日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

中国四国縦断ツアー 2016 - なわない

2016-11-03 22:17:51 | 居酒屋
直近の活動では福岡泊が日曜と重なってしまい、店の選択肢が大幅に絞られるという弊害を経験しました。そして本日は広島で祝日に重なりました。しかし、広島に関しては福岡ほどの弊害もなかろうと予想していました。これも偏に、月二度の日曜以外は営業という頼もしい店があるからに他なりません。その「なわない」を訪ねます。
何度も通った店だけに、今更長々と書き留めるようなこともありませんが、本日は毎度注文している茄子のからし漬について語りたいと思います。茄子を細かく刻んで和辛子につけたという、読んで字の如しの品ですが、水茄子のような食感と鼻に抜ける辛味が肴には実に好適なのです。
かねがね思っていたのは、辛味が鼻に抜ける瞬間、たとえていうなら奈良漬けのような、酒か粕にでも漬けたような独特の風味が残ることです。店長にたずねてみると、やはり焼酎に漬け込んでいるとの返答が。この店でしか味わえない、門外不出の逸品です。

なわない
広島市中区銀山町12-10 藤観ビルB1
082-248-0588
1800PM-2400PM
第一・第三日曜定休

金泉・龍勢
突き出し(小イカ煮)
カツオタタキ
茄子からし漬け
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中国四国縦断ツアー 2016 - 優勝の余韻

2016-11-03 21:56:52 | 中国
一時間半の乗車を終えて広島に到着。電車に乗り継ぎ市街に移動してきました。只今投宿して一息ついたところです。
先の選手権で日本ハムに屈した広島ですが、四半世紀ぶりのリーグ制覇は一球団の優勝を超えた社会現象を巻き起こしました。お膝元でも余韻いまだ覚めやらずといった感があり、駅構内には「感動をありがとう」と銘打ったポスターが至る所に掲げられていました。楽天の優勝後に仙台へ、ソフトバンクの優勝後に福岡へ行ったことはあるものの、両球団の優勝よりも、むしろ北陸新幹線の開業時を彷彿させるような熱狂ぶりです。九州、北海道、東北に地域球団が定着して久しい現代ではありますが、広島における球団の存在の大きさは、それらの比でないことを実感させられる光景でした。
それにしても今夜は冷えます。現在の気温は10度、尾道を出た時点でも10度でした。しかし無風にもかかわらず体感温度は数字以上に低く、日が暮れてからは長袖シャツに雨合羽を羽織っています。沖縄の暑さは何だったのかと思うような寒い夜です。ハロウィンの狂騒が去って、ロビーには気の早いクリスマスソングが流れていました。今年の秋は存在感をほとんど示すことなく過ぎ去り、季節は冬へ移り変わろうとしています。
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中国四国縦断ツアー 2016 - 2000番台

2016-11-03 20:06:38 | 中国
今回の尾道滞在はこれにて打ち止め、本日の投宿地となる広島へ向かって移動します。
日中は三原または糸崎止まりとなる普通列車が、夜間は一部広島方面まで直通します。乗車したのも岡山から岩国まで通しで走る列車です。この列車を選んだ理由が、乗り換えなしで行けるという利便性に加えてもう一つあります。広島地区で新車への置き換えが進んでいる現状からして、糸崎、三原始発の列車はかなりの確率で新車になる一方、岡山方面から直通する列車なら、115系が来るかもしれないと予想したのです。その予想は的中し、やってきたのは4両編成の2000番台でした。

★尾道1959/379M/2127広島
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中国四国縦断ツアー 2016 - たまがんぞう

2016-11-03 18:52:31 | 居酒屋
酒二合を空けたところで一軒目を辞去し、その気になればもう一軒はしごしてから広島へ行ける状況となりました。続いては「たまがんぞう」に飛び込みます。

教祖の推奨店にしては異例ともいえることがこの店には二つあります。一つは店長以下威勢のよい若い衆が仕切ること、もう一つは店にかなりの収容力があることです。しかし、十分な収容力があるにもかかわらず、最初に足を運んだときは予約満席との理由で振られました。そのは返り討ちに遭いそうになりながらも、予約客が入るまでという条件付きでどうにか入店に成功しました。
特筆すべきは、いずれの場合もカウンターには先客が全くいなかったことです。先客で隙間なく埋まっていて、どう見ても満席と分かる状況ならともかく、一見するとがら空きの状況で予約満席という事態に陥り、何故か小恥ずかしい気分になったのを記憶しています。

