日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の能登を行く 続編 - こまち42号

2019-11-09 21:41:11 | 東北
「なみなみ」から仙台駅へ向かう場合、晩翠通りのバス停が最寄りとなり、終車に乗っても九時半までには駅に着きます。これは、最終列車の前に出る「はやぶさ・こまち」に乗れるということでもあります。普段は混み合うのを嫌い、最後に出る「やまびこ」の自由席で帰るところです。しかし今日は事情が違います。翌朝早起きして北陸へ戻ることを考えると、小一時間でも早く帰れることの効果が無視できないからです。幸い日曜ほどには混んでおらず、十分に空きがあるのも分かったため、「こまち」で帰ることにしました。指定料と割増の料金を含め、850円の出費にはなるものの、同額を高速料金に注ぎ込んでも、同じだけの短縮効果は得られません。支出に見合った効果はあると判断した次第です。

★仙台2130/こまち42(3042B)/2308東京
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晩秋の能登を行く 続編 - なみなみ

2019-11-09 20:14:07 | 居酒屋
牛タンの店をはしごしていたのも今は昔、最近は牛タン一軒と居酒屋二軒の組み合わせが限度です。しかも今夜は「源氏」で予定外の三杯目をいただいて、酒すらもういいという気分になりました。しかし、年に何度もない機会ということになると、時間を余さず使い切りたくなるのが人情です。多少の無理を承知の上で「なみなみ」へ飛び込みました。
日祝日も開いている店だけに、今回行くべき必然性まではありません。しかし、来月再訪するならば、定禅寺通りの欅並木を見渡せる「おのちゃん」へ行ってみたいという考えがあります。この店に関する限り、年内に再訪できるかどうかは何ともいえないだけに、挨拶がてら寄っておこうと思い立ったのでした。
そのようなわけで、まともに飲み食いできる状態ではなく、お通しと串焼きを肴に軽くやるのがせいぜいです。初見の店ならかえって失礼にもなりかねません。それでも気兼ねなく入れるのは、「おのちゃん」以来十数年の付き合いになる店長を筆頭にした、気心知れた面々のおかげです。限られた時間ながらも立ち寄れたことを幸いに思います。

なみなみ
仙台市青葉区国分町2-5-7 Ys51ビル1F
022-267-2332
平日 1800PM-200AM(LO)
日祝日 1800PM-2300PM(LO)

水鳥記・伯楽星
お通し二品(たこ酢・ほうれん草おひたし)
ねぎ間
月見つくね
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晩秋の能登を行く 続編 - 一隆

2019-11-09 18:58:51 | 居酒屋
実を申しますと、混むと分かって「源氏」の暖簾をくぐったのは、軽く一杯やるにとどめ、十分な余力を持って二軒目に移りたいという事情によるところが大でした。二軒目こそ今夜の主役であり、なおかつ仙台へ行こうと思い立った真の理由でもあります。続いて訪ねるのは国分町の「一隆」です。
夜のみ営業、日祝日は定休という条件もあり、「雅」と「太助」に比べると、登場の頻度は大きく落ちる店です。しかし、親方による温かみのある客あしらいが忘れられず、十数年来折に触れて訪ねてきた店でもあります。その店が、入居する雑居ビルの建て替えにより、今年限りで立ち退くという話を直々に聞いていました。挨拶がてら最後に訪ねておこうと考えたのが、仙台への日帰りを思い立った真の理由というわけです。
こうして悲壮感を秘めながら乗り込むと、何とも拍子抜けする結果が待っていました。玄関に掲げられた、閉店までの日数を告知する張り紙に、あと417日とあったのです。五輪の影響で建設需要が逼迫し、建て替えも一年延びたというのが親方の弁でした。こちらにとっては何の興味もない、鬱陶しい存在でしかなかった五輪が、初めてもたらした恩恵とでもいえばよいでしょうか。
紅葉狩りをするつもりが中途半端に終わり、次いで訪ねた「源氏」でも画竜点睛を欠く部分がありました。この店への別れの挨拶さえ無用だったということになれば、今回仙台へ来た必然性は失われたともいえます。しかしそれより、もう一年世話になれるという感慨の方がはるかに大です。一年といわず、いつまでも続いてくれればというのが本音とはいえ、それは現実味のない仮想にすぎません。図らずももたらされた一年に、素直に感謝したいというのが本音です。

一隆 国分町店
仙台市青葉区一番町4-4-11
022-261-1007
1800PM-2000PM(LO)
日祝日定休

乾坤一
お通し(温奴)
牛タン焼定食
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晩秋の能登を行く 続編 - 源氏

