日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の能登を行く 完結編 - 帰着

2019-11-18 21:29:00 | 北陸
すっかり冬らしくなった北陸と違い、こちらはいまだに季節外れの陽気です。雨上がりだった朝方こそ若干肌寒かったものの、昼にはたちまち気温が上がり、帰り道でも自転車を漕いでいるうちに汗ばんできました。慌ただしい一日をやり過ごして帰宅したところです。

なまじ時間に余裕があると、その分寄り道してしまい、結局時間が押してしまうことはよくあるものです。今回も終わってみればかなりの遅い帰着でした。
キャンプ場を出てから二時間ほどで安曇野のICにたどり着き、そのまま飛ばせば二時前後に都内へ着きそうな勢いでした。しかし何を血迷ったか、そこからさらに岡谷まで一般道を走り、ようやく乗った高速道も長坂で一旦下り、再び中央道に乗ったのは勝沼からです。それにより小一時間を余計に消費し、さらには諏訪湖、初狩、藤野での休憩が加わったことにより、三時台の後半にまで延びるという結果です。
もっとも、これほど遅れたにもかかわらず、心理的な負担はそれほどでもありませんでした。これは、暗い中でも走っていて楽しい道だったという理由によるところが大です。まず、走り出すや否や親不知の天険が始まり、糸魚川から内陸に入っても落石除けに覆われた道が続いて、西日本と東日本の境目にいることをありありと実感できる車窓が秀逸です。それが尽きても青木湖と安曇野が車窓に広がり、走っていて退屈することがありません。本来ならそこから先は高速道を粛々と行くはずだったのですが、ついでに松本盆地、諏訪盆地、甲府盆地の夜景も見ていきたいと悪魔がささやき、さらに一般道を延々行くという冒険に出たのでした。その結果、単純に考えれば一時間ほど余計に消費する結果にはなったものの、高速道で直帰しても、実際にそれだけ早く帰れたかどうかは何ともいえません。一般道では苦もなく走りきったのに対し、高速道に乗るや否や疲れが噴き出し、三度も休憩をとる羽目になったからです。巡航速度が上がって短縮される時間のうち、一定以上の割合が休憩により消費されてしまうことを考えると、実質的な短縮効果は一時間にも満たなかったと予想されます。その程度の時間と引き換えに、最後まで旅を満喫できたことについては満足です。

表示の上ではゾロ目に見える3444.4kmを走破し、北海道編から続いてきた長旅はこれにて完結です。10月中に終えるつもりが、さらに三週延びたことで、次なるゾロ目である通算22万2222kmにもあと84kmに迫りました。さらに一週延ばしていれば、最後の長距離移動の途中に到達していたでしょう。それでは実感を噛みしめるどころではありませんでした。しかし、あと少しのところで帰着したことにより、明るいうちに達成できる余地が残されたことになります。
これから年末までは西日本への汽車旅が多くなり、車での長旅は正月恒例の四国までお預けとなります。年内に行くとすれば日帰りか一泊二日の小旅行です。ゾロ目をどこで迎えるかも視野に入れつつ、次なる活動を模索していきます。
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