日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2015(18)

2015-07-17 23:13:10 | 野球
予報に反し、さしたる風雨もなかった昨日の関東地方でしたが、台風接近の影響は思いの外大きく、予定された試合の過半が中止となって、16大会110試合の開催にとどまりました。

・遠距離
青森、岩手の両大会に加え、前日に続いて宮崎大会が見せてくれました。福島対延岡学園がそれで、方や県最南端の串間、方や最北端の延岡に位置する両校同士の対戦です。

・離島
壱岐が散り、長崎の離島勢は残り1校です。初戦で樟南二との離島対決を制した屋久島も、古豪鹿児島玉龍の前に屈しました。

・大差
20点差以上は2試合あり、大阪の25対0がこの日の最大得点かつ最大得点差でした。

・伝統校
試合数の減少以上に話題が乏しい中、藩校を発祥とする佐賀西の初戦敗退が特筆されます。
既出では青森が三沢を下して8強に進出する一方、東奥義塾が昨日の今日で3戦目に臨み、八戸学院光星の餌食となって消えました。余談ながら、八戸学院光星と覇権を競っていた青森山田は敗退しています。一時は6連覇を果たすなど、我が世の春を謳歌していた同校ですが、その連覇が潰えるや、今度は六年続けて代表の座を逃したわけです。しかもその間決勝進出は一度もなく、三度の4強を除けば8強入りすらできないままでの敗退で、盛者必衰の理がこの日の試合結果に表れています。
藩校を発祥とする広島の誠之館は、二戦目にして散りました。鹿児島では県都の双璧甲南、鶴丸の両校が揃い踏みし、甲南が敗退する一方、鶴丸は延長12回の熱戦を制し2勝目を挙げています。

・鳶が鷹
江夏の母校大阪学院大が、大差で初戦を突破しました。無名校の中でも、しばしば上位進出を果たすところと、無名を通り越して弱小といってもよいところがある中、一度ながらも選抜出場経験を持つ同校は、前者の部類に属する存在です。

・古豪
春夏合わせて14回の甲子園出場を誇り、伝説の延長25回を戦った明石が初戦に快勝する一方、和歌山では戦前から昭和30年代にかけての古豪海南が散りました。和歌山といえば、草創期の和歌山中改め桐蔭、戦前の海草中改め向陽、昭和後期の箕島に現代の智辯和歌山と、全国区の強豪を輩出してきた野球王国です。幾多の伝説を造ってきたこれらの前では、春夏合わせて19回出場の海南でさえも色褪せてしまいます。しかし、15回の選抜出場は、桐蔭に次ぎ向陽と並ぶ和歌山県勢歴代2位の記録であって、全国的に見ても明徳義塾、横浜、静岡といった強豪に比肩しており、紛れもなく高校野球の歴史に残る偉業です。
島根では、予選皆勤記録を保持する15校の一角、松江北が初戦突破を突破しています。また既出では、中一日で二戦目に臨んだ秋田が散りました。第1回大会の代表校10校の中では、宇治山田に次ぐ二番目の敗退です。初代代表校の中では、早稲田実の28回、鳥取中改め鳥取西の23回、桐蔭の20回に次ぎ、京都二中改め鳥羽の5回に大差をつける19回の選手権出場を誇る同校ですが、今世紀の甲子園出場は12年前の選手権1回のみ、近年でも三年前の県8強が目立つ程度と低迷しています。乱打戦の末に延長で辛勝した初戦の戦いぶりからしても、今季は致し方なしといったところでしょうか。
近年苦戦を続けている草創期からの名門といえば、歴代2位の選手権制覇6度を誇る広島商も、二戦目であえなく敗退となっています。また前出の通り、三沢は敗れて鹿児島玉龍は次戦に駒を進めました。

・職業校
高専の新規は明石高専のみです。広島商船高専は2勝目を挙げました。出場校中3校しかない商船高専のうち、2校が初戦で敗退した今季、同校が商船高専最後の砦となります。

★青森大会4回戦
 八戸工1-4三沢商
 聖愛4-3弘前工
 青森6-5三沢
 東奥義塾4-14八戸学院光星
 青森山田2-3x黒石商
★岩手大会3回戦
 岩手9-2大槌
 大東11-4山田
 一関修紅3-4x宮古(延長10回)
★秋田大会3回戦
 能代3-6大曲農
 秋田6-9明桜
★大阪大会1回戦
 大阪学院大13-4東淀川
 開明0-25枚方津田
★兵庫大会2回戦
 尼崎北1-8x明石
 網干6-5明石高専
★和歌山大会2回戦
 海南1-3和歌山商
★広島大会2回戦
 広島商7-10広
 呉三津田5-2誠之館
 広島商船高専2-0安芸府中
★島根大会2回戦
 浜田商2-5松江北
★佐賀大会2回戦
 佐賀西2-9x鳥栖
 伊万里農林21-0太良
★長崎大会2回戦
 壱岐0-10x波佐見
★宮崎大会2回戦
 福島4-5延岡学園
★鹿児島大会3回戦
 屋久島5-9鹿児島玉龍
 川内商工3-4x鶴丸(延長12回)
 甲南3-8加世田
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