日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北斗星惜別乗車 番外編 - 日曜深夜の大移動

2015-07-05 21:38:57 | 北海道
一風呂浴びたところで短い札幌滞在は終了と相成りました。しかし本日はまだ最後の大仕事が残っています。胆振を目指して北海道を縦断する大移動です。
時刻はもうすぐ午後十時、通常ならば100km超の移動を始めるような時間ではありません。日曜晩の札幌なら、安い宿を探すなど造作もないでしょう。すすきの明かりを横目に素通りするという物足りなさを感じているのも事実です。
しかし、宿が安い代わりに、日曜のすすきのには呑み屋の心当たりがほとんどありません。それ以前に、仮眠同然だった前夜からの疲れもあり、呑むよりむしろ休みたいのが本音です。しかも、先ほどのスープカリーで腹も満ちています。そして何より、札幌から函館まで300km近い大移動を残した場合、明日の移動が修羅場と化すのは明白です。今日中にある程度距離を稼いでおくのが賢明でしょう。そうすれば明日は日の出とともに再び列車が撮れるという利点もあり、後ろ髪を引かれつつも札幌を出ることにしました。

出発がこの時間では、目的地にたどり着くのはおそらく日付が変わる頃になるでしょう。もともとキャンプ場での車中泊を予定していたつもりが、到着がそのような時間では、当然ながら晩酌する時間などなく、缶ビールを一本空けるのがせいぜいではないでしょうか。そもそも、それまでセイコーマートが開いているかどうかも分かりません。これではキャンプ場に泊まる意義がほとんどないため、体力が限界に達したところで切り上げ、手近な道の駅か駐車帯に泊まるのも一案かと考えています。
過酷な移動ではありますが、それに臨む前の緊張感というのも、旅情があってよいものです。最近では、花見のときに置賜から弘前まで走ったこともありました。あれを思えば今回の移動などどうということはありません。深夜の一人旅を楽しみにしています。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - 冨士乃湯

2015-07-05 20:50:17 | 温泉
カリーで汗をかいた後はもちろん一風呂浴びますが、本日は温泉ではなく銭湯を選びました。立ち寄るのは「冨士乃湯」です。
撮影を終えてからここまで移動してきた中で、最も手近で真っ当な温泉としては、前回訪ねた「南幌温泉」がありました。しかしあちらに寄ろうとすると、札幌までの経路が遠回りになり、しかも風呂に入った後カリーで汗をかくという逆の順序になってしまう点がいただけませんでした。札幌市街を出た後ということになると、定山渓という選択肢が加わるものの、あちらはあちらで料金が高いか、泉質が期待できないかのどちらかで、やはり食指が伸びませんでした。その結果利便性を最優先し、経路上無駄なく寄れる銭湯を選んだ次第です。

★冨士乃湯
札幌市東区北15条東5丁目1-1
011-711-8555
1500PM-2200PM
月曜定休
入浴料440円
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - アジャンタ

2015-07-05 20:06:41 | B級グルメ
12号線から275号線に移り、市街の北東側から札幌に入りました。スープカリーの名店を手近なところで探した結果、今回は「アジャンタ」を選択します。
前回訪ねた「ヴォイジュ」が、まずスープを選び、次に具材を選び、さらにはトッピングと辛さを選ぶという、大手チェーン店のようなメニューだったのに対し、こちらの品書きは片手で数えられる程度と潔く、あとはトッピングをいくつか選べる程度です。その中から選んだ基本の「とりかりぃ」は、主役の骨付き肉の他には人参、ピーマンのみとこれまた潔く、他方「野菜かりぃ」はまさしく野菜のみで肉類が入りません。匙でほぐれる骨付き肉と具沢山の野菜というのが、自分の思い描いていたスープカリーの正統派ですが、それはよそ者の勝手な思い込みに過ぎないのでしょうか。
具材こそ三種のみとはいえ、鶏肉は二本奢られ、人参は一本、ピーマンも一個丸ごと使われるため、見た目以上の物量感があります。スープを増量したこともあり、すっかり満腹と相成りました。

