日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北陸縦断花見の旅 - 帰着

2018-04-02 23:58:44 | 北陸
帰宅しました。「縦断」を掲げながら金沢で花見をしただけという結果ではありましたが、もちろん当初は縦断するつもりでいました。来週末が花盛りという前提で、休みを二日付け足して、金沢、福井、富山の順に転戦し、最後は一日かけて戻るという算段でした。しかし、そのような皮算用も、花見の旅では絵に描いた餅に終わりがちです。季節外れの陽気が続いて花盛りが今週末に繰り上がり、さらには来週末の天候が絶望的となるに至って、今回の活動に賭けるという方針に転換し、休みを一日加えました。その一日も金沢に注ぎ込んだことにより、「縦断」の表題は看板倒れとなったわけです。
二日のはずだった休みが一日になったのは、職場との調整がつかなかったからです。予報では明日も晴れるとされており、もう一日休めば高岡か富山でも花見ができるところでした。とはいえ、あと一日休めていればと臍を噛んでいるわけではありません。北陸で花見をするというとき、念頭にあったのは金沢です。かつて深く印象に刻まれ、いつかまたと思いながらも、なかなか果たせなかった金沢での花見を、九年ぶりに実現できたのは大きな収穫でした。その後に何かを付け足しても蛇足になりかねません。これでよかったのだろうと納得している次第です。

北陸の花見についていえば、もう思い残すことはありません。次回は車を回送できればそれでよいと割り切り、淡々と移動して戻るという手も考えられるところではあります。しかし、一月半に及ぶ長旅ともなると、有終の美を飾りたいと思うのは人情です。通算20万kmという記念すべき出来事も控えています。帰ることを目的化して、中途半端に終わらせたくはありません。予報が好転しない限り、あえて一週見送ることも検討します。
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北陸縦断花見の旅 - はくたか578号

2018-04-02 21:59:08 | 北陸
高岡駅から帰るのは三活動連続ですが、乗車したのはいずれも首都圏色のキハ47です。ついでに言えば、新高岡で西日本所属車が来たことについても共通しています。下りの二回と合わせて、西日本所属車が五回続くという珍事が起きました。

8号線から高岡駅へ向かう旧道に入った直後、沿道に銭湯の看板が見えてきました。今日も一日汗をかき続けたため、さっぱりしてから列車に乗りたいのはやまやまでした。空腹感がわずかに勝り、風呂には寄らずにうどんをすすったわけなのですが、結果としてはそれでよかったのかもしれません。荷物を担いで歩いた結果、かなりの汗をかいてしまったからです。
大汗をかいたのは、荷物が増えたからでもあります。過去四度の一時帰京では、カメラバッグと三脚だけ持ち帰り、機材の一部とトートバッグ、クーラーボックスは車内に残してきました。しかし、今回は持ち帰るべき衣類が嵩んでしまったため、トートバッグも持ち帰ることにしました。一泊程度なら着替えは要らなかったところ、汗ばむ陽気で日数分の着替えが必要となるに至り、カメラバッグだけでは持ち運べなくなったということです。能登で寒さに震えてから一月経たないにもかかわらず、ここまで気候が一変するとは驚くしかありません。

長野を発車した直後、車窓の左手に朧月が浮かんでいるのを見て、金沢から戻った第二部もそうだったと思い出しました。今回も月を旅路の友としながら帰ります。

★高岡2018/359D/2021新高岡2031/はくたか578(578E)/2324東京
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北陸縦断花見の旅 - 今庄

2018-04-02 19:54:00 | B級グルメ
破綻のない時間に着いたことにより、乗車の前に腹ごしらえできることになりました。とはいえ最小限の余裕しかありません。選択肢は高岡駅のうどん屋に自ずと絞られます。
福井駅にもよく似た屋号の店があります。しかしあちらは「今庄そば」であり、対するこちらはうどんを先に掲げています。出汁が関東風で、とろろ昆布のおにぎりがあるところも富山の文化です。新幹線の開業後、窓口からも売店から撤退したJRが、うどん屋だけ残したということはないでしょう。地元の業者による店なのだろうというのが結論です。

今庄 駅前店
高岡市下関町6-1 curunTAKAOKA 2F
0766-28-0788
700AM-2030PM

いなりうどん360円
昆布おにぎり120円
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北陸縦断花見の旅 - 三回連続

2018-04-02 19:37:17 | 北陸
日が沈むまでは長かった一方で、日没後は西の空がたちまち褪せていきました。空気が霞んでいたからでしょう。少し早めに切り上げ、小矢部まで一区間だけ北陸道に乗り、あとは一般道を経由して高岡に到着。一昨日まで止めていたのと同じ区画が空いていたため、そちらに車を止めました。五年前の花見の旅で、弘前に車を置いて二度帰るということがありましたが、三回連続は初めてです。

