日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2015(8)

2015-07-07 23:46:28 | 野球
北海道を旅する間に、地区予選は中盤から終盤にかけての山場を迎えました。本日はその間の試合結果を振り返ります。

・第13日(7/2)
空知地区が開幕し、北10試合、南11試合の開催でした。この日は釧根地区に注目します。
まず取り上げるのは、字面も響きも美しい地名として本blogでも毎年取り上げている霧多布です。一昨年は阿寒との2校連合で、昨年は釧路東、白糠も加えた4校連合で出場した同校でしたが、直線距離でも80kmという隔たりはさすがに遠かったか、今季は新たに根室と組んでの出場でした。それでもなお直線距離で50kmという距離感が、北海道の広さを物語っています。
道東最古の旧制中学を発祥とする釧路湖陵は延長戦の末に初戦で敗退。道内4校の高専から唯一勝ち残った釧路高専は、序盤で10点差をつけ楽勝かと思いきや、中盤に反撃されて、終わってみれば3点差の辛勝でした。

・第14日(7/3)
道内10地区のトリを飾る名寄地区が開幕し、北18試合、南11試合の開催です。
わずか9チームによる名寄地区は、名寄と稚内から各2校、それに士別、枝幸、浜頓別、天塩と利尻・豊富の連合チームという構成です。5年前の時点では、稚内商工と剣淵が上記に加わり、さらに利尻と豊富が単独で出場しての12校でした。今や稚内にも名寄にも出場校が2つしかないという現実が、北海道の過疎化と少子化を物語っています。単独出場で健闘している枝幸、浜頓別、天塩の3校についても、それぞれ人口数千人の小さな町のチームであり、特に浜頓別は昨秋単独出場に至らず、利尻・豊富との連合チームで出場したという経歴を有しています。年を追えば追うほど出場校が減り、残ったチームも青息吐息という状況は、高校野球界の「限界集落」といっても過言ではなさそうです。
9チームに対して代表枠が2つあるということは、試合数にすれば7しかなく、わずか三日の短期決戦となります。しかし、試合数は少ないながらも、この日の3試合にはそれぞれ見所がありました。まず唯一の1回戦となった浜頓別対士別翔雲の一戦は、士別翔雲が序盤に1点先取、7回にも1点追加しこれを守りきるかに見えたところが、浜頓別が土壇場の9回表に同点とし、その裏に士別翔雲がサヨナラ勝ちを収めるという劇的な展開でした。枝幸対稚内も1点差なのは同様ながら、両軍合わせて33点の壮烈な打撃戦です。それでいながら、本塁打が両軍通じて1本しか出ないところも高校野球ならではといった感があります。もう1試合の利尻・豊富対天塩は、一転して21点差の一方的な展開でした。
北見地区では、このblog一押しの遠軽が2回戦から登場し、初戦を突破してきた女満別を下しました。2対1の接戦は、片や一昨年、片や三年前の選抜出場校の面目躍如でした。甲子園出場経験二度の網走南ヶ丘は二戦目にも勝ち、次戦は地区代表の座を賭け遠軽と戦います。敗れた北見柏陽は、高等女学校を発祥とする同地区屈指の伝統校で、今年で創立92年。その前年に開校した旧制中学を発祥とするのが北見北斗です。帯広地区の代表決定戦で相見えた帯広三条、帯広柏葉の両校も、同様の関係を持つ兄妹校です。この他、釧根地区では羅臼が二戦目にして散る一方、中標津が勝って地区代表決定戦に進みました。
南北海道では、高等女学校を発祥とする創立109年の伝統校小樽桜陽と、同じく高等女学校発祥で創立113年の札幌北が初戦に惜敗。一方、二戦目に臨んだ札幌南と札幌西は揃って勝ち、地区代表まであと一勝としました。二戦目に臨んだえりもは、中二日での長距離移動の疲れが出たか、大敗で姿を消しています。

二日分をまとめただけでも、かなりの字数になってきました。二日ずつまとめて行けば今週中に追いつくため、残りは明日以降に回します。

★北北海道大会
・釧根地区2回戦(7/2)
 釧路工6-5釧路湖陵(延長12回)
 標茶9-12釧路高専
 根室西3-16霧多布・根室
・釧根地区2回戦(7/3)
 羅臼2-6釧路北陽
 別海0-3中標津
・名寄地区1回戦(7/3)
 浜頓別2-3x士別翔雲
・名寄地区2回戦(7/3)
 利尻・豊富0-21天塩
 枝幸16-17稚内
・帯広地区代表決定戦(7/3)
 帯広三条0-1帯広柏葉
 白樺学園4-0広尾
・北見地区2回戦(7/3)
 北見柏陽1-5網走南ヶ丘
 女満別1-2遠軽
★南北海道大会
・室蘭地区2回戦(7/3)
 えりも2-12x苫小牧東
・札幌地区2回戦(7/3)
 恵庭北0-6札幌西
 札幌第一2-5札幌南
 札幌北7-8x札幌白石(延長10回)
・小樽地区2回戦(7/3)
 小樽桜陽3-4x小樽水産
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