日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北斗星惜別乗車 番外編 - 月夜の函館山

2015-07-04 23:38:11 | 北海道
続いては函館山を訪ねます。あまりに月並みではあり、今年も既に一度訪ねたとはいえ、適温、無風の深夜帯で、なおかつ車も使えるという条件が揃いも揃った以上、やはりここを素通りする手はありません。
誰もが知る市街の眺めもさることながら、本日特に秀逸なのは、その裏側の眺めです。恵山方面から木古内方面へ続く北海道の明かりと、海峡の向こう側にある下北半島の明かりを一望できるのはもちろんのこと、下北半島の直上に浮かんだ月が海峡の水面を鈍く照らして、手前にある立待岬が浮かび上がっています。
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北斗星惜別乗車 番外編 - 八幡坂

2015-07-04 23:14:48 | 北海道
この展開を予想できた方はいらっしゃるでしょうか。5号線を上って函館市街に入りました。
近辺で宿を取らずに夜を明かすとしたとき、有力な選択肢としては東大沼のキャンプ場がありました。適温無風のこの上ないキャンプ日和だけに、もちろんキャンプ場も捨て難かったのです。しかし、城岱の展望台から函館の夜景を眺めたとき、市街からの眺めもさぞやという考えが浮かんできたとでも申しましょうか。
そのようなわけで、只今八幡坂から港を見下ろしています。昼間は観光客が引も切らないお約束の名所も、この時間には訪れる人もなく、行き交う車もほとんどありません。この静かな雰囲気が情緒に満ちて最高なのです。
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北斗星惜別乗車 番外編 - アップル温泉

2015-07-04 21:58:53 | 温泉
函館及びその周辺といえば、道内の中でもとりわけ温泉の豊富な場所です。五指に余る選択肢がある中、最も手近な「アップル温泉」に立ち寄ります。
「七飯町健康センター」なる名称からして、おそらく町営なのでしょう。畳敷きの広い休憩室を併設した飾り気のない雰囲気は、語弊を恐れずいうなら函館の谷地頭温泉に似ています。あちらと違い、泥水のように濁った湯であるとか、曲線を組み合わせた意匠であるとか、そのような個性的なものはありません。しかし、現代的なこざっぱりした公営温泉の雰囲気が、やはり公営だった谷地頭によく似ているのです。浴槽があつ湯とぬる湯に分かれ、ささやかながら露天風呂があるところも同じで、掛け流されるお湯は無色透明無味無臭の単純泉でした。

★七飯町健康センターアップル温泉
亀田郡七飯町字中野194-1
0138-66-3601
1000AM-2200PM
祝日除く火曜及び元日休業
入浴料400円
泉質 アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)
泉温 54.6度
pH 8.5
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北斗席惜別乗車 番外編 - 城岱スカイライン

2015-07-04 20:27:30 | 北海道
その後七時前の貨物列車まで七飯のラーメン橋で粘り、夕日が山陰に隠れてから城岱スカイラインを上り、中腹の開けた場所から下り最終の「北斗」を撮って、その後山頂の展望台にやってきました。只今山頂をわずかに過ぎたところに車を止めて投稿しています。正面に駒ヶ岳、背後に函館市街の夜景という眺望が見事で、八時半も近いというのに、駒ヶ岳の稜線はまだ残照に浮かび上がっています。初夏の北海道らしい印象的な光景です。
出発前の時点では、天候がここまでよいとは想定していなかったため、粛々と北上して長万部か伊達のキャンプ場に泊まり、翌朝室蘭本線を下ってくる「北斗星」を狙うつもりでした。しかし、今から一風呂浴びて北上するとなると、長万部でも時間的にはかなり厳しいものがあります。本日は無闇に距離を稼がずこの近辺で夜を明かし、「北斗星」は再びスカイラインの中腹から狙うのがよいかもしれません。黄昏時の判然としない状況だったとはいえ、藤城線の高架橋が左から手前へと緩やかにカーブを描く大俯瞰は、噂通りの見事な絵柄だったからです。スカイラインをそのまま下れば函館新道、さらには道央道につながるため、いわゆる「追っかけ」で二度狙うのも一案でしょう。ただし、危険を冒してまで撮影するつもりはないため、時間的に厳しければ潔くあきらめ、夕方の上り列車に目標を切り替えます。
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北斗星惜別乗車 番外編 - 藤城線

