日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く - 晩酌

2015-09-20 17:16:31 | 晩酌
五時を回って日が傾いてきました。日没まであと小一時間という頃合いではありますが、ここで早くも晩酌の時間とします。
遅めにするかと考えていた晩酌を大幅に繰り上げたのは、朝兼昼のラーメンが軽めだったこともあり、早くも空腹になってきたからです。雲が次第に厚くなり、一瞬たりとも目が離せない状況ではなくなったという事情もあります。レストランで小腹を満たし、後で心置きなく呑むという選択も考えはしたものの、昼夜にわたって利用したいと思うほどの内容でもありません。ならば今日は早めの晩酌とし、暮れ行く日本海を眺めながらやるのもよかろうと思い至りました。
船尾のデッキはそこそこの賑わいながら、テーブルが常時埋まっていた昼時よりは空いてきました。気兼ねなく独酌できる状況かというと、必ずしもそうではありません。しかし、手早くやるならこれでも十分です。心ゆくまで呑むのは北海道までお預けとし、今夜は早めに切り上げて、明日以降の活動に備えます。

ちなみに本日は、湯沢で買った酒と白根のリオンドールで調達した惣菜を組み合わせました。買い出しをした時点で時間が既に押しており、熟考する余裕はなかったものの、結果としては上々の布陣と自賛しています。

巻機・鶴齢
棒棒鶏サラダ
生春巻き
自社製うの花
にしん塩焼き
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晩秋の大地を行く - 悲しい性

2015-09-20 15:55:54 | 東北
腹ごしらえしてから一風呂浴び、再び船尾のデッキに出てきました。右前方には男鹿半島が接近しており、久々に電波が通じたところです。
時折日差しが陰る場面はありながらも、大きな雲が浮かんだ青空は出航以来一貫しています。雲が刻々と形を変えつつ前から後ろへ流れて行くため、眺めとしては雲一つない快晴よりも楽しく、一瞬たりとも退屈することがありません。逆に、この空が曇ったり雨が降ったりしていれば、ひたすら退屈な航海になっていたでしょう。前回に続き好天に恵まれたのは幸いです。
今となっては詮方ない話ではありますが、結局新潟も予報に反して晴れたようです。あのまま残っていればと死んだ子の歳を数えてしまうのは、悲しい性というしかありません。しかし、強く後悔しているかというと、それほどでもないというのが本音ではあります。稲刈りが大分進んでいたのは事実であり、黄金色の絨毯を期待するのは難しい状況でした。天候不順が四週続いた時点で、大勢は決していたともいえます。そもそも、去年のうちに手を打っておけば、115系のみならず「はくたか」も「北越」も「くびき野」も撮れたわけです。その機会を逃してきた以上、これもある意味当然の結末ということでしょう。先月一度だけでも撮れてよかったと、自分に言い聞かせている次第です。
このように、今日新潟を見送ったことで、復路に再訪する可能性は低くなりました。あくまで今後の流れ次第ではありますが、終盤は函館まで南下して津軽海峡を渡り、一時帰京をはさんで東北を縦断するか、苫小牧から太平洋航路で帰るかのいずれかになりそうです。
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晩秋の大地を行く - レストラン

2015-09-20 13:04:54 | B級グルメ
朝から飲まず食わずで空腹感も限界に近付いてきました。船内のレストランで遅い朝食兼昼食をとります。
大抵の場合、船内のレストランは費用対効果に見合うものではなく、本日乗船している新日本海フェリーについても例外ではありません。しかし、今や列車食堂は事実上の終焉を迎え、グランクラスに大枚をはたいても、作り置きの折詰をつまむのがせいぜいです。そのようなご時世において、移動中に悠然と食事ができるのは、長距離フェリーの特権といってよいでしょう。よって、今回も昼だけはレストランを使うと決めていました。
注文したのは海老味噌ラーメン720円也。可もなく不可もないところは、前回いただいたカレーと全く同様です。しかし、船上のレストランでいただくという優雅さを買った以上、味云々にこだわっているわけではありません。それよりも惜しまれるのは、ある程度予想されたこととはいえ利用客が多く、大人数の集団が昼から酒盛りしていて騒々しいことです。まあ、以前「北斗星」で酒盛りしたときはこちらがその立場だったわけであり、お互い様ではあるのですが。
夜は今朝調達しておいた惣菜で晩酌するつもりですが、この混みようからすると、場所を確保するにも苦労するでしょう。乗客がある程度寝入った遅い時間に、船尾のデッキでやるのがよさそうです。
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晩秋の大地を行く - 連休の弊害

2015-09-20 12:19:06 | 甲信越
出航から間もなく二時間が経とうとしています。船は粟島沖を航行中。出航以来見送るように佇んでいた弥彦山の姿は去り、左手には佐渡島が見えています。この後山形との県境を越えれば、鳥海山が見えてくるかもしれません。前回乗船した一昨年を彷彿とさせる、青空にいくつも浮かんだ大きな雲が印象的です。
それはよいのですが、五連休の只中ということもあり、乗客が明らかに増えています。船内のロビーとラウンジは取りつく島もなく、前回貸切同然だった後部のデッキにまで相当数の人が出ていて、10組ほどあるテーブルは常時埋まっている状況です。騒々しい団体客などがいるわけではなく、不快に感じるほどではないものの、混雑を何より嫌う自分としては、これがただの週末ならばと仮想せずにはいられません。
そもそもフェリーで北海道に行くならば、少なくとも一週間単位の日程を組むのが順当であり、五連休では足りません。どのみち一週休むのであれば、週末の間に休みをまとめてとればよいわけで、実際過去はそうしてきました。今季も当初の構想では上旬の渡道を予定していたわけであり、それが長引く悪天候により図らずも連休と重なってしまったわけです。
これだけ人が出ている以上、世間では大いに歓迎されているのでしょう。しかし、自分にとっては弊害しか感じられないというのが本音です。例年通り、敬老と春分の連休二度に分かれた方がありがたいのですが。
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晩秋の大地を行く - 未練の波止場

