日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2015(24)

2015-07-23 22:28:38 | 野球
高校野球の地方大会は、昨日で第33日目を終えました。試合数はさらに減って26大会96試合、7月9日以来となる二桁の開催です。
昨日最大の見所といえば、何といっても青森大会の決勝ではないでしょうか。遠い昔に選手権の出場経験が1回あるとはいえ、全国的には全く無名、例年1勝できれば御の字の三沢商が、過去4年で県大会を3回制した北東北の盟主、八戸学院光星を下したからです。しかもその展開が只事ではありませんでした。序盤に1点先制されながらも後続を断ち、8回に同点として延長戦に突入。両軍主戦が一歩も引かぬ投手戦の末、最後は12回裏二死からまさかの振り逃げで決着という、あまりに劇的な結末でした。春夏連続3季甲子園に出場した八戸学院光星を相手に、迫真の投手戦を繰り広げたのもさることながら、シード上位4校のうち3校と、第5シードも撃破の上、全7試合を勝ち抜いた戦いぶりは天晴れです。
この話題の影に隠れがちではありますが、試合数に比して見所が多いという傾向は前日と同様でした。高知以外の大会で全出場校が出揃った最終盤、本日も後日談を中心に振り返ります。

・離島
鹿児島の離島からは五年ぶりとなる8強入りを果たしていた徳之島が散り、全12校の離島勢の戦いが終わりました。土庄も敗退し、今季も小豆島が全国最後の砦となります。その小豆島は本日2戦目に臨んでおり、当然結果も出ているわけなのですが、前日の試合結果を振り返るという趣旨に従い明日に回します。このような場面が増えてくるのも終盤ならではのことです。

・伝統校
明治6年創立、旧土佐藩主の私塾を発祥とする小津と、格式では小津をも超える明治11年創立の追手前との揃い踏みが実現し、両校とも初戦を突破したのが、新規としては唯一にして最大の話題でした。
北海道では小樽潮陵がまたも勝って4強に進出し、決勝に進出した去年の戦績がまぐれでなかったことを示しました。次戦の相手は北海、歴代最多の選手権出場35回を誇る北海道の盟主なのはさておき、このblogとしては伝統校同士の対決となる点が最大の見所です。
上記の他、選手権無敗の湘南は8強を目前に散り、藩校を発祥とする成章は2勝目を挙げました。

・鳶が鷹
廿日市が敗れ、8年ぶりの8強入りはなりませんでした。しかし、例年は勝っても一つがせいぜいで、直近では4年連続初戦で負けた文字通りの無名校が、一夏に3勝したのは見事でした。

・地名・校名
磯城野が2勝目を挙げ、参加42校の奈良大会で早くも8強入りを果たしました。前身の田原本農時代に1度ながらも選抜に出場している同校ですが、統合により現校名となってからは初の8強となります。また、同日予定されていた畝傍の試合は雨天中止となり、双璧の揃い踏みは惜しくも実現しませんでした。
香川では観音寺一が敗退しました。序盤につけた5点差を中盤以降に追いつかれ、延長13回で散るという結末でした。

・古豪
早稲田実が三連戦から中一日で準々決勝に臨み、勝って4強入りを果たしました。次は中一日で準決勝、つまり初戦以来7日で5試合戦うことになり、しかも相手は日大三です。
広島一中改め国泰寺は8強を目前にして散り、初代代表10校中、残るは早稲田実、鳥羽、鳥取西の3校のみとなりました。第1回大会を最後に、春夏とも出場経験を持たない同校ではありますが、選手権では過去4年続けて2勝しており、7年前には県8強にも進出しています。今季の3勝もまぐれではありません。最後も如水館相手に善戦するなど、敗れたとはいえ初代代表の名に恥じない戦いぶりでした。
予選皆勤15校の中では、大社が勝って8強入りしました。静岡大会では真打ちの静岡が順当に勝ち上がる一方、選抜無敗記録を保持する韮山が敗退。横浜商も8強入りを目前に散っています。

★南北海道大会準々決勝
 小樽潮陵6-1札幌大谷
★青森大会決勝
 八戸学院光星1-2x三沢商(延長12回)
★茨城大会準決勝
 明秀日立4-5霞ヶ浦
★西東京大会準々決勝
 八王子5-11早稲田実
★神奈川大会5回戦
 横浜商4-14x横浜隼人
 湘南2-5山手学院
★静岡大会3回戦
 清水西1-3静岡
 韮山4-9静清
★愛知大会3回戦
 横須賀2-7成章
★奈良大会3回戦
 磯城野10-2橿原
★広島大会4回戦
 国泰寺2-5如水館
 市呉6-2廿日市
★島根大会3回戦
 大社4-1益田翔陽
★香川大会3回戦
 土庄1-3志度
 観音寺一5-6x高松南(延長13回)
★高知大会1回戦
 小津3-2高知南
 丸の内2-5追手前
★鹿児島大会準々決勝
 徳之島1-6鹿児島城西
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