アジャンタ総本家
札幌市東区北23条東20丁目2-18
011-784-8910
1100AM-/1700PM- (売切御免)
月曜定休
とりかりぃ1000円
スープ増量100円
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - 撮影終了

2015-07-05 18:38:22 | 北海道
六時が迫ったところで、空が雲に覆われてしまいました。西の彼方だけが晴れており、あちらへ向かえば印象的な夕景が見られる可能性はなきにしもあらずとはいえ、列車撮影に関してはこれが潮時でしょう。六時過ぎの「オホーツク」を最後に切り上げたところです。
完勝といってよい結果に終わった本日の撮影でしたが、勢い余って道央まで足を延ばしたことにより、本日、そして明日の移動が少々厳しくなってきました。明日の三時までに函館へ戻らなければならないことを考えると、今日中に道南、できれば長万部あたりまで移動しておけば理想的ではあります。しかし、一風呂浴びる時間などを考えると、果たして現実的な時間内に到達できるかどうかという一抹の不安があります。
現時点の構想としては、道央まで来たついでに札幌でスープカリーをいただいて、手近なところで一風呂浴び、あとは230号線経由で道南を目指そうかと考えています。ただしこの場合、移動だけでも100km以上、時間にすれば二時間強を要するため、到着は相当遅くなると予想されます。キャンプ場で車中泊ができればと考えていますが、着くのがあまりに遅くなった場合、晩酌せずにただ車中で寝るだけという結果になるかもしれません。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - 撮影成功

2015-07-05 17:22:44 | 北海道
脇目も振らずに淡々と走り、通過20分前という破綻のない時間に撮影地へ到着。「北斗星」を含む四本ほどを撮影してから、夕張川の鉄橋に移動してきたところです。この後光量が限界になるまで、ここで函館本線の列車を撮ります。
肝心要の「北斗星」については、見事狙い通りに仕留めました。先客が二名いた関係上、作画についてわずかに妥協せざるを得ない部分はあったものの、個人の好みといっていい範囲の些細なものであり、手本通りの列車撮影としては、構図、露出、ピント、シャッターチャンス、さらには天候、光線状態を含めてほぼ完璧でした。
シャッターを切り、列車が通過し、撮った画像を確認しても、まだ実感が湧かないという状態が続いて、しばらくしてからようやく安堵感が押し寄せてきました。前回の失敗を自覚する以上に引きずっていたということなのでしょう。しかし、これでようやく忘れ物を取り戻したような気がしています。一応撮れればそれでいいと割り切って出たはずが、これほどまでの完勝に終わるとは、僥倖以外の何物でもありません。前回の悪夢から一転、天が我に味方してくれたかのような結末でした。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - ホロホロの恵

2015-07-05 14:31:51 | 北海道
453号線から276号線に合流し、支笏湖まであと10kmほどの地点にやってきました。初見の道なのに加えて、かつての胆振線の沿線でもありますが、何分「北斗星」を撮るという至上命題があり、素通りに近い形で淡々と走るしかないのが少々残念です。沿道の道の駅に「ホロホロの恵」と称する湧水があったため、せめて休憩代わりに喉を潤して行きます。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - ホットシェフ

2015-07-05 13:23:46 | B級グルメ
撮影が充実するということは、飲み食いが後回しになるということでもあります。朝から飲まず食わずだったため、ここで遅い朝食兼昼食をとることにしました。昨日出番のなかったセイコーマートがここで登場。本日選んだのはホットシェフの親子丼です。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - 大移動再び

2015-07-05 12:57:34 | 北海道
正午を少し回ったところで列車撮影は一区切りです。この後は上りの「北斗星」を待ち構えるべく道央圏へ移動します。馬鹿の一つ覚えではありますが、前回まさかの失策を犯した因縁の場所を目指すつもりです。
今のところ時間が切迫しているわけでもないため、一般道で洞爺湖と支笏湖を経由して行きます。距離的にはこちらの方が短くなり、なおかつ自身にとっても初見のため、趣向を変えるには好都合というわけです。天候と眺めがよすぎて先に進まなくなり、肝心の「北斗星」を撮り逃すという展開に陥る可能性は少なからずありますが、既に下り列車は押さえており、そこまで欲張るつもりもありません。まずは時間を気にせず走ります。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - 噴火湾と駒ヶ岳