本日は50kmを走り、実質二日間で120kmほどを稼いで、通算20万kmまであと154kmとなりました。しかし、今回の活動に関する限り、車が不可欠だったわけではありません。
雨晴へ行くという選択は、車がなければ事実上あり得ないものでした。しかし、代わりに富山で花見をするという手もありました。翌日に至っては、宿から宿への移動で数百m走っただけに過ぎません。つまり、大部分が汽車旅でも成り立つ行程だったわけです。先月の第三週で完結できていればという結果論が、再び頭をもたげてきました。

完結させずに引き延ばしてきたのは、通算20万kmの節目をよい形で迎えたいという考えがあるからに他なりません。しかし、日数の割には異例ともいえるほど距離が伸びず、今回も届かないまま五度目の延長に至りました。
次週で完結させようにも、天気予報がよろしくなく、節目を飾るにふさわしい舞台は用意できそうにありません。何とも悩ましい状況ではありますが、今は来週末の予報が少しでも好転してくれることを願っています。
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北陸縦断花見の旅 - 浅野川

2018-04-02 17:56:19 | 北陸
最後に切手門をもう一度だけ訪ねて切り上げ、浅野川の畔に移動してきました。着くなりまず思ったのは、平日というのに昨日よりかえって人出が多いことです。日が陰ってしまった昨日と違い、夕日が沈んでいくのを刻一刻と見届けられる条件だけに、その分人が増えたということでしょうか。
そのような事情もあり、撮影の対象として見た場合は今一つです。しかし、撮る目的を抜きにして眺める分には悪くありません。今にも沈みそうで沈まない夕日が、いかにも桜の季節ならではといったところでしょうか。この夕日が沈むのを見届けた後、街灯の明かりがついたあたりで切り上げます。
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北陸縦断花見の旅 - 兼六園

2018-04-02 16:40:36 | 北陸
西日が次第に傾く中、兼六園にやってきました。前回の花見で印象的だった場所として、切手門、浅野川と惣構を挙げましたが、兼六園についてはそれほど印象がありません。入口の周囲の桜が満開だったのは確かながら、園内がどうだったかがほとんど記憶にないのです。久々に再訪してみてその理由が何となく得心できました。一言でいうなら、庭園としての秀逸さが、必ずしも花見の名所たり得るための条件にはならないということです。
園内の開けた場所に立派な松の木が植えられ、それに混じって桜があるというのが全体の雰囲気です。この松があまりに立派すぎ、桜が埋もれてしまうのに加え、背景としても単調になりがちなのが、今一つ様にならない理由なのでしょう。桜の点景として見た場合には、やはり庭園よりも城の方が勝っていると実感しました。金沢城に比べて人通りも多く、足を止めてしみじみ観賞したいと思う雰囲気ではありません。深入りせずに切り上げて、残った時間で浅野川を訪ねます。
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北陸縦断花見の旅 - 終盤戦

2018-04-02 15:28:15 | 北陸
不平を綴った直後に敵機が飛び去るという、先ほどと同じ結果になりました。ようやく静かになったため、切手門に戻って小鳥のさえずりを聞いています。
もう飛来しないという前提で考えると、兼六園を駆け足で回り、日が傾き次第浅野川に戻って、夕景を眺められれば理想的です。四の五の言わず高速道を飛ばし、一杯やるのも見送れば、金沢には六時半頃まで滞在できるでしょう。暗くなるまでの猶予こそないものの、日が沈んでぼんぼりに明かりが灯るまでは見届けられるということです。金沢での花見はいよいよ終盤戦に入ります。
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北陸縦断花見の旅 - 青空

2018-04-02 15:00:39 | 北陸
腹ごしらえを済ませたところで頃よく青空が広がってきました。紺碧の空というほどではないものの、昨日の同じ時間帯を上回っています。ここぞとばかりに金沢城へ戻り、切手門を再訪したところです。
昨日はまだ蕾だった薪の丸の山桜が一挙に開花しているのを見て、切手門の桜も見頃になってはいないかと期待しました。その期待通り、桜は早くも五分咲きを過ぎていました。惜しむらくは晴れるのが遅すぎ、門が桜の影になってしまったことですが、花盛りを見届けられただけでも十分です。

