一昨日の雨を境に空気が変わったか、ぼやけた晴天に増幅される蒸し暑さは昨日と全く同様です。耐え難き夏の暑さに耐えながら、33大会94試合が戦われた第35日の試合結果を振り返ります。
高知大会では、1回戦最後の2試合に続いて、シードの明徳義塾が大トリを飾り、出場辞退の2校を除く全出場校が出揃いました。例年はそれを機会に切り上げるところ、まだまだ話題が豊富な現状に鑑み、少なくとも今週末まで試合結果を追いかけようかと考えています。
・北海道
小樽潮陵が4強で散り、決勝で敗れた昨年の雪辱はなりませんでした。先月の函館地区に始まる一月以上の長丁場もこれにて終幕です。しかし、例年地区予選で事実上終わってしまう北海道の高校野球を、昨季に続き最終盤まで楽しませてくれたことには感謝しています。
・伝統校
今更ながら新規で取り上げるのは、県岐阜商を下して決勝に進出した斐太です。県下の伝統校といえば明治6年創立の岐阜が筆頭であり、二番手となる斐太の創立は明治19年と、全国的に見ても特段古いわけではありません。第1回大会から予選皆勤中の岐阜と違い、高校野球界においても目立った戦績を残しているわけではなく、それが今まで同校を取り上げてこなかった理由でもあります。しかし、飛騨地方随一の伝統を持ち、なおかつ万葉集にも詠まれたという「斐太」の雅称を関した校名は秀逸というほかなく、今まで看過していた不明を恥じている次第です。決勝は昨日の今日で戦われ、既に結果は出ましたが、それを振り返るのは明日にします。
この他東海では、静岡が順当に勝ち上がって8強に進出しました。既報の通り松山東は4強に進出し、次戦は小松との藩校対決となります。同じく藩校を出自とする明和は3戦目で散り、三重の高田も8強入りを逃しました。前々日に揃い踏みした高知の双璧小津、追手前の両校は中一日で2戦目に臨むも、共に姿を消しています。
・出身校
岩瀬の母校西尾東と、小山の母校高砂がともに敗れ、この話題も今季はこれにて打ち止めとなります。
・地名・校名
近江兄弟社が2戦目で散りました。校名改称は早ければ来年度とのことです。一度聞いたら忘れられない現校名は、もしかすると今季が見納めとなるかもしれません。
磯城野は筋書き通りに天理の餌食となり、勝って4強に進出した畝傍が、次戦で仇討ちに挑みます。印象的な校名もさることながら、例年上位に進出する実力校でもある畝傍ですが、天理と智辯が立ちはだかる奈良大会で、双璧の後塵を拝し続けてきました。しかし、智辯が天理とつぶし合って初戦敗退した今季、越えなければならない壁は一つ少なくなったわけです。この好機を活かすことはできるのでしょうか。
なお、梼原は高知商に敗れて姿を消しました。
・古豪
選抜無敗の8校のうち、最後まで残っていた伊野が初戦に臨むも、三年連続の初戦敗退。選抜無敗、さらには甲子園無敗の徳島海南改め海部も、目下三連覇中の鳴門に一蹴されて散りました。
早稲田実は日大三との接戦を、鳥取西は両軍合わせて27点の打撃戦を制し、初代代表から2校が決勝に進出しました。鳥取西は昨日の今日で決勝に臨み、既に結果も出ている状況ではありますが、やはり振り返るのは明日にします。
もう1校勝ち残っている鳥羽は、三たび勝って8強に進出しました。しかも、次戦で当たると見られた龍谷大平安が、目前で散るというおまけつきです。一度ならず二度までも僥倖に恵まれた今季、初代王者の戦いぶりから目が離せなくなってきました。
予選皆勤15校の中では、関西学院が育英に屈し、松江北も大敗で散る中、大社が4強に進出しました。昨年は県大会の決勝に進み、三年前は8強、その前年も4強に進出した実績があり、こちらも同じく目が離せません。