2015-07-05 11:40:17 | 北海道
「北斗星」と雁行する貨物列車、それに「スーパー北斗」は直線区間の線路際から狙いましたが、有珠から長和にかけてというと、むしろ高台の国道から俯瞰した絵柄の方が有名ではないでしょうか。有珠から海沿いを走ってきた列車がやや内陸に向きを変え、田圃の中を直線状に貫いて長和に至るというのがこの区間の線形で、直線区間に立てば手本通りの列車写真が撮れるという寸法です。
これに対し、国道からの俯瞰は、いかにも万人受けする絵柄です。目の前に広がる田圃の中を列車が右奥から左手前にかけて横切り、その奥に噴火湾が広がって、彼方に駒ヶ岳が鎮座するという絵柄は、誰が撮っても様になる絵葉書的な眺めともいえます。こちらはこちらで捨て難く、二本目の貨物列車と先ほど通った普通列車はここから狙いました。
青々とした田圃が一月前は水鏡だったわけであり、稲穂が実る頃「北斗星」は過去のものとなっているわけです。しかし、そのような感傷よりも、見事な眺めという印象が先に立つのは、今日の天候がそれだけ見事だからでもあります。時間が経つにつれて空はますます冴え渡り、駒ヶ岳の山肌まで見分けられるようになってきました。もちろん空と海の青さも半端ではありません。

ただし、このお立ち台には唯一にして最大の難点があります。幹線国道に沿っているため、交通量が多く騒々しいことこの上ないのです。
目当ての列車が通過するや、瞬く間に撤収して次へ行くのが撮り鉄という人種ではありますが、自分はむしろ同じ撮影地に腰を据えて撮るのを好みます。太公望が釣り糸を垂れるがごとく、線路際で、あるいはお立ち台で、他に何をするわけでもなく列車を待つ時間こそが、何物にも代え難い幸福なのです。しかし、この場所に関する限り、長時間滞在したくはありません。通過の五分ほど前にカメラを構え、通過次第直ちに撤収するのが最善ではないでしょうか。12時半過ぎに特急と貨物列車が通過するまで、再び駅の待合室で小休止をとります。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - 追っかけ

2015-07-05 10:58:57 | 北海道
「北斗星」を狙い通りに仕留め、ようやく前回の借りを返しました。しかし余韻に浸っている場合ではありません。すぐさま下山し函館新道、道央道を乗り継いで、伊達紋別の一つ手前の長和に移動してきました。無味乾燥な移動を甘受してまで先を急いだのが奏功して、「北斗星」を再びカメラに収めた後、後続の貨物列車二本と「スーパー北斗」を撮影してようやく一息つき、駅の待合室で小休止をとったところです。
現地に着くのが通過の五分前となってしまい、作画に時間をかけられなかった結果、画竜点睛を欠く、有り体にいえば失敗といってもよい結果に終わってしまったのが惜しまれます。とはいえ、素人が見ても失敗と一目で分かる前回の写真に対し、今回は余計な障害物が写り込んだり、画面の左右方向に余裕がなかったりといった微妙な点が及ばなかったに過ぎず、少なくとも個人の記録としては一応納得しうる範囲内です。元々間に合うかどうかも微妙な「追っかけ」に挑み、二度撮影できただけでも上出来ではないでしょうか。

思いの外満足しているのは、ここで撮ること自体に意義があったからに他なりません。というのも、初めて北海道を旅したとき、上陸初日にいの一番で訪ねた場所がここなのです。
北海道への往復に何通りもの経路が選べた周遊券ありし頃、まだ気動車列車も残っていた奥羽本線を乗り継ぎ一日かけて青森に到達し、その晩の「はまなす」に乗って夜明け前の東室蘭で降り、その後始発の普通列車に長和まで乗って、そこで列車を撮ったというのがそのときの顛末です。着いて早々駅前のセイコーマートに入ったこと、「北斗星」が三往復運転されていたこと、稲穂が実って無数の赤とんぼが飛んでいたことなど、そのときの一部始終については、二十年以上が経った今でも克明に思い出すことができます。その「北斗星」が間もなく姿を消そうとしている今、最後に撮影するならどこかと考えたとき、北海道で初めて訪ねたこの場所が思い浮かんだ次第です。清々しい晴天にも恵まれ、有終の美を飾れたのは幸いでした。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - 二日目

