤です。まずは別れの挨拶がてら、新吉久の5022号車を訪ねました。
blogの記録こそ一度限りとなってはいるものの、実は何度も何度も沿道を通っています。日によって前照灯と室内灯がついていたり、そうでなかったりすることがあるのをそれによって知りました。美しく修復され、新たな安住の地を得てから一年と少し、引き続きよい状態を保っているのは幸いです。今のところ、来年は二月の飛び石連休に北陸を訪ねる案が有力です。そのときにまたお会いしましょう…
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晩秋の能登を行く 完結編 - 扇子昆布

2019-11-17 13:26:26 | B級グルメ
歩ける距離なら素通りする手もありません。扇子昆布で土産を買います。昆布を量り売りする店が、全国にいくつあるのでしょうか。富山においてもとりわけ貴重な一軒です。

★扇子昆布店
高岡市旅籠町51
0766-23-0808
900AM-2000PM
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晩秋の能登を行く 完結編 - 将来軒

2019-11-17 12:24:09 | B級グルメ
何はさておき遅い朝食兼昼食です。高岡でお昼といえばデリーですが、能登編でも二度にわたって訪ねました。趣向を変える余裕があるこの機会に、訪ねてみたいと思っていたのが「将来軒」です。
何度か立ち寄っている昆布の専門店の近くに、他にも気になるものがいくつかありました。一つが銭湯、もう一つがここです。どこにでもありそうな、しかし年々減っているという、いわゆる「町中華」然としたささやかな店構えと、一風変わったその屋号が、周囲の街並みともども目に留まったのでした。実は、能登編で最後に寄ってみようとも思ってはいたのです。しかるに時間が押していたため、勝手の分かったデリーを選んだという事情があります。その後も二度にわたって延長を繰り返した結果、最後の最後に宿願を果たすことができました。
ガラス戸をくぐると、10席少々あるL字のカウンターがまっすぐ延び、突き当たりには畳の小上がりが三卓分あります。客席側から向かって右手に二代目らしき店主、左手に大女将が立ち、それぞれの持ち場で仕事をこなします。裏表ある卓上の品書きは、餃子と焼売を筆頭に一品、麺類、ご飯物の順に配列され、飲み物を合わせて四十種。御常連らしき地元客が三々五々訪れる雰囲気を含め、ことごとくこちらの期待通りです。
五個で330円という手頃さにもつられ、餃子をいためそばそともに注文。二品でも880円という良心価格です。しかしこれがなかなか出てきません。先客の注文した品々は出ており、なおかつ途中で入ってきたお客はいなかったにもかかわらずです。後から来たお客の品がすぐに出たことからして、品により提供時間に差がつくということなのでしょうか。もし能登編の最後に寄っていれば、相当慌てていたかもしれません。やはり見送ったのは正解だったようです。
とはいえ、20分待った甲斐はあったと思える味でした。いためそばは中華風の焼きそばで、具材は豚バラ、もやし、人参、キャベツと簡素ながらも、横文字でいえばシンプルイズザベストというべき完成された一品です。餡が詰まった餃子には、これで330円かと思うほどの食べ応えがあります。後から別々に来た一人客が続け様に注文していたチャーハンと、その次に書かれたロース丼なるものも気になります。時間に余裕があるときを見計らい、いずれ再訪してみたいと思う一軒でした。

将来軒
高岡市川原本町5-18
0766-22-9224
火曜定休
餃子330円
いためそば550円
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晩秋の能登を行く 完結編 - 高岡駅

2019-11-17 11:27:15 | 北陸
高岡に着きました。車を引き取り出発します。幸いにも、時折日が射すそれなりの天候はこちらでも変わりません。中継映像を見る限り、金沢、福井も五十歩百歩です。どこへ行っても北陸の冬らしい空模様になったということでしょう。少なくとも、金沢に残っていれば、福井へ行っていればと嘆く理由は見当たりません。穏やかな初冬の一日を満喫してから帰ります。
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晩秋の能登を行く 完結編 - 皮肉

2019-11-17 10:31:23 | 北陸
ある程度予想していたこととはいえ、何とも皮肉な結果です。バスが出発した直後から晴れてきました。結果としては、一本見送り金沢に残ってもよかったということです。しかし、晴れたといっても太平洋側のような安定した晴天ではありません。あのまま晴れていたかどうかは未知数です。仮に後続便で移動した場合、高岡に着くのが二時過ぎになってしまうという問題点もありました。実質的な日の入りまで二時間ほどしか残らないからです。それではいずれ時間に追われていたでしょう。
幸い、富山との県境を越えてもそこそこ晴れています。終日曇の予報を考えれば上出来でしょう。立山の眺望は期待すべくもないものの、夕日だけなら眺められるかもしれません。
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晩秋の能登を行く 完結編 - 高速バス

2019-11-17 09:48:19 | 北陸
そのようなわけで高岡行の高速バスに乗り込みました。何度か利用してきた富山線と違い、こちらの路線は初めてです。これは、本数が限られるのに加えて、砺波を経由し遠回りとなるため、富山へ行くときほどの圧倒的な優位性が高速バスにないという事情によります。とはいえこちらも一時間強の移動に過ぎません。市街から直行できる利便性、歴然とした接客水準の違いも考えると、短編成にすし詰めの列車に対する優位性は依然としてあります。数少ない便の一つが頃合いの時刻だったため、迷うことなくバスを選んだ次第です。
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