日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く - 晩酌

2015-09-23 21:20:03 | 晩酌
買い出しを済ませてキャンプ場に戻りました。出発からの走行距離は740kmで、今日一日では130kmでした。さすがに昨日よりは走ったものの、依然として平均には届きません。とはいえ、距離を稼げばよいというものでもありません。昨日に続き切りのよい場所で終われた以上、これでよかったのだろうと納得しています。
夕刻に沼田を通った時点で、調達手段はおそらくセイコーマート以外にないだろうとある程度予想はしていました。しかし、刺身にさえこだわらなければあらゆるものが揃う以上、それで十分とも思っていました。そしてその見込みは的中しました。
炊事場が使えるという条件から、今夜はジンギスカンを主役に据え、100円惣菜を組み合わせました。これまでに比べ品数が激減したようにも見えますが、ジンギスカンにかなりの分量があるため、これだけあれば十分なのです。
キャンプ場に戻るやいなや、霧が出て月明かりが滲んできました。幻想的な夜になりそうです…

ヱビス・サッポロクラシック
明太子
北のポテトサラダ
味付けラムジンギスカン
もやし
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晩秋の大地を行く - 田島公園

2015-09-23 19:54:35 | 北海道
秩父別から少しだけ引き返して沼田に戻りました。本日の宿営地となるのは田島公園です。
昨日は日が暮れた時点で目の前にキャンプ場があったため、何の迷いもなく即決したのに対して、今夜は若干の迷いがありました。というのも、留萌本線の沿線を一通り訪ね、次に目指す石北本線沿線までの間に、ある程度まとまった移動が必要となるからです。今日中に旭川、できれば愛別、上川あたりまで距離を稼いでおけば、明日は速やかに活動を再開できます。逆に、その場で足踏みしてしまった場合、明日上川へ移動する時点で相当な時間を消費してしまい、またしても日程が後ろ倒しになるという展開が目に見えています。
それにもかかわらず沼田を選んだのは、風呂、移動、買い出しなどの時間を考えると、下手に先を急ぐことで到着が相当遅くなり、晩酌する時間さえなくなりそうだったからです。そもそも北海道の道なら、日中と深夜で所要時間が決定的に変わることもありません。ならば今日は手近なところでキャンプを張り、明日の日中走った方が楽しかろうと判断しました。
かくして流れ着いたこのキャンプ場、キャンプを目的にした施設というよりは、町中の公園に炊事場があり、そこにテントを張ってもよいというのが実態です。自身訪ねた中でいうなら、秋田の横沢公園に近い雰囲気があります。先客は皆無、園内に街灯がないところも同じです。しかし、適度な広さの園内に芝地、炊事場、テーブル付きのベンチと一通りのものが揃い、設備としては必要にして十分です。月明かりを頼りにしながらのキャンプも悪くはないでしょう。
現在の気温は14.5度、しかし風が全くないため、寒さに震えた昨晩よりも明らかに快適です。上空に浮かんだ月も、四方八方から聞こえてくる秋の虫の声も実に風流。夜露が下りてきており、明日の撤収に手間取りそうなことを除けば、何もかもが申し分ありません。秋の夜長を心ゆくまで満喫できそうです。
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晩秋の大地を行く - 秩父別温泉

2015-09-23 18:50:00 | 温泉
日が暮れた場所に温泉ありの経験則は今日も妥当しました。去年世話になった妹背牛温泉も射程圏内のところ、さらに近い秩父別にも温泉があるため、本日はこちらを訪ねます。妹背牛温泉ならば泉質も悪くないと分かっており、手堅く行くならその方が賢明ではあるのでしょう。しかし、現在地から一本道で1km少々という利便性が決め手となった次第です。
石狩平野には、休憩室、食堂、宿泊施設を併設した日帰り温泉が多いような気がします。自身世話になったところでいうなら、札幌近郊のながぬま温泉、北村温泉と南幌温泉、それに上述の妹背牛温泉などがことごとくその手の施設です。こちらの温泉も例外ではありません。広い敷地に半公営の宿泊施設然とした建物があり、別棟に日帰り温泉があって、それぞれが渡り廊下で結ばれるという造りは、ながぬま温泉によく似ています。畳の休憩室についても同様です。
残念ながらお湯まで同じというわけにはいかず、泉質はどうというほどではありません。しかし、早朝から深夜まで時間に追われ続けるキャンプの旅において、一本道でたどり着くという利便性は何物にも代え難いものがありました。妹背牛にすればよかったかという後悔はなく、手早く済んで助かったというのが偽らざる心境であります。

秩父別温泉
雨竜郡秩父別町2085
0164-33-2116
900AM-2200PM
10日及び25日定休(土日祝日の場合翌平日休業)
入浴料500円
泉質 ナトリウム塩化物泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
泉温 31.6度
pH 7.8
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晩秋の大地を行く - 石狩平野