上記の他、伝説の延長25回で知られる明石は散り、山口県勢唯一の選抜覇者下関商が4強入りしました。
・職業校
阿南高専が中一日で臨んだ再試合で敗れ、これにより高知高専が最後の砦となりました。
・その他
霞ヶ浦がついに決勝戦を制し、悲願の選手権初出場を果たしました。あと一歩が届かないという非運にこそ同校の真価があり、勝ってしまえば元も子もないというのが率直なところではありますが、ともかく積年の雪辱を果たした球児たちは天晴れでした。
同じく悲劇の主人公小松大谷は、因縁の星稜戦に勝って4強進出を果たしています。3点差の9回裏に4点奪ってサヨナラ勝ちという、去年の決勝を裏返しにしたかのような試合結果で、霞ヶ浦の初出場と同様、世間的にも話題となった一戦です。
★南北海道大会
北海11-1小樽潮陵
★茨城大会決勝
日立一0-2霞ヶ浦
★西東京大会準決勝
日大三0-2早稲田実
★静岡大会4回戦
浜松大平台1-11x静岡
★愛知大会3回戦
東浦5-4西尾東
明和6-7愛知
★岐阜大会準決勝
県岐阜商3-4斐太
★三重大会3回戦
津西11-4高田
★石川大会準々決勝
星稜3-4x小松大谷
★滋賀大会3回戦
野洲3-2近江兄弟社
★京都大会4回戦
京都翔英11-8龍谷大平安(延長11回)
京都すばる1-2鳥羽
★兵庫大会4回戦
関西学院2-7育英
西脇6-1明石
姫路南3-0高砂
★奈良大会準々決勝
磯城野1-8天理
高田商6-10畝傍
★鳥取大会準決勝
境10-17鳥取西
★島根大会準々決勝
島根中央0-10x大社
大東11-1松江北
★徳島大会2回戦
海部0-11鳴門
阿南高専2-3鳴門渦潮
★愛媛大会準々決勝
松山東6-5川之江
★高知大会
・1回戦
高知東12-4伊野商
高知工3-4x高知農
・2回戦
土佐塾1-4明徳義塾
追手前1-11x岡豊
梼原1-3高知商
小津2-3高知西
★山口大会準々決勝
徳山商工1-8x下関商
高知大会では、1回戦最後の2試合に続いて、シードの明徳義塾が大トリを飾り、出場辞退の2校を除く全出場校が出揃いました。例年はそれを機会に切り上げるところ、まだまだ話題が豊富な現状に鑑み、少なくとも今週末まで試合結果を追いかけようかと考えています。
・北海道
小樽潮陵が4強で散り、決勝で敗れた昨年の雪辱はなりませんでした。先月の函館地区に始まる一月以上の長丁場もこれにて終幕です。しかし、例年地区予選で事実上終わってしまう北海道の高校野球を、昨季に続き最終盤まで楽しませてくれたことには感謝しています。
・伝統校
今更ながら新規で取り上げるのは、県岐阜商を下して決勝に進出した斐太です。県下の伝統校といえば明治6年創立の岐阜が筆頭であり、二番手となる斐太の創立は明治19年と、全国的に見ても特段古いわけではありません。第1回大会から予選皆勤中の岐阜と違い、高校野球界においても目立った戦績を残しているわけではなく、それが今まで同校を取り上げてこなかった理由でもあります。しかし、飛騨地方随一の伝統を持ち、なおかつ万葉集にも詠まれたという「斐太」の雅称を関した校名は秀逸というほかなく、今まで看過していた不明を恥じている次第です。決勝は昨日の今日で戦われ、既に結果は出ましたが、それを振り返るのは明日にします。
この他東海では、静岡が順当に勝ち上がって8強に進出しました。既報の通り松山東は4強に進出し、次戦は小松との藩校対決となります。同じく藩校を出自とする明和は3戦目で散り、三重の高田も8強入りを逃しました。前々日に揃い踏みした高知の双璧小津、追手前の両校は中一日で2戦目に臨むも、共に姿を消しています。
・出身校