待望の青空が戻り、残り時間を全て注ぎ込むにもやぶさかでなくなってくるところですが、ここで再び悩ましい問題が浮上しました。蠅が戻ってきてしまったのですorz
こちらのいる位置よりも北の方から騒音が聞こえてくる状況は、午前中から一貫して変わりません。滞空を繰り返しつつ、狭い範囲を飛び続けていることからすると、航空写真でも撮っているのでしょうか。そうだとすれば、高遠の遊覧ヘリと違って必要性の高い飛行ともいえます。とはいえ、花見日和を台無しにする無粋さには閉口させられるというのが本音です。
そう簡単に飛び去りそうにないのは分かりました。混み合うのが目に見えている兼六園に、どうしても行きたいとまで思っているわけではなく、ここで切り上げても十分という実感はあります。ただ、騒音に辟易して退散したということになれば、どうしても後味の悪さが残ってしまいます。香林坊の側では特段耳障りに感じなかったことを考えると、城より南に逃れればどうにかやり過ごせるかもしれません。とりあえず兼六園を駆け足で一周し、時間が余れば犀川にでも行ってみようかと考えています。
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北陸縦断花見の旅 - 宇宙軒食堂

2018-04-02 14:00:35 | B級グルメ
東山へ行けていれば、昼時が始まる前に遅い朝食兼昼食をいただけるところでした。しかるに無粋な輩の出現により見直しを余儀なくされ、右往左往するうちに昼時を迎えていました。一時を回ったところでようやくありつくことができます。訪ねるのは片町の「宇宙軒食堂」です。

何らかの情報サイトで知ったと記憶しています。とんバラ定食なるものが有名らしく、知らざる者は金沢人に非ずとまで書かれているのを見て、かねがね気になっていたのでした。お昼にはお誂え向きということもあり、近辺ならばここだろうと思い立った次第です。
情報を頼りに店へ向かうと、片町の表通りから折れ曲がった路地に年季の入った雑居ビルがあり、通路を進んだ奥に「宇宙軒」と一文字ずつ屋号を入れた染め抜き暖簾が架かっていました。建物と同様、店内はお世辞にもきれいとは言い難く、角を丸めたコの字形のカウンターが20席弱、それに四人掛けのテーブル席が一つ。中央に設えられた鉄板で店主が豚バラを焼いていき、接客を助手がこなして、奥の厨房にもおばちゃんが二人控えるという布陣です。ところが、カウンターの中央に着席すると、飛散防止のためなのか、鉄板の脇にビニール製の幕が張られていて、店主の職人芸を観察することができません。初見故の失敗を犯してしまいました。

注文はもちろんとんバラ定食680円也。長らくいただいていないのを断りつつ例えると、松屋の豚定に似ているというのが第一印象です。熱狂的な信者が聞けば憤るかもしれませんが、薄切りのバラ肉と油まみれの出で立ちが、古い記憶の中にある松屋の豚定にどことなく似ているような気がしました。
強烈な印象まで抱かなかったのは、事前の情報により期待値が上がりすぎていたのに加えて、注文が的確でなかったからかもしれません。そう思ったのは、後から入ったお客が頼んだ「ダブル」なるものが出てきたときです。肉が倍との触れ込みながら、見た目としてはそれ以上に感じられます。山盛り、油まみれのバラ肉と、つい癖になりそうな秘伝のタレを組み合わせれば、中毒患者が出そうなことも想像できます。
これに千円出すならば、ほかにも選択肢が多々ありそうな気がしないではありません。しかし、一度ダブルをいただかない限り、とんバラの真骨頂を理解したとはいえないような気がします。朝食抜きの状態からいただけば、腹が痛くなるのは必至だけに、今回は結果としてこれでよかったのでしょう。しかし、仮に再び機会が巡ってきたとすれば、もちろんダブルにするつもりです。

宇宙軒食堂
金沢市片町1-5-29 ニュー銀座会館1F
076-261-8700
1100AM-1500PM/1700PM-2100PM(売切御免)
火曜定休
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北陸縦断花見の旅 - 惣構

2018-04-02 13:02:22 | 北陸
前回の花見の際にとりわけよかった光景として、金沢城の切手門と浅野川の夕景を挙げました。それらに加えてもう一つ挙げるとすれば、柿木畠の商店街の入口にある水路です。案内板には金沢城の惣構とあります。
せせらぎ通りへ続いていく水路の脇に、桜が覆い被さるように立っており、水路が流れ出てくる石積みのアーチとの取り合わせが絵になるという仕掛けで、この時期はもちろんのこと雪景色も絵になる場所の一つです。前回訪ねたときは、ここで華麗な花吹雪が舞っていたのでした。
今回は破竹の勢いで開花していき、今まさに満開を迎えたところに重なりました。その一方で、すぐそばにある小公園の桜から花びらが落ちてきます。今すぐ散りそうな様子でもないものの、昨日から今日にかけての陽気を考えれば、明後日あたりに散り始めてもおかしくはありません。今回に賭けたのは正解だったといえそうです。
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北陸縦断花見の旅 - 金沢21世紀美術館

