日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

シ舌重力シ夬行

2015-07-03 23:45:29 | 旅日記
先月「北斗星」を撮り損なってからというもの、再挑戦の機会を密かに狙ってきた一月でしたが、明日から決行するということで結論が出ました。
土壇場で天気予報が下振れし断念せざるを得なかった先週に対して、今週末は一旦晴天と出た予報がやはり下方に振れたものの、雨に降られる可能性は低くなりました。今回の活動の目的とは、いわば前回の忘れ物を取りに行くようなものです。神のいたずらとしか思えない一瞬の出来事により撮り損なった「北斗星」に、もう一度だけ挑戦できれば十分であり、天候に関して高望みをするつもりはありません。雨さえ降らなければ決行するつもりでいたため、この時点で腹は決まった次第です。
幸いにして月曜を休めることになったため、二泊三日の行程となります。まずは列車で北海道に渡り、函館からはレンタカーでさらに北上、翌日は真打ちの「北斗星」を上下とも撮影し、最終日は道南で一日活動してから帰京する予定です。宿はとらず、寝袋を持参しキャンプ場で車中泊をしようかと考えています。車で北海道を旅するというと、小樽か苫小牧にフェリーで着き、道北、道東を周遊して戻る経路が必然的に多くなるため、道南を旅する機会はありそうでなかなかありません。天候にかかわらず楽しめるのではないかと期待しています。

常々申している通り、なくなるからという理由で慌てて撮ったり乗ったりすることを、自分は本来好みません。しかし、昨年以来そのような場面がにわかに増えてきたのは、新幹線に偏重した我が国の鉄道輸送も、いよいよ末期症状を呈してきたからです。新幹線の整備を大義名分にして、長距離の優等列車は次々に廃止され、地域内の輸送も県境でことごとく分断されて、お粗末な普通列車だけが申し訳程度に走る現状は、鉄道に旅情を求めるなといわれているに等しいものがあります。かつて撮影、模型と並ぶ鉄道趣味の主流の一つであった乗車券収集が、主たる対象物であった硬券の淘汰とともに事実上成り立たなくなったのと同様の現象が、今や撮影と乗車についても起こりつつあるというのが実感です。今週末に終局する北海道の地区予選の帰趨を見届けられないのが残念ではありますが、何分「北斗星」にも夜行列車にも後がありません。高校野球の話題は帰着後にまとめて振り返る予定です。
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