2015-09-20 11:39:22 | 甲信越
余裕を持って新潟港に乗り込むつもりが、つい寄り道をしてしまったり、8号線の流れが滞ったりで時間が押し、着いたときには出航まで30分を切っていました。慌ただしく乗船手続を済ませ、フェリーに乗り込んだのは自車が最後です。船室に荷物を置く間もなくデッキに上がり、そのまま出航を見届けるという展開を、過去何回繰り返したことでしょうか。まったく懲りない人間です。ようやく一息ついたため、只今船尾のデッキから投稿しています。
実は、三条を過ぎた頃から空が晴れ出し、新潟でも活動が成立しそうな状況ではあったのです。しかし、現に晴れてはいても予報の上では曇であり、雲が多くて日が陰る場面も多々あったため、微妙といえば微妙ではありました。加えて、かなりの場所で稲刈りが進んでいる現状からしても、道内滞在を一日削ってまで新潟に残る決断ができなかった次第です。
結果として見送る形にはなりました。しかし、最後まで迷った上での決断であり、これでよかったのかと今なお自問せずにはいられません。本当の意味で結論が出るのは、後年人生を振り返ったときになるのでしょう。未練を残しながらの出航です。
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晩秋の大地を行く - 月潟駅

2015-09-20 09:05:37 | 甲信越
8号線を粛々と下って新潟を目指しますが、少しだけ寄り道して新潟交通の月潟駅を訪ねます。
自分がこの駅を訪ねたのは、現役当時の一度だけだったような気がします。「気がする」ということは、それだけ記憶があやふやということでもあります。新潟から燕まで、越後平野を南北に走っていたのが新潟交通の電車線です。新潟側はもともと他線区との接続がなく、末期には弥彦線に接続していた燕側が廃止されたため、どちらから行こうとしても乗車しづらい路線でした。二昔前に訪ねたときも、新潟側から電車に乗り、終点の月潟からそのまま折り返してきたため、滞在時間はごく短かったと記憶しています。しかし、川の堤に沿って線路が走り、駅も堤の下にあったのを記憶していることからすると、一本見送り次の列車で引き返したのかもしれません。
このように、自身の中でも忘却の彼方に去りつつある月潟駅ですが、駅の跡地はそのまま残り、駅舎に接したホームには電車二両とラッセル車が据え付けられ、それらを囲むように咲くコスモスも印象的です。往年の記憶が甦るというより、こんな駅だったかというのが率直なところではありますが、かつての駅と車両たちが、越後の風雪にさらされながらもよい状態を保っているのは幸いです。
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晩秋の大地を行く - 敗色濃厚

2015-09-20 07:41:27 | 甲信越
長岡市街を出たところで給油を済ませます。出発直後にも給油をしており、三分の一ほど消費したにすぎない状態ながら、道内の給油事情を考えると、満タンにしてから上陸する方が何かと安心だからです。ついでにタイヤの空気圧も点検しておきました。
ちなみに、明るい中で周囲の状況を確認すると、稲刈りは思った以上に進んでおり、ざっと半分弱が刈られているように見えます。現時点でこれなら、来週末までにはあらかた刈り終わっているのではないでしょうか。見渡す限りはさ掛けもほとんどなく、稲刈りが終わってしまえば絵になる光景を期待するのは難しそうです。今季に関しては敗色濃厚となってきました。まあ、その間一貫して悪天候だった以上、仕方のないことではあるのですが。結果としては、まだ青々とした状態だったとはいえ、8月中に一度撮影できたのがせめてもの救いでした。
最後最後と騒いではいるものの、今季限りで115系が一掃されるわけでありません。置き換えが次第に進んで行くとはいえ、来季も一定数は残ります。どうやらその機会に賭けるしかなさそうです。
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晩秋の大地を行く - 二日目

2015-09-20 06:28:49 | 甲信越
おはようございます。二日目の朝は何とも微妙な空模様となりました。総じて雲に覆われてはいるものの、ところどころ雲が切れて青空が見えるという状況です。しかし、予報としては午後の短時間だけ晴れ、あとは曇ることになっていて、残念ながらこの雲が一気に晴れることはないようです。しかも皮肉なことに、こちらが去った明日からは五日続けて晴天との予報が出ており、北海道から戻って来られる来週末は、天候が再び下り坂に入ると予想されています。黄金色の絨毯の中を行く115系を記録するという最重要課題は、結局果たせないまま終わってしまう可能性も出てきました。
何とも噛み合わない天候から思い出すのは一昨年の弘前です。桜の満開に合わせて乗り込んだつもりが、肝心の天候が全く振るわず、三泊もしながら見せ場らしい場面が一度も訪れることなく、止むなく車を置いて一時帰京をしました。するとその後の平日三日は掌を返したように晴天となり、こちらがようやく戻った土曜には、あろうことか終日雨で全く使い物にならないという始末です。しかし、半ば諦めかけていた最終日、無情の雨との予報がどういうわけか快晴になり、日本晴れの空の下で舞う花吹雪を眺めて、見事有終の美を飾ったのでした。
このように、土壇場での大逆転という結末も過去にはありました。今回も一発逆転というわずかな可能性に賭けるしかないのでしょう。とはいえ往生際の悪い性分だけに、潔く見切りをつけることもできません。幸いにしてフェリーには十分な余席があるため、予約はしないで新潟方面へ走り、万一空が晴れてくればそのまま滞在も辞さずという方針で進めます。
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