今回もそのような事態を予想しつつ二階の客席へ上がると、見覚えのある店長からは暗に断るような発言が。曰く、刺身が予約客に出す分だけしかないため、それでもよければとのことでした。刺身がないだけならどうということはありません。即答で承諾し、どうにかカウンターに通されるという顛末です。そして結果的には、ここで通されたのはかなりの幸運だったことになります。
というのも、自分の後にも三々五々お客が訪ねてきた中で、飛び込みのお客はことごとく断られていったのです。何故自分だけが入れたかと考えてみるに、この店のカウンターの造りが一因かと推察しました。海側から山側へまっすぐ延び、そこから折れ曲がって斜めに進み、今後は逆方向に折れ曲がってまっすぐ延びるというのがここのカウンターです。つまり金沢の「大関」、富山の「やつはし」などと同じ雁行するカウンターですが、ここの場合斜めになった部分が実質一席分しかなく、再び折れ曲がった後の部分も二席分しかありません。つまり、斜めになった部分が使われるのは、たまたま一人客が入った場合か、直後の部分と合わせて二人一組、あるいは三人一組にする場合のいずれかということになります。今日も予約満席に近い状況だったものの、斜めの一席分だけが辛うじて空いていたということなのかもしれません。
こうして幸いにも入店には成功したものの、過去に訪ねたときの状況からしても、予約満席かそれに近い賑わいがこの店では常態化しているようです。とはいえ尾道の呑み屋は他にもあり、一人でわざわざ予約をしていくのは煩わしく、なおかつ小恥ずかしいように思われます。「保広」と同様試しに飛び込んでみて、入れれば儲けもの、入れなくても仕方なしと割り切るのが現実的なところでしょうか。そのような中、二軒とも入店できた幸運に感謝しています。

たまがんぞう
尾道市土堂1-11-16
0848-29-4109
1700PM-2330PM(LO)
月曜定休

天寶一二合
よせ豆腐冷奴
ネブトの唐揚げ
おのみちプリン
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中国四国縦断ツアー 2016 - 保広

2016-11-03 18:02:39 | 居酒屋
暗くなるにつれて西の空には三日月が出てきました。残照が次第に色褪せる中、眼下に尾道市街の明かりが点々と灯ってきます。その光景を眺めつつ石段を下ると、一旦収まっていた祭り囃子が市街の方から聞こえてきました。下りるに従い祭り囃子はますます近付き、商店街のアーケードを横切ろうとしたまさにそのとき、御輿の行列が駅の方へと迫ってくるところでした。その行列を間一髪で交わし海沿いの道に出ました。訪ねるのは「保広」です。
口コミサイトでは寿司屋とされる当店ですが、握りを主役にした純然たる寿司屋というより、居酒屋使いのできる寿司割烹とでも形容するのが合っています。海沿いの通りに面した店構え、目にもまぶしい白木のカウンターに加え、工夫を凝らした様々な突き出しを選べるのがよく、自身尾道で初めて世話になった店がここです。唯一の難点は店が小さく満席になりやすいことで、去年訪ねたときも予約満席で振られました。今回も当然そうなることを覚悟しつつ暖簾をくぐると、幸いにしてカウンターの中央に一つだけ空席が。これにより一昨年以来の再訪と相成りました。

保広
尾道市土堂1-10-12
0848-22-5639
1130AM-1400PM/1700PM-2100PM(LO)
月曜定休(祝日の場合翌日休業)

亀齢・寶劔
げそぬた
〆さば
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中国四国縦断ツアー 2016 - 千光寺公園

2016-11-03 17:25:19 | 中国
暑いのか寒いのかよく分からない気候だと先ほど申しました。これは雲が多くて日が陰りがちということでもあります。終日快晴の状況も何度か経験している以上、今回はラーメンをいただいて早々に切り上げようとも思いました。しかし店を出ると空が晴れていました。結局不要な荷物を駅に預け、機材を担いで千光寺公園に上り、先ほど日没を見届けたところです。
過去同様にして夕景を眺めたことはあり、そのときを超えるものが見られたというわけではありません。二番煎じといってしまえばそれまであり、他に使い道がないかどうかについても一応模索はしました。しかるに前夜があまりに寝不足で、行動力、判断力が鈍ったというのが真相です。とはいえ、これだけの好天ならば眺めのよい場所へ行きたくなるのは人情というものでしょう。今回はこれでよかったと納得しています。
それにしても日没間際から格段に冷えてきました。熱燗が肌身に沁みる夜になりそうです。
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中国四国縦断ツアー 2016 - 喰海

