日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

二番煎じ

2019-11-20 20:42:05 | 旅日記
11月の下旬が迫り、多少なりとも冬らしくなってきたということでしょうか。帰り道の肌寒さが昨日までとは違いました。半袖で自転車を漕ぐのは今日が最後になるかもしれません。しかし、冬到来を実感するのはまだ先です。明日から沖縄へ旅立ちます。
九州と沖縄への旅は紋切り型になりがちです。これは、行き来に時間が要る関係上、限られた日数に旅程を詰め込まざるを得ず、行程の自由度が下がるという事情によります。その結果、一旦旅程が確立すると、大幅に見直す誘因が働きにくいのです。沖縄への旅についても、行きは長崎、帰りは福岡を経由して、空路を最小限に抑える妙案を六年前に思いついてからというもの、ほぼ同じ旅程を五度にわたって繰り返しました。それを全面的に見直して、九年ぶりの船旅としたのが去年のことです。その船旅で期待以上の成果を上げたことにより、今年はおおむね同じ旅程を踏襲することになりました。
期待以上とは申しましたが、再考すべき点もあるにはありました。その一つが、那覇に三泊もする必要性があるのどうかということです。昨年についていえば、三泊しただけの成果があったため、何の不満も後悔もありません。しかし、那覇を二泊にする代わりに、もう一泊を他の使い道に回せば、さらに趣向を変えることができます。特に捨てがたかったのは、フェリーの寄港地でもある奄美群島です。奄美大島、沖永良部島、徳之島、与論島のいずれかで下船し、翌日の便で発つことにすれば、一日とはいえ滞在でき、沖縄とも掛け持ちできるという寸法でした。一年につき一つずつ訪ねていくことにすれば、四年がかりの旅となります。去年も今年も離島に全く行けていない状況で、新たな目標にもなりうるものでした。
それをむざむざ見送ったのは、宿とレンタカーの手配が沖縄よりも面倒という単純な理由によるところもさることながら、沖縄に三泊できることの恩恵が、何かにつけて大きかったからでもあります。花見の旅を始めとして、同じ旅程で行くからこそ、年毎の微妙な違いに気付く場合がしばしばあるのも事実です。ひとまず先例を踏襲してみて、恒例行事としていくか、趣向を変えるべきかを見極めようと考えました。今回が二番煎じに終わったとしても、よりよい旅をするための教訓と受け止めるつもりです。
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