2019-11-09 18:43:39 | 居酒屋
暮れなずむ街を歩くうちに五時が近付いてきました。自分にとって、呑み屋が開くのと同時に入れる状況はなかなかありません。ならばその貴重な機会を生かすのが賢明でしょう。久々に「源氏」の暖簾をくぐりました。
訪ねる度に申していることですが、数多の先人が絶賛してきたこの店に、自身そこまで心酔しているわけではありません。先週訪ねた「大甚本店」には心底感服させられましたが、この店であれほどの感銘を受けたことがないのです。たしかに立地は唯一無二で、年季の入った店内の造りも申し分ありません。しかし、酒については「大甚」の圧勝であり、同格の有名どころと比べても、特に秀でているとは感じられません。居酒屋より牛タンを優先する仙台での方針もあり、この店をこよなく愛用してきたとは言い難いのが実情です。ただし、定休日の日曜以外に仙台へ寄れる機会は、これが年内最後になると予想されます。今年は一度も立ち寄らずに終わるかと思ったとき、無碍に素通りし難く思われるのも事実です。図らずも開店と同時に入れる状況となったため、腹は決まった次第です。その結果はよくも悪くも予想通りでした。
開店と同時に訪ねたからといって、入れる保証はなかろうと見込んでいました。全国区の名酒場ともなれば、週末は各地から参集した一見客でたちまち混み合うのが相場だからです。果たしてカウンターは隙間なく埋まっているようにも見え、少しだけ開けた扉をそのまま閉めようとも思いました。しかしそこで思いとどまり店内に入ると、詰めれば角に座れるとの返答が。こうして末席ながらも滑り込み、これでいよいよ満席かと思いきや、さらに詰めて後から来た一人客を収容し、これにて札止めという経過です。ここまでで開店から10分ほどだったでしょうか。早く行けばよいものでもないという経験則が、ここでも見事に当てはまりました。
幸いだったのは、一見客で混み合ってはいても、独特の静謐さだけは保たれていたことです。四六時中携帯電話を弄る無粋な輩も見当たりませんでした。ただし、これだけ入ると接客はどうしても立て込んできます。それは提供時間の間延びという形で現れました。一軒目という条件を活かし、たまにはお通し以外の品もいただこうとしたのが躓きの始まりです。身欠き鰊ならすぐ出るだろうと思い込んで注文すると、味噌をつけてそのままいただく青森流のそれではなく、生干しを焼き上げるのがその正体でした。ただでさえ時間のかかる焼魚の提供時間がさらに延び、ようやく出た頃には二杯目の酒が尽きました。そこで予定外の三杯目を所望すると、今度はその分のお通しが出てきません。ようやく出た頃には三杯目の酒尽き、六日の菖蒲というべき結果に。酒なしで刺身だけいただき席を立つという顛末です。
店が悪いわけではなく、こうなることをある程度予測できたにもかかわらず、あえて訪ねた自分の責任です。やはり、この店のよさを知るためには、「大甚」同様平日に訪ねるのが一番なのでしょう。とはいえ、居酒屋よりも牛タンの仙台において、この店のためにわざわざ一日休むのも現実的ではありません。この店との最善の付き合い方を、もう少し模索していく必要がありそうです。

源氏
仙台市青葉区一番町2-4-8
022-222-8485
1700PM-2300PM
日祝日定休

高清水
浦霞二合
糠漬け
銀杏
冷奴
お造り
身欠き鰊
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晩秋の能登を行く 続編 - 青葉山

2019-11-09 15:57:53 | 東北
広瀬川を渡って青葉山を訪ねるも、一瞬日が射しただけに終わりました。厚い雲の向こうにある夕日が、まもなく山影に隠れようとしています。仮に今から晴れたとしても時既に遅しです。影絵になったメタセコイアの並木を撮って切り上げます。
最善を尽くしたつもりが結果論に臍を噛むという状況は、能登編の前半と奇しくも同じになりました。しかも今日は「二兎追う者は一兎を得ず」の諺通りとなってしまいました。何が二兎かといえば山形と仙台です。早朝には雲一つなかった空に、西の方から雲が広がってきたのは山形が近付いてからでした。その雲がさらに東へ広がって、仙台の上空をも覆ったのが午後からです。つまり、山形と掛け持ちせずに仙台へ直行すれば、少なくとも昼頃までは晴れていたことになります。本日の主題はあくまで仙台にあり、山形はあくまでおまけのつもりだっただけに、下手に掛け持ちしたことで、いずれも中途半端になってしまったのが悔やまれます。
ただし、いずれについても短時間は晴れました。そのおかげで、去年は想像するしかなかった杜の都の錦繍が、いかなるものかをようやく捉えられたような気がします。先月眺めた札幌の紅葉ほどの独特さと見応えまではないものの、弘前、盛岡、会津など、これまで訪ねた東北各地の紅葉とは全く違う趣が印象に残りました。雰囲気の一端に触れられてよかったということにしておきましょう。
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晩秋の能登を行く 続編 - 西公園