2016-11-03 14:35:24 | B級グルメ
清々しい秋晴れではありますが、今日の気候は少々面倒です。海沿いのベンチで日差しに当たっていると、半袖では肌寒く感じられる一方で、長袖に着替えると軽く汗ばんできます。そのようにして一時間ほどやり過ごし、腹がこなれてきたところでお待ちかねのラーメンの出番となりました。訪ねるのは毎度おなじみ「喰海」です。
祭りの影響で普段以上に人出が多い今回、ラーメン屋にも行列ができているかもしれないと身構えました。しかしこちらはそのようなこともなく、昼時を過ぎつつある店内には先客が一組のみ。しかし閑古鳥が鳴いているというわけではなく、自分を含め三々五々お客が現れるのは、ここが知る人ぞ知る名店だからでもあるのでしょう。
見た目からして美しいラーメンの出来映えもさることながら、駅に近いところが汽車旅にはありがたく、窓の外に広がる尾道水道の眺めがよく、店主と女将が差配するこざっぱりした店内の雰囲気も好ましいものがあります。尾道ラーメンといえば「朱華園」「つたふじ」あたりが有名ですが、自分の中で尾道ラーメンといえばここであり、今回もここを差し置いてまで行列店へ行く気にはなりませんでした。

喰海
尾道市土堂町1-12-11
0848-24-8133
1000AM-2130PM(LO)
水曜定休
チャーシューメン780円
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中国四国縦断ツアー 2016 - ベッチャー祭り

2016-11-03 13:34:03 | 中国
あいにく新車に当たってしまったことにより、同じ列車に終点まで乗り通す理由はなくなりました。尾道で列車を降りたところです。
時折日は陰るものの天気はよく、それに加えて適度な風も吹く心地のよい陽気です。しかし想定外だったことが一つあります。「ベッチャー祭り」なるものに重なってしまったらしく、御輿の行列が威勢のよい太鼓囃とともに練り歩いていて、周囲に人だかりができているのです。この祭りの影響か、観光客の数も普段より多めのような気がします。過去には快晴下で何度か訪ねたこともあり、この状況で日中の残り時間を注ぎ込む必然性は高くありません。とりあえず駅前のベンチで風を受けつつ酔い醒ましをして、騒ぎが収まらなければラーメンだけいただいて失礼します。
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中国四国縦断ツアー 2016 - 痛み分け

2016-11-03 12:57:44 | 中国
駅に戻ってホームへのエスカレーターを上がると、これから乗る下りの普通列車が今まさに入線したところでした。しかしホームに上がるやいなや愕然とさせられました。停まっていたのが新車だったのですorz
三原止まりの列車には岡山の115系が入るのだろうと思い込んでいました。しかしこの列車が違うところは、岡山からの通しではなく福山始発ということです。このような短区間の運用については、広島の新車が間合いで入ることもあるのでしょう。新潟と同様に、山陽本線でも運用を事前に調べなければ外してしまう段階に入ったようです。
不幸中の幸いなのは、この車両がそこまで忌み嫌うべき車両ではないということです。座席は全席クロスシート、走行音の静かさと乗り心地のよさも東日本にはびこる安物とは比較になりません。蛍光灯を剥き出しにした照明に、西日本も墜ちたものだと嘆かわしくはなるものの、窓に日除けのブラインドがあるだけまだましというものでしょう。この車両の根本的な欠陥は、座席と窓の配置が合っていないことだけともいえます。始発駅の特権で窓割りが合った座席を確保でき、結果的には痛み分けといったところです。

★福山1251/4425M/1311尾道
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中国四国縦断ツアー 2016 - 自由軒

2016-11-03 11:57:09 | 居酒屋
福山で降りたのはここで一献傾けたかったからに他なりません。駅前の「自由軒」を再訪します。
より正確にいえば、一杯やりたかったというよりカレーをいただきたかったということになるでしょうか。暑からず寒からずほどよい気候で、本来ならば昼から酒など食らっている場合ではありません。しかし、腹ごしらえをどこでするかと考えたとき、尾道のラーメンにも先んじて浮かんだのがここのカレーだった次第です。