2015-09-23 17:43:03 | 北海道
五時半を前にして、夕日が山の向こうに落ちました。目の前に一面田圃が広がる道沿いから、茜色の空が次第に褪せて行くのを眺めています。
上陸三日目にして初めて内陸に進路を変えた途端、それまでの車窓が一変しました。山間へ分け入るに従って次第に淋しくなって行く様子は、オホーツク沿岸から内陸へ向かって行く場面を彷彿とさせました。海沿いを北上している間はさほど気に留めなかった稲穂が目立ち始め、明るいうちから虫の声が聞こえるようになって、石狩平野に下りると見慣れた北海道の光景が広がりました。
小樽から走ってきた風光明媚な海沿いの道もよかったのです。しかし、断崖絶壁をトンネルと護岸で貫く道であるとか、渺茫たる青い海であるとか、彼方へ続く海岸線であるとか、そういったものは全国的にもしばしば目にする光景です。それに対し、黄金色の絨毯がどこまでも広がる中、マンサード屋根の農家と屋敷森が点々と散らばる眺めは、他のどこにもない石狩平野ならではの光景です。これぞ北海道だと、上陸以来最も強く実感しました。今回の道中も佳境に入ってきたということでしょう。
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晩秋の大地を行く - 北秩父別駅

2015-09-23 17:36:56 | 北海道
結果として、本日の昼の部もある意味切りのよい場所での終了となりました。北秩父別まで駒を進めたことにより、昨年訪ねた秩父別、北一已の両駅と合わせ、線内の駅を一通り訪ねることができたからです。
真布と同じ朝礼台に木造の待合室という組み合わせながらも、待合室の造りが若干違います。もう一つ違うのは、駅周辺に黄金色の絨毯が広がっていた真布に対し、線路に並行する形で深川留萌道の築堤が延び、それが視界を遮ってしまうことです。この道ができるまでは、夕空と石狩平野が広がる情緒的な駅だったのかもしれません。
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晩秋の大地を行く - 石狩沼田駅

2015-09-23 17:04:54 | 北海道
いよいよ日没が迫ってきました。続いて訪ねるのはかつての札沼線の終着駅、石狩沼田です。鉄骨を組んでパネルを貼り付けたかのごとき箱型の駅舎は、有り体にいえば安普請で、留萌駅との格の違いは否めません。しかし、鉄骨を大きく張り出させてガラス張りの前室を造り、その上に切り抜き文字を並べたファサードが、造りの安さを辛うじて補っています。
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晩秋の大地を行く - 真布駅

2015-09-23 16:49:28 | 北海道
走るにつれて石狩平野が広がってきました。その一角にぽつんと佇むのが真布駅です。昨日何度か見かけた「朝礼台」と、それに合わせて造ったかのような木造の待合室がよい味を出しています。
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晩秋の大地を行く - 恵比島駅

2015-09-23 16:30:09 | 北海道
峠を越えて空知に下りると、最初に現れるのが通称明日萌駅こと恵比島駅です。朝ドラの舞台となったことで知られるこちらの駅、放映から十数年が経った今は訪れる人もほとんどなく、撮影に使われたという駅舎のセットが、西日を浴びて佇んでいます。
セットと分かっているだけに、ありがたみに関して峠下駅に一歩譲るのは事実です。しかし、かつての駅舎の基礎をそのまま使ったやや小柄な木造駅舎は、国鉄線というよりローカル私鉄の趣で、傍に咲くコスモスと、茂みから聞こえてくる虫の声が郷愁をなおさら引き立てます。
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晩秋の大地を行く - 峠下駅

2015-09-23 16:01:00 | 北海道
利用客の減少により廃止された東幌糠駅は、こちらの予想通り跡形もなく消え失せていました。続いて訪ねるのは、本日最大の見所である峠下駅です。
三角形のファサードを持つ木造駅舎は、待合室部分を見れば先ほどの藤島駅とよく似ています。しかし、こちらの駅舎は建築当時の姿をとどめており、その上未舗装の駅前では十分な引きがとれ、理想的な構図で記録することができます。さらに秀逸なのは、交換設備が現役で使われ、互い違いになった盛土のホームもそのまま残っていることで、何から何まで手本通りの造りは模型の世界を見ているようです。
生活感があった幌糠とは対象的に、一切生活感がないのもここの特徴で、国道から少しそれた道道沿いの駅周辺に人家は皆無です。自分自身、まさかここに駅があるとは思わず、通過して大分走ってから気付きました。人家も希な山間に、列車交換のためだけに存在する駅という点では、旧名寄本線の中興部を彷彿させる雰囲気です。
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晩秋の大地を行く - 幌糠駅

