球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

わらしべ長者と釣堀

2006-06-03 | たぶん難解な話
僕は釣り吉(よし)。三平じゃないよ。
これから釣りに出かけよう。天気は、いまいちだけどね…
波止場の先まで歩いて、よし、ここに決めた。



現代に生きるわらしべ長者は、人脈を使って仕事を手に入れました。
彼の(技術的)能力ではちょっと考えられないくらいの、破格の待遇です。
「さて、仕事と何を交換しようかな?」



ゴカイを釣り針の先に刺し、竿を、ポチャン。
あとは、かかってくるまで待つまでよ。
え?釣りって時間の無駄?
何言ってんだ、この時間がいいんだろうが。

それなら訊くが、君は何かを待って時間を過ごすということの楽しみがわからないのかい?



仕事と交換できるものはたくさんあるようで…報酬とか。
ですが、「すとれす」という南蛮渡来のものをどうしても受け取ってくれという話になり、報酬と一緒に「すとれす」を交換することになりました。

数から言えば、有利だね。



…なんて言ってみたものの、なかなかかからないなぁ…
水面には、確かに影が見えるんだけどな。
雑誌でも読んで、白い空を眺めていよう。



さっき交換した「すとれす」なんだけど、なんだか、持っているだけでイライラする。
これはいけない、さっさと他のものと交換しなくちゃ。
でも、コイツは結構な食わせ物らしく、誰も交換に名乗りを上げてくれない。
こうなったら、昔のわらしべ長者は持っていないコマンド、「すてる」しかない。



人が増えてきた。
静かな波止場に… なんだよ、いったい。
殊に、ひとり森三中とあだ名をつけたくなるような奴がいて、そいつがやかましい。
「みなさぁん、ここにネオ森三中がいますよー。」
…と叫びたいが、魚が逃げてしまう。ここは我慢だ。
なんだかあっちは既に魚がかかっているようだ。
キャッチ&リリース? ふざけんな、食ってこその釣りだろうが。



なんと「すとれす」は呪われていて、はずすことができない。
おぉ…なんてものをもらってしまったのだ、私は。
…と言っている今、街の人を殴りたいくらいに機嫌が悪い。

聖剣伝説のヒーローは、それが可能なばかりか、町人相手にHPの回復し放題だもんなー、羨ましい。

下向きの矢印がある階段をのぼってくんなよ、そこのアンタ。



というタイミングで、竿がびくんとはねる。
…来たな。

しかし、喜び勇んで吊り上げたはずのものは、針先からエサが消えた、ただの針となっていた。
くそ! だが、そしたらまたエサをつけて待つだけさ。
ここまではいつも通り。 あのネオ森三中に平常心を崩されてしまったな。
いかんいかん。




なんでも、「すとれす」を身に付けたまま254日過ごすと、英雄の勲章と交換できるらしい。
これは、決まりだな。
しかし、この苛立ちとの代償として、それに見合うものなのだろうか?



今日は気分がのらない。
何のせいだ?
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