以前訪ねたときは、昼時が迫るにつれて店内が慌ただしくなったという経験をしています。それだけに、正午が迫ろうとする時間帯にはどうなるのかという不確定要素がありました。しかし、暖簾の向こうの店内にはいくつか空席があるのが見えました。前回着席したとのほぼ同じ、玄関から見て右側の長いカウンターに首尾良く着席という経過です。
店内は常時八割から九割方が埋まってはいるものの、回転が早いこともあって二、三の空席はあり、誰かが立つとその後に次のお客が入ってきます。皆昼食だけかというとそうでもなく、過半数のお客が最初に一杯注文している一方で、長時間居座る客もこの時間には見られません。おでんと肴で一、二杯やってから定食かご飯もので締めくくるのが、この時間帯の作法ということなのでしょう。郷に入りては郷に従えの諺通り、こちらもその作法に倣うとしましょう。
おでん、刺身と小鉢で酒を二合空け、満を持して注文したカレーは、記憶に違わぬ逸品です。果物の風味を生かした甘くて辛い独特の味わいは、しいていうなら「籠太」に近いものの、ウスターソースを煮詰めたような風味に他店にはない唯一無二の個性があります。一年半待ちわびたカレーの味は健在でした。

自由軒
福山市元町6-3
084-925-0749
1100AM-2200PM
火曜定休

酒二合
小いわし刺身
ロールキャベツ
里芋
カツカレー
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中国四国縦断ツアー 2016 - 115系

2016-11-03 11:33:00 | 中国
正味一時間の滞在を経て山陽本線を下ります。まずは福山までの乗車です。
岡山でも福山でも新幹線の特急料金は同じであり、10分待てば福山停車の「のぞみ」も来るところでした。しかるに岡山で降り、そこから普通列車で下るのは、早い話が115系を目当てにしてのことです。新潟でも広島でも115系の置き換えが進む中、岡山の115系は今のところ安泰です。しかし、これとて長くは続かないでしょう。窓と座席の位置すら合っていない代物に置き換えられた暁には、山陽本線をわざわざ列車で下る意義はなくなってしまいます。乗れるうちに乗っておきたかったというのが真相です。

★岡山1049/1719M/1148福山
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中国四国縦断ツアー 2016 - D51

2016-11-03 11:26:51 | 中国
かつて政令指定都市といえば我が国を代表する大都市ばかりでしたが、その後の濫造により、人口が多いばかりで存在感のほとんどない街も散見されるようになりました。岡山もその代表格とはいえないでしょうか。街の規模は広島に遠く及びません。後楽園という名所があるにはあるものの、倉敷に比べてしまえば地味であり、岡山城も高梁の現存天守に比べれば格落ちです。デミカツなるものが近年もてはやされるようになったとはいえ、香川の讃岐うどん、広島のお好み焼きに比べれば所詮後発にすぎません。
このような事情もあり、岡山は列車の乗り継ぎの合間に短時間だけ滞在して終わることが多く、去年も見事なまでに同様の結果でした。やることの乏しさという点では佐賀と比べても五十歩百歩であり、その中の一つとしてD51の定点観測があるのも同様です。駅近くの公園に鎮座する917号機は、北海道から東北、山陰と渡り歩いて新見で現役を終えた、当地ゆかりの機関車でもあります。前照灯のレンズが失われていたり、ナンバープレートが複製だったり、連結器と板バネが銀色に塗装されていたりと残念な点は散見されるものの、屋根付きということもあり状態は比較的良好です。
本日もD51の定点観測だけでお茶を濁しますが、今回は高知からの復路にもう一度岡山に寄る時間を作れそうです。例年お粗末な滞在ばかりで終わっているだけに、せめてもの罪滅ぼしができれば幸いに思います。
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中国四国縦断ツアー 2016 - のぞみ151号

2016-11-03 07:40:45 | 関東
おはようございます。遅い帰宅がたたり、結局予定していた通りの時刻には起きられませんでした。しかし結果としてはこれでよかったのかもしれません。始発の20分後を行く広島行で旅立ちます。
最近西日本への往路に利用しているのは、始発の6分後を雁行する週末運転の新大阪行ですが、先週は平日に重なったため、さらに4分後を行く博多行を利用しました。本日乗車したのはその直後に出る臨時列車です。定期列車の4分後というダイヤもあり、空いているのはもちろんのこと、新大阪止まりが基本のところを、本日は祝日につき広島まで延長運転され、さらには西日本所属車が運用についています。まるで自分のために設定されたかのような列車です。
この列車に岡山まで乗り、そこから山陽本線を下って広島へ向かうのが本日の予定です。そのまま下り広島で活動するにもやぶさかではありませんが、好天が予想されるだけに尾道へ寄っていくのも捨てがたいものがあります。そうすると夕暮れ時に一献傾けてから広島へ向かう流れとなるのが必然であり、場合によってはそのまま泊まるという選択もあり得るでしょう。そのような事情もあって宿はまだ押さえていません。祝日の晩ということもあり選択肢は無数にあるため、宿のことは日が暮れてから考えます。

★東京620/のぞみ151(6151A)/940岡山
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