2015-07-04 17:04:46 | 北海道
当初は粛々と北上するつもりでいたものの、この天候なら列車撮影に注ぎ込むのが順当でしょう。土地勘が乏しく、手近な撮影地の心当たりがほとんどない中、通称藤城線のラーメン橋にやってきました。線路際にある柵が惜しく、純然たる列車写真としては疑問符がつく面もあるとはいえ、年季の入ったかなりの高さのラーメン橋で高度を上げる線形には見応えがあり、西日を浴びたこの時間にはなおさら絵になります。
七飯から大沼までを結び、主に下りの優等列車と貨物列車が通過する藤城線ですが、本線沿いの渡島大野が新函館北斗と名を変えて新幹線との接続駅になる以上、来春からは特急がここを通ることはなくなるのでしょうか。そうだとすればこれもやがては貴重な光景となります。
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北斗星惜別乗車 番外編 - ラッキーピエロ本通店

2015-07-04 15:29:16 | B級グルメ
函館市街を反時計回りに迂回しつつ北上を開始しますが、出発以来飲まず食わずということもあり、ここで遅めの昼食をとります。何分天気がよいだけに、先を急ぎたいという心情はありながらも、函館に来たなら一度はここに立ち寄りたくなるのが人情というものです。本通のラッキーピエロでオムライスをいただきます。
店ごとに通称を持つラッキーピエロですが、こちらの店舗は「ボッティチェリ館」を名乗ります。芸術音痴ゆえ全く猫に小判の状態ながら、壁一面を埋め尽くす額縁がそのボッティチェリとやらの作品なのでしょうか。十字街銀座店ほどの個性こそないものの、広々した客席と風合いの良い調度品はラッキーピエロならではで、圧倒的な物量感のオムライスも健在です。

★ラッキーピエロ本通店
函館市本通4-17-32
0138-53-8080
1000AM-030AM(土曜 -130AM)
ハヤシオムライス745円
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北斗星惜別乗車 番外編 - 皮肉な結末

2015-07-04 15:17:59 | 北海道
さて、自身初めてとなる函館空港ですが、駅前から頻発するリムジンバスで20分という便利さと、太平洋を眺めつつ行く風光明媚な車窓が意外でした。来春に新幹線が北海道に上陸しても、到着するのは「新函館北斗」なる軽薄な名前の新駅で、そこから安普請のロングシート車に20分以上も揺られなければ、函館市内に入れないわけです。それならこのリムジンバスの方がはるかにましというものでしょう。
青森にしても函館にしても、新幹線が市街を素通りしたことにより、実質的な短縮効果は大きく減殺されてしまいました。これでは鉄道の空路に対する優位性を放棄したに等しいものがあります。莫大な建設費を注ぎ込み、在来線を切り捨ててまで新幹線を造ったのは、一体何のためなのでしょうか。「おらが村にも新幹線」の幻想がもたらした、実に皮肉な結末です。
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北斗星惜別乗車 番外編 - 活動開始

2015-07-04 15:02:35 | 北海道
バスで函館空港に移動し、レンタカーを引き取って活動開始となります。今回の相棒はカローラフィールダーです。
駅前にもレンタカーの営業所が多数ある中、わざわざ空港にやってきたのは、前回も世話になったバジェットレンタカーが、七月に入っても一日あたり六千円という穏当な料金だったからです。直前まで決断を引き延ばした結果、最安値となる四千円台のクラスは満車という結果だったものの、通常期の四割、五割増しにもなる他社の料金設定を思えば、これでも十分良心的です。まさしく地獄に仏でした。
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北斗星惜別乗車 番外編 - 函館到着

