球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

企業バイブレータ

2010-03-03 | 日常
※結論が最後に来るタイプの文書なので、書いていて恥ずかしくなりつつ

企業は法人という表現をされることで文字通り人として扱われる。
それは、たまに企業名に"さん"とかをつけて"○○さん"と呼ばれるあたりからも
微妙に学生上がりのヘボ社会人でもわかるくらいの認知度がある。
法的にどうとか別に詳しくない僕も、やはりヘボ社会人の一員として
程ほどに法人という概念を受け入れていることになるわけだ。



今の勤務先の通用門の前には守衛さんがいて、そこで従業員証をチェックしている。
でそのとき、従業員は従業員証をさりげなくチラ見させながらそこを通過するのが普通で、
わざわざ従業員証を見せるために立ち止まるようなことはない。

よって守衛さんはその多すぎる通行人の従業員証に対して"いいです"とか
OKサインを出すわけではなく、守衛さんは寒空の下ひたすら"おはようございます"を
連発する。じっと眺めていれば不思議な気持ちの一つや二つは生まれるだろう。

で、その音声は遠くから聞いていると殆どバイブレータのようである。
"おはようございます"のそれぞれの子音が聞こえなくなってくると、
単なる伸ばし音にしか聞き取れなくなり、その程よい低さはまるで携帯のバイブのようだ。

守衛さんの声を遠巻きに聞きながら思わずポケットの中をチェックしないように気をつけたい。



法人は人だとすれば法人にも目覚めの時間があるのだろう。
法人は人だとすれば目覚ましをセットすることをひょっとしたら欲しているかも知れず、
守衛さんはその法人さんとやらを起こすために布団に仕込まれたバイブレータの役割を
地味に担っているのかもしれなかった。

これがバイブレータの始まりである(嘘です)
コメント
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