2015-09-23 15:30:04 | 北海道
幌糠で再び貨車駅舎が登場。線路を挟んで国道と並行する道沿いという立地は大和田と同様ながら、駐在所、農業倉庫、郵便局が点在する集落には生活感があり、淋しげだった大和田駅とは異なる趣です。
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晩秋の大地を行く - 藤山駅

2015-09-23 15:05:15 | 北海道
続いて訪ねるのは藤山駅です。事務室部分が撤去され、待合室部分のみとなってはいるものの、三角形のファサードを貼り付けたような背の高い木造駅舎は、北海道の正統派です。国道沿いから眺めれば、駅舎の右手前に一本立った大木と、その奥にある小さくなった駅舎との対比が絵になっています。
ちなみに、駅の正面、国道の反対側には、見事な黄金色の絨毯が広がっています。新潟がこうであってくれればと、忘れかけていた仮想が再び浮かんできましたorz
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晩秋の大地を行く - 大和田駅

2015-09-23 14:41:24 | 北海道
上陸以来走ってきた日本海沿岸を離れ内陸へ分け入ります。留萌市街を出て最初に訪ねるのは、京阪、京成と同名の大和田駅です。旧駅舎の基礎の上に鎮座する貨車駅舎は、昨日訪ねた舎熊、礼受の両駅と同様ながら、こちらの駅は国道に並行する細い生活道路に面しており、ささやかな集落からもわずかに離れて、心なしか淋しげな雰囲気が漂います。
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晩秋の大地を行く - モスバーガー留萌店

2015-09-23 13:42:41 | MOS
今回の活動ではMOSの出現頻度が高めです。留萌を出る前にMOSでお昼をいただきます。
札幌を除けば、道内のMOSの数はたかが知れており、道央以外ではなおさら密度が希薄になります。しかし、遠隔地のMOSであっても、名寄、稚内、網走、紋別など、郊外型商業施設の集積地にできた店舗は味気なく、はるばる訪ねる価値も大きく減じられます。その点、到達しづらく、なおかつ店の造りも個性的という点で、白眉といえるのがこの留萌店です。
赤看板時代としては比較的後期に開店したこちらの店舗ですが、店内は意外なほどに古きよき時代の面影を残しています。玄関を入ってすぐ左手に四組並んだ造り付けのテーブルとベンチシート、大理石で造ったレジカウンター、その脇にある持ち帰り客用のベンチ、さらにはダストボックスまで、何もかもが往年のままです。唯一惜しまれるのは、天井から下がった丸いランプシェードの電球がLEDに取り替えられていて、冷たい感じがしてしまうことだけでしょうか。
しかし、この店の真骨頂は往年のまま残る店内ではなく、むしろ店舗全体の造りにあるといってもよさそうです。正面に四角い平面を立て、そこから屋根をまっすぐ後退させるのは、昔も今もMOSの店舗の定番ながら、そのような見慣れた出で立ちとは明らかに違い、語弊を恐れずいうなら看板建築の商店のようにも見えます。ドライブスルーはなく、駐車場は店舗の脇の三台分と、それに接した縦列駐車の区画二台分のみ。と思ったところが、店舗の裏手に整備工場か何かかと思うような屋内の駐車場があり、そこから店内に直接入れる扉まで造られています。既にドライブスルーが常識化していた当時、あえてそうせずこのような構造にした理由は何だったのでしょうか。興味を引かれる店舗です。

モスバーガー留萌店
留萌市花園町4-1-1
0164-42-4000
700AM-2300PM
第1387号
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晩秋の大地を行く - 再び撮影

2015-09-23 12:48:43 | 北海道
昨日と似たような展開になりつつあります。前泊地に午前いっぱい滞在し、列車の時刻が近付いてきたため、またしても増毛の跨線橋に戻って下り列車を撮りました。この後一時前に折り返してくる上り列車も当然撮影することになります。全く同じ列車とはいえ、横位置を縦位置に変えたり、デジタルの代わりにフィルムで撮ったりといった余地はあるため、この天候なら再訪しない手はありません。
この流れからすると、今日中に深川まで行ければ上出来といったところではないでしょうか。それ以上欲張るつもりはないものの、中途半端に積み残すより、昨日と同様切りのよいところで終わってくれれば理想的です。
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晩秋の大地を行く - D61

2015-09-23 12:02:29 | 北海道
続いては、見晴公園に保存されたD61を見学します。蒸気機関車の代名詞、D51の従台車を1軸から2軸に改造したのがこの形式で、我が国の蒸気機関車としては最後の形式になったこと、わずか6両の変わり種であったこと、全車が留萌地区で使われたことなどで知られ、唯一残った3号機が、縁の深い当地に保存されたものです。屋外ながらも良好な状態で保存されているのは喜ばしいものがあります。
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