2015-07-04 13:54:28 | 北海道
青森で発車に手間取ったのが響き、定刻より8分遅れて函館に着きました。ありがたいことに空はますます晴れ、今のところ文句のつけようがない快晴です。しかも先月とは違い、遠景の見え方も雲の形も夏らしく、一月という時の流れを実感させられます。曇りがちとの予報以上に晴れている状況であり、これなら明日もそこそこ期待できるかもしれません。
唯一の懸念材料は、沿線に相当数の同業者が出ていることです。午後が順光になる上り列車を狙って、少ない場所でも数人、多い場所では十数人の撮り鉄が三脚を立てていました。「海峡」のリバイバル列車が走るという事情もあってのこととはいえ、距離あたりの人出でいえば、廃止間際の信越、北陸両本線より多いのではないでしょうか。彼等の大半が、明日の「北斗星」を狙って函館本線、室蘭本線へ散って行くのでしょう。有名な撮影地では取り付く島もなくなりそうです。
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北斗星惜別乗車 番外編 - スーパー白鳥5号

2015-07-04 11:30:03 | 北海道
一時間という空疎な待ち時間を経て「スーパー白鳥」に乗り継ぎました。発車の20分前にホームへ下りた時点で、自由席の乗車口には20人近い先客がおり一瞬面食らったものの、海側の窓際にどうにか着席したところです。東北新幹線もこの列車も、ただの土日にしては混んでいます。しかし、先になればなるほど、夏休みが近付いてますます混み合うのでしょう。今週末に決行できたのは幸いです。

★新青森1130/スーパー白鳥5(4005M)/1342函館
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北斗星惜別乗車 番外編 - 涼風

2015-07-04 10:53:05 | 東北
新青森に着きました。出発時にはどうしようもない梅雨空だったのが、北上するにつれて明るくなったり暗くなったりを繰り返し、青森では今のところ晴れています。しかも涼風が吹き抜ける清々しい気候で、蒸し暑かった都内とは全くの別世界です。この空が北海道まで続いていてくれれば最高なのですがどうなるでしょうか。
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北斗星惜別乗車 番外編 - はやて351号

2015-07-04 07:06:35 | 関東
まずは東北新幹線で北上します。何の面白味もない選択ではありますが、それ以外の選択肢がことごとく奪われてしまった今、不承不承ながらもこうするしかありませんorz
せめて趣向を変えようと、今回は臨時の「はやて」を選びました。決断を直前まで引き延ばしたこともあり、「はやぶさ」の始発列車が満席で、この「はやて」にするか、30分後に出る同じく臨時の「はやぶさ」にするかの二者択一という状況の中、前者を選んだ次第です。新青森で接続する列車がなく、後続の「はやぶさ」に乗っても函館の到着時刻は変わらないにもかかわらず、「はやて」に乗るという酔狂な選択に走ったのは、E5系の安普請に常々辟易しており、せめて目先を変えたかったからでもあります。
E5系に主役の座を譲ったE2系ではありますが、新青森までの所要時間は3時間25分、「はやぶさ」と比べても数分の違いしかありません。これも盛岡での切り離し作業がないのと、それ以降八戸にしか停まらないという潔さのおかげです。各駅停車同然の「はやぶさ」で割増料金を徴収される理不尽さを思えば、こちらの方がはるかにましというものでしょう。

なお、今回の主題は撮影にあり、「北斗星」には乗車しません。それにもかかわらず表題に「乗車」とあるのは、前回の借りを返すという目的があるからに他なりません。上り列車の一発勝負だった前回に対し、今回は下りも上りも撮影可能です。どちらか一方だけでも納得の行く画が撮れればよいのですが。

★東京704/はやて351(2351B)/1029新青森
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