2019-11-09 14:16:58 | 東北
山形で途中から日が陰ったのは想定の範囲内でした。おおむね予報の通りだったからです。しかし、仙台が近付いてもなかなか晴れてこないのは誤算でした。改めて確かめると、終日晴れるとされていたのが、昼から曇って一時雨という予報に変わっていました。晴れてこそ絵になるのが紅葉だけに、それでは仙台へ来た意義も半減してしまいます。とはいえ後にも引けません。幸いにも、時折日は射すそれなりの天候だったため、街路樹が絵になる一帯を歩きました。只今西公園を訪ねているところです。
青葉通り、晩翠通り、定禅寺通りの順に歩いてみて、早すぎたかと思いました。銀杏も欅もまだ青々としていたからです。しかし、さほど離れていないにもかかわらず、こちらの眺めは上々でした。同じく銀杏と欅がほとんどではありますが、どれもほどよく色づいており、常緑の針葉樹との対比も絵になっています。杜の都の面目躍如というべき眺めです。
惜しむらくは、日の陰る時間が次第に長くなっていき、現時点では曇り空も同然になってしまったことです。しかし、嘘か真か三時頃に短時間だけ晴れるというのが最新の予報です。一時間、いや30分でも日が射すなら結果は全く違ってきます。的中してくれると信じたいものです。
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晩秋の能登を行く 続編 - 雅

2019-11-09 12:54:47 | B級グルメ
北仙台で列車を降り、バスで市街に入りました。これでようやく牛タンにありつくことができます。土曜の昼なら「雅」しかありません。満を持して暖簾をくぐります。
昼の注文は決まっています。牛タン焼と煮込みを両方いただけるセット定食です。増税にかこつけて、どこもかしこも値上げが続く世知辛いご時世ではありますが、ありがたいことにお値段は1200円のままでした。ご飯のおかわりを勧めてくれるのもこれまでと同様です。ありがたく言葉に甘え、腹も心も満たされました。

牛たん料理 雅
仙台市青葉区一番町2-6-17 内ヶ崎ビル
022-268-0715
1130AM-1330PM/1700-2100PM(LO)
日曜定休
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晩秋の能登を行く 続編 - 仙山線

2019-11-09 10:51:01 | 東北
全ての道府県庁所在地を、一年のうちに踏破するのが習慣化して十数年となりますが、近年は数よりも内容重視になってきました。行くこと自体を目的化するのではなく、何をするかを考えてから行くということです。とはいえ、居住地を除き46もの都市があると、見所の乏しいところがどうしても出てきます。山形についても然りで、花見で毎年立ち寄っている米沢と違い、毎回お茶を濁すかのごとき内容に終始しているのが実情です。紅葉狩りを主題にした今回も空振り気味に終わりました。二時間弱の短い滞在を経て、仙山線の電車に乗ったところです。
この時期の山形へ来たのであれば、新そばをすすっていく手はあり得ました。しかし、常々申している通り、そばには頓着がありません。今すぐ行けば昼時に牛タンをいただけるため、そうした方がよかろうと考えました。来月仙台で開催される「光のページェント」にかこつけて、年内にあと一度は東北へ行くつもりでいます。山形を再訪する機会を作れるということです。しかし、仮に再訪したところで、五十歩百歩の内容になりそうな気がします。繰り返す通り、行くこと自体を目的化したくはありません。県都はともかく県単位で考えれば、山形には何度か足を運んでおり、やるべきことを曲がりなりにも果たしたという実感があります。甚だお粗末ではありますが、山形市に関してはこれが今年最初で最後の機会となるかもしれません。

★山形1052/828M/1203北仙台
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晩秋の能登を行く 続編 - 霞城公園

2019-11-09 10:21:37 | 東北
山形に寄ったのは、今年に入ってまだ一度も訪ねていないという理由によるところがほとんどです。ただしそれに尽きるというわけでもありません。こちらでも紅葉が見頃になってはいないだろうかと思ったのです。しかしやや拍子抜けする結果でした。
紅葉を眺めるなら城だろうと単純に考え、脇目も振らずに訪ねたのは霞城公園です。しかし、弘前公園、岩手公園、鶴ヶ城などとは勝手が違うことに気付きました。まず、鮮やかに色づく木が銀杏以外にほとんどありません。その銀杏も遊歩道、あるいは広場に並んでおり、石垣、土塁、櫓などとの組み合わせの妙がありません。城址としては平坦なのも単調に感じてしまう理由でしょう。そのようなわけで、紅葉狩りとしては中途半端な結果に終わったものの、九時頃までには曇るといわれていた空が、こちらが着くまで晴れていてくれたのがせめてもの救いでした。
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晩秋の能登を行く 続編 - つばさ121号

2019-11-09 06:02:15 | 関東
仙台へ向かうかというとさにあらず。まずは「つばさ」で山形へ向かいます。今年に入って一度も寄っていない山形市へ、ついでに行ってしまおうという寸法です。
「つばさ」といえば、繁忙期にとりわけ混み合うことで知られる列車です。三連休の狂騒は去ったものの、紅葉の最盛期なら依然として混む可能性もあろうと見て、発車の20分前には東京駅へ着くように出発しました。ところが何のことはない、二ヶ所ある自由席の乗車口の一方に三人の先客がいるにすぎず、先客皆無の先頭車に一番乗りを果たすという結果でした。突発的に混むことも少なからずある宿はともかく、列車が先週末以上に混むことは当分ないと見てよさそうです。
表題には引き続き能登を掲げます。能登の旅は終わっており、今日に至っては何の関係もない東北への汽車旅ですが、車を引き取り自走で帰り着くまでは、一連の旅という位置付けだからです。

★東京612/つばさ121(121B→121M)/857山形
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