岩瀬の母校西尾東と、小山の母校高砂がともに敗れ、この話題も今季はこれにて打ち止めとなります。
・地名・校名
近江兄弟社が2戦目で散りました。校名改称は早ければ来年度とのことです。一度聞いたら忘れられない現校名は、もしかすると今季が見納めとなるかもしれません。
磯城野は筋書き通りに天理の餌食となり、勝って4強に進出した畝傍が、次戦で仇討ちに挑みます。印象的な校名もさることながら、例年上位に進出する実力校でもある畝傍ですが、天理と智辯が立ちはだかる奈良大会で、双璧の後塵を拝し続けてきました。しかし、智辯が天理とつぶし合って初戦敗退した今季、越えなければならない壁は一つ少なくなったわけです。この好機を活かすことはできるのでしょうか。
なお、梼原は高知商に敗れて姿を消しました。
・古豪
選抜無敗の8校のうち、最後まで残っていた伊野が初戦に臨むも、三年連続の初戦敗退。選抜無敗、さらには甲子園無敗の徳島海南改め海部も、目下三連覇中の鳴門に一蹴されて散りました。
早稲田実は日大三との接戦を、鳥取西は両軍合わせて27点の打撃戦を制し、初代代表から2校が決勝に進出しました。鳥取西は昨日の今日で決勝に臨み、既に結果も出ている状況ではありますが、やはり振り返るのは明日にします。
もう1校勝ち残っている鳥羽は、三たび勝って8強に進出しました。しかも、次戦で当たると見られた龍谷大平安が、目前で散るというおまけつきです。一度ならず二度までも僥倖に恵まれた今季、初代王者の戦いぶりから目が離せなくなってきました。
予選皆勤15校の中では、関西学院が育英に屈し、松江北も大敗で散る中、大社が4強に進出しました。昨年は県大会の決勝に進み、三年前は8強、その前年も4強に進出した実績があり、こちらも同じく目が離せません。
上記の他、伝説の延長25回で知られる明石は散り、山口県勢唯一の選抜覇者下関商が4強入りしました。
・職業校
阿南高専が中一日で臨んだ再試合で敗れ、これにより高知高専が最後の砦となりました。
・その他
霞ヶ浦がついに決勝戦を制し、悲願の選手権初出場を果たしました。あと一歩が届かないという非運にこそ同校の真価があり、勝ってしまえば元も子もないというのが率直なところではありますが、ともかく積年の雪辱を果たした球児たちは天晴れでした。
同じく悲劇の主人公小松大谷は、因縁の星稜戦に勝って4強進出を果たしています。3点差の9回裏に4点奪ってサヨナラ勝ちという、去年の決勝を裏返しにしたかのような試合結果で、霞ヶ浦の初出場と同様、世間的にも話題となった一戦です。
★南北海道大会
北海11-1小樽潮陵
★茨城大会決勝
日立一0-2霞ヶ浦
★西東京大会準決勝
日大三0-2早稲田実
★静岡大会4回戦
浜松大平台1-11x静岡
★愛知大会3回戦
東浦5-4西尾東
明和6-7愛知
★岐阜大会準決勝
県岐阜商3-4斐太
★三重大会3回戦
津西11-4高田
★石川大会準々決勝
星稜3-4x小松大谷
★滋賀大会3回戦
野洲3-2近江兄弟社
★京都大会4回戦
京都翔英11-8龍谷大平安(延長11回)
京都すばる1-2鳥羽
★兵庫大会4回戦
関西学院2-7育英
西脇6-1明石
姫路南3-0高砂
★奈良大会準々決勝
磯城野1-8天理
高田商6-10畝傍
★鳥取大会準決勝
境10-17鳥取西
★島根大会準々決勝
島根中央0-10x大社
大東11-1松江北
★徳島大会2回戦
海部0-11鳴門
阿南高専2-3鳴門渦潮
★愛媛大会準々決勝
松山東6-5川之江
★高知大会
・1回戦
高知東12-4伊野商
高知工3-4x高知農
・2回戦
土佐塾1-4明徳義塾
追手前1-11x岡豊
梼原1-3高知商
小津2-3高知西
★山口大会準々決勝
徳山商工1-8x下関商