2015-07-05 05:41:57 | 北海道
おはようございます。その後駅前の朝市の駐車場で車中泊し、五時前に目覚めました。すぐさま車を走らせ、昨日訪ねた城岱スカイラインの中腹から、藤城線の高架橋を俯瞰しています。この後貨物列車と始発の特急をはさみ、真打ちの「北斗星」は七時頃に通過する見込みです。
昨日の人出からしてどれだけ混むかと身構えたところが、意外にも自分が一番乗りで、ベテランの撮り鉄三人組が後からやってきただけです。これなら少なくとも「激パ」にはならないでしょう。気候は昨日同様爽快そのもの、小鳥のさえずりが清々しさを一層引き立てています。

それにしても、明るくなってから再訪すると、眺めのよさが一段と際立ってきます。藤城線の高架橋と七飯の市街を手前に置き、右奥の上磯方面から弓形の海岸線が函館市街へ続いて、その先端に函館山が浮かぶという地形が一目瞭然です。そして視界の右半分には、函館市街を迂回する新幹線の高架橋が、海岸線と対称に右奥から手前へと弧を描いており、その先には七飯の車両基地と開業予定の新駅も見えます。今は直視したくない現実ではありますが、開業後はここが北海道新幹線の名撮影地になるかもしれません。
惜しむらくは、藤城線の高架の背後を横切る新幹線の高架が目障りなことです。加えて高架の奥に水田が広がっていて、これが一月前なら水鏡だったこと、稲穂の季節はもう来ないことなど、今更取り返しのつかない現実を思い知らされます。しかし、蒸気機関車時代からある年季の入った高架橋と、それに取って代わる新幹線の真新しい高架橋との取り合わせは、ある意味新旧交代を物語る貴重な光景ともいえます。その光景を、見事な快晴下で記録できるだけでも十分ではないでしょうか。
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - 車中泊

2015-07-05 01:26:51 | 北海道
ラッキーピエロの閉店とともに、長かった一日がようやく終わりました。この時間から宿を探す気力もなく、なおかつ明日は六時半の「北斗星」を待ち構えなければなりません。今夜は函館市街で車中泊となります。
九時を過ぎても西の空が明るかったことからして、三時になれば東の空が明るくなり、四時過ぎには朝日が昇ってくるのではないでしょうか。車中泊とはいっても、実質的には仮眠程度の時間しかありません。晩酌は明晩までお預けです。それでは明朝お会いしましょう…
コメント

北斗星惜別乗車 番外編 - ラッキーピエロ十字街銀座店

2015-07-05 00:56:54 | B級グルメ
長い一日はまだ終わりません。下山の後は十字街のラッキーピエロでチャイニーズチキンカレーをいただきます。
実は、赤レンガ倉庫の一角にラッキーピエロの新店舗ができているのが分かり、試しにそちらへ寄ることも一瞬考えはしたのです。しかし、七飯から函館へ引き返すことにした時点で、夜景を眺めることと十字街のラッキーピエロに寄ることは決めていたため、想定外の新店舗に立ち寄る気にはなりませんでした。自分にとって、この店舗はラッキーピエロの中でもとりわけ愛着のある店舗なのです。
前回訪ねたときは、年中流れていたクリスマスソングが止まっており、何があったのかと気になったものでしたが、今回は何事もなかったように復活しています。年の瀬に街角で流れるのとは少し違う、しかしこの店では何度も聴いたなじみの曲を耳にして、実家に戻ってきたかのような安堵感が押し寄せてきました。

★ラッキーピエロ十字街銀座店
函館市末広町8-11
0138-23-2300
1000AM-030AM(土曜 -130AM)
チャイニーズチキンカレー756円
コメント