2018-04-02 12:29:55 | 北陸
長きにわたる戦いにひとまず終止符が打たれました。先ほど投稿した直後、騒音の主が南へ飛び去ったのです。昼休みで一旦退却したという可能性はなきにしもあらずですが、ともかく二度と戻ってこないことを願うばかりです。
最大の障壁が取り除かれ、日が射す時間も次第に長くなってきました。とはいえ、さらに晴れればますます時間に余裕がなくなってきます。朝食抜きで空腹感も限界に近く、お昼をいただく前提で香林坊に下りてきました。只今21世紀美術館を訪ねています。遊歩道の桜並木が満開です。
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北陸縦断花見の旅 - 騒音

2018-04-02 11:48:17 | 北陸
東山へ行くかというとさにあらず。前言を撤回して小立野の寺院群を訪ねました。只今八坂を登った先で小休止をとっています。
実は、金沢城に着いた頃から、上空でヘリコプターが騒音を撒き散らしているのに気付きました。頭上を四六時中飛び回る高遠の遊覧ヘリに比べれば、距離が離れている分だけまだましではありました。しかし厄介なことに、騒音が聞こえてくるのはよりによって東の方角です。しかも一向に飛び去る気配はありません。騒がしい方へわざわざ行く理由もなかろうと考え、一度訪ねてみたかった小立野の寺院群に目標を切り替えた次第です。
しかしこれも焼け石に水でしかありませんでした。多少離れたところで五十歩百歩の違いに過ぎず、しかも蠅はしつこく飛び続けてます。二時間近くも煩わされるとは不運というほかありません。
時折薄日が射す程度の煮え切らない天候は相変わらずです。それに加えてこの騒音ということになれば、下手に粘ると蛇足になりかねません。とりあえずお昼をいただいて時間をやり過ごすつもりですが、戻った後も状況が変わらなければ、早めに見切りを付けることも検討します。
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北陸縦断花見の旅 - 薄日

2018-04-02 10:54:19 | 北陸
金沢から一時帰京をするならば、野町駅の駐車場に予め車を置くべきところでした。しかし、残念ながらそのような前提を採りがたい情勢です。日中の予定も考慮の上、茶屋街と金沢城の中間にある時間貸の駐車場に止めました。
まずは金沢城を再訪し、白鳥路と石川門の周辺だけ回ってきました。昨日は訪ねた時間が遅く、日陰になってしまったため、今日はできるだけ早いうちにと思っていたのでした。しかしなかなか空が晴れず、時折薄日が射すのがせいぜいという状況です。これでは昨日の眺めと大差なく、わざわざ戻ってきた意義はあまりなかったことになりますorz
もっとも、昨日曲がりなりにも金沢城を一周したため、今日に関していえばそれほど欲張るつもりもありません。天候が目に見えて変わらない限り、お昼を兼ねてひがし茶屋街を訪ね、ついでに東山の寺院群でも見てこようかと思っています。
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北陸縦断花見の旅 - 三日目

2018-04-02 07:48:17 | 北陸
おはようございます。その後「あぐり」を出たところ、曇りがちだった空が次第に晴れてきており、天頂に十六夜の月が浮かんでいました。地上は全くの無風にもかかわらず、かなりの早さで雲が流れ、月が見えたり隠れたりを繰り返していました。帰り道の途中にある公園で、その月と桜が重なるのをしばし眺めて宿に戻るという顛末です。
今朝も窓越しに夜明けの一部始終を見届けました。六時半を回った頃、卯辰山の上空におぼろげな朝日が見え、その後見えたり隠れたりを繰り返すという、昨夜の月のような眺めが展開しました。このまま晴れてくるかと思わせる場面はあったものの、雲が再び厚くなり、今はごく平凡な曇り空です。ただし、この空も九時頃には晴れると予想されており、今日の天気については楽観しています。

むしろ問題なのは来週末です。週末の前後が連日雨という、先々週を再現したかのごとき絶望的な状況となっていて、これでは花見も成り立ちそうにありません。来週末に休みを足し、北陸で花見をしてから戻ってくるというのが出発前の構想だったわけなのですが、天候が好転しない限りは車を回送するだけで終わりかねないということです。
ここで再び苦肉の策が浮上してきます。来週末はあえて見送り、その翌週末に休みを足して、北陸から信州へ直行するというものです。そうなると、またも二週にわたって車を置くことになるため、高岡駅の駐車場の世話になる必要が出てきます。もう一度浅野川の夕景を眺め、夜桜を見物してから帰りたいのはやまやまながら、早めに切り上げ移動することになるかもしれません。
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