日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2015(28)

2015-07-27 22:52:55 | 野球
地方大会の37日目、試合数は22大会で51と半減し、前日と同様9大会で代表が決まり、紙面のほとんどを決勝戦の記事が埋めました。開幕以来六度目の週末が明け、潮時が日増しに迫る今日この頃ではありますが、あと一日だけ続けます。

・接戦
前日延長15回で引き分けた磐田南対知徳の再試合は再び接戦となり、磐田南に軍配が上がりました。9回裏の反撃を1点で食い止め、初回の2点を守り抜くという展開でした。

・伝統校
昨年の決勝以来となる小松と松山東の藩校対決は、今回も小松に軍配が上がりました。決勝戦は今日行われましたが、結果は明日振り返ります。

・地名・校名
畝傍が天理の返り討ちに遭いました。序盤で5点先行され、4回以降は両軍動きなしで終戦という展開です。終盤になればなるほど白けてくる、奈良大会を象徴するような一戦でしたorz

・古豪
初代代表10校の中から、ついに代表校が現れました。もちろん早稲田実のことです。0対5で迎えた敗色濃厚の8回、一挙8点を奪っての鮮やかな大逆転勝利でした。
これまで連日取り上げてきた初代代表校が激戦を制した以上、本来ならば申し分のない結末ではあります。しかし、そこを素直に喜ばないのが天の邪鬼、もとい判官贔屓の心情というものです。ハンカチ王子以来となるスターを擁し、大会創設百年目の制覇という大義名分まで掲げた早稲田実を相手に、文字通りの孤軍奮闘を続けながらも、大声援に呑まれて散った敗者の胸中には、どのような思いが去来したのでしょうか。散り際もまた高校野球の真髄と、改めて実感した一戦です。
同じく勝ち残っていた初代覇者の京都二中改め鳥羽は、ついに決勝進出を果たしました。それも三たび僥倖に恵まれた上でのことです。自軍は7回コールドで圧勝する一方、もう一試合の準決勝が延長15回までもつれ込み、それを制した立命館宇治は、疲弊しきった状態で勝ち上がってきます。京都では今季二度しかない延長15回の死闘が、いずれも鳥羽を利する形になるとは、もはや人智を超えた領域に入ってきました。ハンカチ王子の言葉を借りれば、このチームは何かを「持っている」のかもしれません。決勝は昨日の今日で戦われましたが、こちらも明日振り返ります。
大体第浪商は連戦制して8強に進出しました。相手は春夏合わせて甲子園11回出場の近大付で、強豪同士がつぶし合う終盤らしい展開です。また、大社は準決勝で惜敗しました。3対4の8回裏に3点取って逆転しながら、直後の9回表に再逆転を許して力尽きるという結末です。これにより、第1回から予選に皆勤している15校がいずれも敗退という、意外な結果に終わりました。

・その他
星稜に雪辱して意気上がる小松大谷は4強で散り、悲願の代表権を獲得した霞ヶ浦と明暗を分けました。8回裏に同点としながら、9回表にとどめの3点を奪われ力尽きるという結末で、終盤に大きく動く展開は星稜戦と同様高校野球らしいものでした。雪辱戦は来年に持ち越しとなります。
明暗を分けたと申しましたが、ここへ来て無用な考えが頭をもたげてきました。霞ヶ浦に何らかの不祥事が発覚して、まさかの辞退に追い込まれたりはしないかというものです。かつては明徳義塾の事例もありました。勝利の女神に守られた鳥羽とは対極の、幾多の非運に付きまとわれた霞ヶ浦だけに、万に一つの事態をも想像してしまいます。不幸にして予感が的中すれば、間違いなく高校野球史上不滅の伝説として語り継がれるでしょう。もちろん杞憂に終わればそれに越したことはありません。

★西東京大会決勝
 早稲田実8-6東海大菅生
★静岡大会準々決勝
 磐田南2-1知徳
★石川大会準決勝
 金沢6-3小松大谷
★京都大会準決勝
 京都共栄6-7x立命館宇治
 乙訓0-8鳥羽
★大阪大会5回戦
 近大付1-7大体大浪商
★奈良大会準決勝
 畝傍0-5天理
★島根大会準決勝
 石見智翠館7-6大社
★愛媛大会準決勝
 小松4-2松山東
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